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Construction column

建設コラム

【女性必見!】建設業における女性定着促進やオススメの職種を解説します

2023.5.09

現在、建設業では、誰もが就業しやすい産業を目指しています。

建設業5団体や建設産業女性活躍推進ネットワーク、国土交通省では、女性の定着促進として、さまざまなプロジェクトを推進しています。

今回は、建設業での女性就業の定着促進の紹介と、オススメの職種について解説します。



※建設業5団体とは、(一社)日本建設業連合会、(一社)全国建設業協会、(一社)全国中小建設業協会、(一社)建設産業専門団体連合会、(一社)全国建設産業団体連合会のことをいいます。








国土交通省による「建設産業における女性の定着促進に向けた取組」

国土交通省では、「建設産業における女性の定着促進に向けた取組」を行っています。

事業としては、2015(平成27)年度より、毎年拡充していますが、
大きなポイントとしては、3つです。


・日本各地の女性活躍に取り組む団体を構成し、ネットワーク化

・推進するにあたって“パッケージ化”し、わかりやすくする

・ワーク・ライフ・バランスのよい仕組みづくりと事例の紹介




業界をあげての大きな事業であることが、とても理解できる充実した内容だと思います。




出典:国土交通省/建設産業における女性の定着促進に向けた取組について

建設業就業者に占める女性の割合や採用実績の傾向は?

国土交通省によると、建設業就業者に占める女性の割合は、令和2年度の採用実績として、18.1%となっています。

採用した女性数では、事務系職員が約50%を占めてますが、技術者が次に多く、約36%という結果になっています。

出典:国土交通省・一般財団法人建設業振興基金/令和2年度予算事業・女性定着促進に向けたアクションプログラム

女性が働きにくいと感じる理由と「建設産業女性活躍推進ネットワーク」の取り組み・推進

建設業において、女性が働きにくいと感じる理由とはどんなことでしょうか?


「建設産業女性活躍推進ネットワーク」をはじめ、関係者によって行動計画が策定されています。


その中で、“主な取組内容”といった項目があります。


その項目こそが、ある意味、女性が働きにくいため、推進すべきことといえるでしょう。



1. 建設産業の女性定着に向けた意識改革の必要性
イクボス宣言の推進(社内広報などで宣言を見える化)


2. 働き方改革の取組の推進
施工時期の平準化の推進、適正な工期の設定


3. 「働きがい」と「働きやすさ」が両立できる環境の整備
柔軟な働き方(短時間勤務制、フレックスタイム制、テレワーク、ワークシェアリングなど)ができる環境整備


4. 働きやすい現場の労働環境の整備
工事の現場において快適トイレや更衣室などの導入促進


5. 復職に向けたサポート環境の整備
建設キャリアアップシステムを活用して職場復帰時に就業履歴を証明、能力評価基準を活用してキャリアパス例を提示

6. 更にスキルアップできる環境を整える
Web学習プログラムなどの職場外での技術・技能向上に向けた機会の提供

引用:建設産業女性定着支援WEB
大きくは、「労働環境」であり、ワーク・ライフ・バランスを含めた、

女性への配慮が、建設業で活躍しやすい環境をつくるということでしょう。



また、「建設産業女性活躍推進ネットワーク」では、全国各地で組織化されている女性定着推進団体との交流や情報交換・連携を促進しています。


なお、幹事長や副幹事長は、すべて女性がつとめていますので、女性視点での推進がなされているのではないでしょうか。

出典:建設産業女性活躍推進ネットワーク

女性が活躍できる建設業の“推進パッケージ”

国土交通省では、女性活躍のための課題へ、重点的に即応した対策を「推進パッケージ」として、総合的に推進しています。



・「もっと女性が活躍できる建設業」地域協働推進事業

企業や建設業界、行政機関などでネットワーク化し、地域ぐるみで女性活躍を支える活動を行うというものです。

前述の「建設産業女性活躍推進ネットワーク」による取り組みが該当するでしょう。
女性のメンターとの出会いや交流、復職へのサポートが実践事例として、挙げられています。



