Construction column
施工管理に向いてない人の特徴|業務を改善するためには?
2024.2.26
建設工事において、多くの業者や作業員を束ね、工事を完成まで導いていく施工管理。
やりがいもあり、社会貢献性も高い仕事ですが、向き不向きがあります。
本記事では、施工管理業務に向いていない人の特徴を紹介し、不向きな業務をどのように業務改善するかを解説していきます。
施工管理の仕事について詳しく解説した記事はこちら↓
目次
施工管理に向いてない人の特徴
それでは施工管理に向いてない人の特徴から見ていきましょう。
いくつかご紹介するので、当てはまっているものがあれば、少しずつ改善するようにしていくと良いと思います。
コミュニケーション能力不足
施工管理の仕事は、現場で作業員に対して明確な指示を出すことが求められます。
コミュニケーション能力が低い場合、指示が不明瞭で誤解が生じる可能性があり、作業の品質や安全性に悪影響を及ぼすことがあります。
また施工管理者はクライアントと密接に連携し、彼らの期待に応える必要があります。
コミュニケーションが上手くとれないと、クライアントとの信頼関係を損ない、工事の進行や成果物に不満が生じる可能性があります。
報告書の作成にも、コミュニケーション能力が求められます。
というのも施工管理者はプロジェクトの進捗や課題について、報告書を作成する必要がありますが、十分なコミュニケーション能力がないと、報告書の作成が難しくなり関係者への正確な情報提供が難しくなるためです。
リーダーシップの不足
リーダーシップが不足していると、チームをまとめ、協力体制を作ることが難しくなります。
建設工事においては、異なる分野の専門家や作業員が協力して目標を達成する必要があります。
そのためリーダーシップが低いと、チーム全体の目標に向けた方針や調整が不足し、チームワークが乱れる可能性があります。
もっと言えば、リーダーシップが不足すると指示や決断が明確でなくなり、チームメンバーは何を期待されているのかを理解しにくく、工事をスムーズに進められなくなります。
また建設工事には様々な課題や問題が発生しますが、リーダーシップが不足していると、これらの問題に対処するのが難しくなります。
問題が解決されないまま残ると、プロジェクトの進捗に大きな影響を与える可能性があります。
責任感の欠如
責任感は施工管理者にとって非常に重要な資質です。
プロジェクト全体の成功に対して責任を持ち、問題に迅速かつ適切に対処することが求められます。
そのため責任感が欠如していると、プロジェクトの進行や成果に大きな影響を及ぼす可能性が高まります。
たとえば施工管理者は、工事の予算と品質を管理する責任があります。
よって責任感が不足すると、予算超過や品質低下のリスクが高まり、これはプロジェクト全体の質を左右しかねません。
技術的な知識の不足
技術的な知識は施工管理の仕事において不可欠な要素です。
技術的な知識が伴っていないと、工事全体に悪影響を及ぼし、品質や安全性の確保、問題解決、新技術の導入などに制約を生じる可能性が高まるためです。
建設工事では様々な工程が組み合わさるため、技術的な知識が不足すると、各工程の目的や相互の関連性を理解するのが難しくなります。
結果として、工事の全体像を把握することが困難となります。
また施工管理者は、工事に必要な資材や設備を選定する役割があります。
そのため技術的な知識が不足すると、適切な資材を選定することが難しくなり、工事の品質や効率に悪影響を及ぼす可能性があります。
臨機応変性
臨機応変性も施工管理者にとって非常に重要なスキルです。
柔軟な適応力がないと、変化にすぐ対応できないため、プロジェクトの進行や成功に影響を及ぼす可能性が高まります。
たとえば工事の進行中に計画の変更や修正が必要な場合、臨機応変性が低いと、これに対応するのが難しくなります。
柔軟に適応できないと、プロジェクトの成功に向けた適切な戦略の選択が妨げられます。
また建設工事は予測できない要素が多いため、柔軟性が求められることが多いです。
そして臨機応変性が低いと、ストレスに対処する能力が低下し、業務において不安や圧迫感を感じやすくなるため、臨機応変性が求められます。
ストレス耐性が低い
ストレスがかかると、作業のミスや手抜きが増加する可能性があります。
ミスや手抜きは工事の品質に悪影響を及ぼし、最終的な成果物に問題が生じる可能性があります。
また高ストレスの環境であると、冷静な判断が難しくなります。
施工管理者は様々な意思決定を迅速かつ正確に行わなければなりませんが、ストレスに弱い人は判断力が低下し、誤った判断を下す可能性が高まります。
そして持続的なストレスは、身体や精神に悪影響を及ぼす可能性があります。
施工管理者がストレスに弱い場合、健康問題が増加し、業務への集中力やエネルギーが低下する可能性があります。
学習意欲の低さ
建設業界は法規制の変更が頻繁にあります。
学習意欲が低いと、最新の法規制に対応できなくなり、プロジェクトが法的な問題に直面するリスクが増加します。
また学習意欲が低いと、新しい知識やスキルをチームに伝えることが難しくなります。
これが続くと、チームメンバーの成長が妨げられ、プロジェクト全体のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
施工管理の仕事はどうすればできるようになるのか
施工管理の業務内容に苦手意識がある場合は、何か一つ得意分野を作り、その得意分野を活かして、自分の居場所を作ると良いでしょう。
ここからは、どのようなことに集中して取り組めば、施工管理の仕事を上達させられるか解説していきます。
コミュニケーションスキルの向上
施工管理者は様々な関係者とコミュニケーションをとる必要があります。
また建設現場は、事務仕事で求められるビジネスライクな会話と異なり、職人用語や現場用語なども多用されます。
そのためそういった環境に適応できるよう、自分から積極的にコミュニケーションを取る姿勢が重要です。
リーダーシップスキルや交渉力を高め、チームとの円滑な連携を図りましょう。
最新技術の学習
建設業界は技術の進化が速いため、最新の建設技術やツールについて常に学習しましょう。
BIM(Building Information Modeling)や工事管理ツールの使用などがその一例です。
業界トレンドの研究
建設業界の最新のトレンドや技術動向を追跡し、関連する研究を行いましょう。
これによって、将来的な変化に早期に対応できます。
メンターシップとネットワーキング
経験豊富な建設プロフェッショナルとのメンターシップやネットワーキングは、貴重なアドバイスや機会を提供してくれます。
業界イベントやセミナーへの参加を通じて、仕事に繋がる良い人間関係を築きましょう。
施工管理なら発注者支援業務
ここまで施工管理の仕事について、不向きな人の特徴について見てきました。
一つ一つ対策によって改善していけば、業務はこなせるようになるでしょう。
そして今、施工管理の仕事に興味があるが、業務内容や労働環境などが気になって転職に踏み切れないという人もいるのではないでしょうか。
そうであれば「発注者支援業務」はおすすめです。
発注者支援業務とは、工事の発注者である国や都道府県などの公共団体の仕事をサポートする業務です。
公務員に準じていることから、働きやすく休みがとりやすい点でも人気が高まっています。
また公共性の高さから、普通の施工管理では経験できないような専門的な業務も経験できるでしょう。
発注者支援業務について詳しく解説した記事はこちら↓