Construction column
施工管理って何するの?仕事内容やキャリアの広がりをご紹介します。
2024.2.21
施工管理は建設工事において、重要な役割を果たす業務であり、工事の計画から完了までのあらゆる段階で業務を担当します。
本コラムでは、施工管理の主な仕事やキャリアの広がりを紹介します。
目次
施工管理の主な仕事4選
それでは、施工管理の主な仕事を見ていきましょう。
施工管理には4大管理と言われる重要な4つの管理業務があります。
ここからは4大管理について紹介していきます。
施工管理の4大管理について詳しく解説した記事はこちら↓
発注者支援業務にも必要!施工管理における「4大管理」に関する資格や業務内容について解説
工程管理
工程管理は、工事のスケジュールを立て、効率的に工事を進行するために重要な業務です。
この業務にはいくつか重要なポイントがあるので、今から紹介していきます。
まず各工程や作業に必要な時間配分を計画します。
これにはタスクの詳細な分析と、それぞれの工程や作業の特性に基づいた適切な時間の割り当てが求められ、この段階で工事全体のタイムラインが構築されます。
関係者間のスケジュール調整も工程管理の中で重要な要素です。
ある作業が他の業務と連動している場合、業務の関係を正確に把握し、順序通りに進行させる必要があります。
これにより、工事の流れが全体的に良くなります。
また適切な資材や人材の確保も、スムーズな工程の進行に欠かせません。
必要な資材やスキルを事前に計画し、工事が進行する際にすぐ利用できるようにします。
結果として、作業が滞ることなく効率的に進めることができます。
工程のしっかりとした管理は、工事が期日通りに完了し、関係者の期待に応えるために大変重要なのです。
期日を守ることは信頼性を構築し、工事の成功に直結します。
施工管理の仕事は、予期せぬ問題が発生した際にも柔軟かつ効果的な調整を行い、スケジュール通りに進捗させるスキルが求められます。
品質管理
品質管理は、施工管理者が工事の品質を良いものにするために行う様々な業務です。
どんな業務があるか深ぼっていきましょう。
まず設計仕様の遵守があります。
施工管理業務においては、設計段階で策定された仕様や基準に厳密に従い、それを実施段階で実現する責任があります。
この段階では、設計図や計画に基づいて作業が進められ、建材の検査も品質管理の一環です。
使用される建材が品質基準に合致しているかを検査し、適切なものが使用されるよう確認します。
また工事全体の耐久性や安全性を確保するため、作業の品質チェックも欠かせません。
施工中に作業が進行する際には、仕様に合致し、安全基準が満たされているかどうかを確認します。
これにより、進捗中に品質の問題が発生することを予防します。
そして最終的な成果物の品質検査も、品質管理の重要なステップです。
工事が完成した際には、最終成果物が設計仕様に合致し、高い品質を持っているかを検査します。
そうすることでクライアントや関係者に対して、納得のいく品質のプロジェクトを提供できます。
このように品質の確保は、工事の成功と信頼性を高める上で非常に重要です。
施工管理者は品質管理を通じて、プロジェクトが安全かつ確実に完成し、関係者の期待を満たすことができるよう努めます。
品質管理の徹底は工事全体の信頼性を向上させ、将来の問題を防ぐ役割を果たすのです。
予算管理
予算管理とは、工事の費用を計画し、効果的にコントロールするプロセスを指します。
いくつかの具体的なステップで、この仕事は成り立っています。
まず予算管理においては、プロジェクトの範囲や要件を基に原価の見積を行います。
これは、各工程や作業にかかる予想される費用を詳細に計算することを指します。
原価見積もりは、資材のコスト、労働力のコスト、機材のコストなど、プロジェクトにかかる様々な要素を考慮して行われます。
次に、資材の調達コストや労働力のコストなど、実際の支出に関する情報を収集し、予算内でのプロジェクト進行を確保するためにこれらのデータを監視します。
予算管理は、進行中のプロジェクトにおいても継続的に行われ、実際の費用と予算との差異を把握し、必要に応じて調整を行います。
また予算管理の重要な側面の一つは、コストの透明性を維持することです。
施工管理者は関係者に対して、どのようにして予算が使われているかを明確に伝え、進捗と共にコストの変動や要因を共有します。
これにより、関係者は工事の財務状況を理解しやすくなります。
予算超過を回避するためには、施工管理者は慎重かつ戦略的な計画が求められます。
万が一予算超過が発生した場合でも、早期に問題を把握し、対策を講じることが重要です。
予算管理は工事全体の成功において不可欠であり、効果的な予算策定と透明性を確保することで、計画通りにプロジェクトを進めることが可能になります。
安全管理
安全管理は、建設現場において発生する潜在的な危険から作業員や関係者を守るための重要な取り組みです。
ここからは、安全管理の詳細な内容を分かりやすく説明します。
建設現場はさまざまな危険が存在するため、安全管理は最も優先される事項の一つです。
施工管理業務においては、作業員や関係者が危険にさらされないように、様々な安全対策や手順の実施を監督します。
まず施工管理者は建設現場で発生する潜在的なリスクを評価し、それに対する適切な安全対策を講じます。
ここで言う安全対策とは、危険なエリアの適切な警告標識の設置や、必要な保護具の提供などが挙げられます。
定期的な安全ミーティングやトレーニングも安全管理の一環です。
施工管理者は作業員に対して安全に関する重要な情報を共有し、新しい安全対策や手順について、トレーニングを行います。
その結果、作業員は危険に対処するスキルを高められます。
安全基準を守ることも、安全管理の要素の一つです。
安全基準の遵守とは、建設業界の最新の安全基準や法的要件について常に把握し、それを現場に適用することです。
法令や業界の安全基準を遵守することで、施工管理者は現場の安全性を高められます。
総じて、安全管理は建設現場において欠かせない業務であり、施工管理者は積極的に安全対策を推進し、作業員や関係者の安全を確保するために様々な手段を用います。
施工管理のキャリア
施工管理の仕事を続けることで、多くの選択肢が開かれます。
ではどのようなキャリアを選べるようになるのでしょうか。
ここからは、簡単に施工管理の将来的なキャリアをご紹介していきます。
プロジェクトマネージャー
施工管理者はプロジェクト全体を監督し、進行状況を管理する経験があります。
この経験を活かして、より広範囲かつ高度なプロジェクトマネージャーとしての役割に進むことができます。
工事全体の計画、調整、リーダーシップを担当し、プロジェクトの成功に貢献します。
建築・土木コンサルタント
施工管理者は建設プロセスの様々な側面に通じています。
この知識を活かして、建築や土木のコンサルタントとして活動できます。
クライアントや工事に関与し、専門的なアドバイスや戦略的なサポートをする役割を果たします。
建設企業経営者・経営幹部
施工管理の仕事を通して、企業内でマネージャーとしてのリーダーシップを発揮する経験を積むことで、将来的には建設企業の経営者や経営幹部へのキャリアも開かれます。
組織全体の戦略的な方針やビジョンを決定し、企業の成長や発展を牽引する役割を果たします。
施工管理の仕事をするなら、発注者支援業務がおすすめ
ここまで施工管理の仕事について見てきました。
施工管理の仕事には、たくさんの将来性がありますが、会社選びを間違えてしまうとキャリアを広げるのに苦労します。
施工管理としてより良く働きたいなら、発注者支援業務はおすすめです。
発注者支援業務とは、工事を発注する国や都道府県の業務をサポートする仕事で、近年人気が高まっています。
公務員の近くで働くため、公共性の高い業務にも携わることができ、専門性を高められるでしょう。
発注者支援業務についてより詳しく解説した記事はこちら↓