・建設業・次世代女性リーダー育成

所長や副所長クラスの女性リーダーに対する育成プログラムとして、女性の部下のいる経営者向けの研修や、理工系女性、今後の中核を担う女性向けの研修を行っています。




・もっと女性が活躍できるモデル工事現場

民間建築現場をはじめ、女性が働きやすい現場を普及するためモデル工事現場を支援します。支援例としては、家庭との両立を実現する朝礼環境の整備、女性の作業負担軽減に資する機器 ・現場職人用の託児環境の整備、現場アドバイザーの派遣が、挙げられています。



・女性活躍の応援する他業種横断プラットフォーム

建設業以外のメーカーなどとのアイデアや、 建設業で働く女性のニーズをマッチングするプラットフォームを整備し、女性に役立つ産業外の市場の創意・活力を取り込みます。





さまざまな事例紹介がされています。特に、「建設現場へGO!」では、建設業の魅力ややりがい、事例、イベントなど、女性のための情報を集約しています。




出典:建設産業総合ポータルサイト「建設現場へGO! -見る、知る、働く、建設産業のJobポータル-」(建設産業戦略的広報推進協議会)

女性のワーク・ライフ・バランスの一助になる!?「建設キャリアアップシステム」

令和4年度予算事業では、女性のワーク・ライフ・バランスの一助となる「建設キャリアアップシステム」の立ち上げを行いました。



建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者が、技能・経験に応じて、適切に処遇される建設業を目指し、技能者の資格や現場での就業履歴等を登録・蓄積し、能力評価につなげる仕組みです。技能者の技能レベルに応じた4段階のカードを発行しています。

引用:建設キャリアアップシステム
産休・育休や介護からの復職・現場復帰をする時に、このシステムを用いると、過去の就業履歴が確認できる、というものです。


国土交通省では、このシステムの普及によって、女性による技能経験に応じた採用が検討されることを、見込んでいます。

建設業における女性にオススメの職種とは?

建設業において、女性にオススメの職種とは、どんなものでしょうか?

データから確認しても、まだまだ男性の多い職場ではありますが、国や建設業界の団体などのさまざまなバックアップを頼りに、検討してみることをオススメします。


今回は、「未経験・無資格からスタートできる」「手に職でありながら、女性の感性が活かされる」といったことに考慮をし、選定しました。

施工管理

施工管理は、未経験や無資格からスタートできます。

施行スケジュールや安全感あり、品質確認といった「管理業務」などの幅広い業務があります。

国家資格である「施工管理技士」を目指すなど、キャリアアップへのチャンスがあります。

女性の施工管理の割合は、少数ではありますが、増加傾向にあります。


参考コラム:土木女子ってどんな仕事をするの?現場以外でも働ける?
      施工管理の女性が抱える悩みは?施工管理の向き・不向きも紹介します

CADオペレーター

CADオペレーターは、設計技術者の指示のもと、図面や完成予想図を作成する仕事です。

厚生労働省では、しごと能力プロフィールで、必要なスキルとして、「傾聴力」や「読解力」を挙げています。

設計者の意図や設計変更では、まさに「傾聴力」や「読解力」が必要とされます。

指示を汲み取る能力は、女性の豊かな感性が活かされることでしょう。

また、国土交通省は25年にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)確認申請を試行すると宣言しています。今後は、BIMオペレーターの需要も高くなる可能性があります。

出典:厚生労働省/職業情報提供サイトjobtag

建築士

日本における一級建築士の女性の割合は、25%といいます。
4人に一人が女性であり、建設業界としては、割合が多い方ではないでしょうか。

建築士の資格を取得することは、簡単ではありませんが、設計する能力や知識があればよい、という職種ではないことも事実です。


意匠や構造、設備など、何度も打ち合わせをし、さまざまな人と連携しながら、図面を仕上げることも多いと思います。


女性ならではの、話題の引き出し方や、時には場を和ませるなど、コミュニケーション能力が大切な職種です。

まとめ

今回は、建設業での女性就業の定着促進の紹介と、オススメの職種について解説しました。

業界をあげて、女性定着のためにさまざまな推進を実行しています。


建設業へ少しでも興味関心がある人は、まずは、自分に合った職種や条件を想像してみましょう。



そして、発注者支援業務も検討してみてください。




参考コラム:発注者支援業務とは?仕事内容と必要な資格やスキルまで詳しく解説します
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