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Construction column

建設コラム

2級土木施工管理技士の資格は必要?求人や転職への影響はあるのか

2023.1.19

土木施工管理技士

建設業界に携わるのであれば持っておきたい「土木施工管理技士」の資格。この記事では、土木施工管理技士の取得方法、実際にどんな業務内容を行うのか、1級と2級の違いについて説明していきます。

この資格を持っていることで求人に応募する際や、転職活動の際にも有利になることが多いのでぜひ最後までご覧ください。

土木施工管理技士を取得するには?

土木施工管理技士は、国土交通大臣が認定する国家資格で、土木の施工管理・工程管理・品質管理・安全管理など、土木工事に関する監督業務をメインに行う仕事です。

この工事の中には私たちの生活に欠かせない鉄道・上下水道・道路などが含まれており、社会や地域への貢献度が高い職でもあります。

この土木施工管理技士の資格を得るには、第1次・第2次検定の2回に分けて試験を受ける必要があります。また、誰でも受けられるわけではなく、必要な実務年数を積む必要があります。この実務年数は最終学歴によって数年単位で変動してくるため、受験を検討している人は公式ホームページなどで一度確認しておきましょう。

第1次の試験に受かることで「施工管理技士補」という2021年4月の建設業法改正によって新たに創設された新しい国家資格が付与されます。この資格を持っていると、現場においては「監理技術者の補佐」として活躍できるようになります。

更に、第1次検定が免除されるので、仮に第2次検定に落ちてしまっても、何度でも再受験をすることができます。

2級土木施工管理技士を持っている人の仕事内容

2級土木施工管理技士を取得することで、現場においては工事全体を管理する「主任技術者」として活躍することができます。この「主任技術者」は全ての工事現場において配置することが法律で定められています。では、この主任技術者が実際にどのような管理を行うのか詳しく見ていきましょう。主任技術者は建築現場において4大管理と呼ばれている以下の内容を管理する必要があります。

・安全管理

現場によっては高所や足場が狭いところでの作業が必要な時があります。そのような時に、事故が起きないよう手すりなどを設置したり、法律に沿った仮設備の配置ができているか作業員が安全な状態で作業できるかどうかを確認します。

夏場には作業員への熱中症対策を行ったり、冬には雪が積もりすぎないように対策をしたりと、業務が円滑になるような職場づくりを行います。

・工程管理

工事を予定通りに進め、納期に間に合うように管理する仕事です。建設工事は天候に左右されやすいだけでなく、発注した材料の納期が遅れたり、故障・破損してしまうなんてことも珍しくありません。

そのようなトラブルが起きた場合にも改めて工事予定を組み直したり、発注者と相談したりなど、無事に納品できるように管理する重要な仕事です。

・原価管理

主任技術者は、工事に利益が出るように人件費や材料費などの原価を把握しておく必要があります。上記に記載したように、材料の破損などによる作業のやり直しによって予想外の費用が発生してしまう可能性もあります。ですので数字がマイナスになるなんてことがないように上手に数字を調整・監理することが重要です。

・品質管理

工事は設計図を元に建てられますが、箇所によって寸法や強度・使用する材料は異なってきます。設計図と同じ作りになっているか、材料は間違っていないか、強度は十分であるかなど、予防保全対策を行いながら品質管理を行います。必要に応じて写真を撮って報告書類などの作成も行います。

1級土木施工管理技士との違いは?

土木施工管理技士の資格には1級と2級の2種類があります。2級を獲得することで「主任技術者」として仕事ができますが、1級を取得することでどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

・「監理技術者」として多くのより多くの工事現場に携わることができる

上記にも記載したように、どこの工事現場においても「主任技術者」の配置が絶対となっていますが、工事の請負金額が4000万円以上の場合には、「主任技術者」に代わって、「監理技術者」の配置が絶対となります。この「監理技術者」になるためには、1級土木施工管理技士の資格が必要です。

1級土木施工管理技士の保有者は時と場合に応じて「主任技術者」「監理技術者」どちらとしても業務が可能なので自然とこなせる現場の数が増えます。

・企業からの評価が上がり、給与アップに繋がる

1級土木施工管理技士の資格は、建設業界の中でも最高位の資格と言われています。そのため、資格保有者が多い企業ほど社会的評価も高く、事業拡大にも繋がるので、会社からは重宝されるでしょう。

そうなると、昇給や昇進のチャンスが増え、給与が上がる可能性も十分にあります。

・転職、キャリアアップする際に有利になる

1級土木施工管理技士の資格を持っていることで、大手ゼネコンやディベロッパー、発注者支援業務など、また違った形で建設業界に携わることができます。

どこの企業も1級土木施工管理技士の資格保有者を求めているので、転職活動においてもあなたのスキルが高いことをアピールしやすくなります。

2級土木施工管理技士の平均年収は?

土木施工管理技士の平均的な年収は全業種の平均年収450万円よりもやや高めの値段設定なことが多く、それぞれの資格保有者の平均年収は以下の通りです。

資格なし:300~500万

2級土木施工管理技士保有者:400~600万

1級土木施工管理技士保有者:500~700万

1級土木施工管理技士を獲得することで、年収は100万円以上上がることが期待でき、更に多くの企業で資格所有者には資格手当が支給されるので、その額によって多少変動はあります。

現在「土木施工管理技士」の資格を持っていない人でも、2級を獲得するだけでも年収アップが見込めます。反対に、資格の獲得をしないと年収がアップする可能性はほとんどありません。

2級土木施工管理技士の試験は1級ほど難易度が高くなく、合格率もそれほど低くありません。ですので、働きながら実務年数を積み上げ早い段階で受験することをお薦めします。

2002年の合格率はこちら https://sekokan.ten-navi.com/article/1388/ 

より大規模なプロジェクトに関わるなら「発注者支援業務」を目指そう

1級土木施工管理技士の資格を保有している人がなれる仕事の中に「発注者支援業務」という職種があります。官公庁が発注する公共事業の発注業務のサポートがメインの業務で、具体的には発注に関する資料作成・現場調査・施工管理などを行います。一見地味な仕事ですが、土木施工管理の経験や専門スキルが求められることの多い仕事でもあります。

この仕事の最大の魅力はダム・トンネル・高速道路・災害復興などの大規模なプロジェクトに関わることができるところ。それも、発注される側ではなく、「発注する側」なので、工事現場で働くのとでは視点が大きく変わってきます。加えて、発注者支援業務は官公庁で仕事をすることになるので、土日休み・残業少なめといった公務員に準じた働き方ができるのも魅力の1つです。

もっと大きなプロジェクトに関わりたい、更に自分のスキルをアップさせたい、という人にはおすすめの職業です。

まとめ

いかがでしたか?2級土木施工管理技士の資格を持っている人は多いですが、1級保有者はまだまだ少ないため、建設業界でも特に重宝される存在です。受験をするにあたって、年齢制限はないので、40代や50代の方も今から1級土木施工管理技士に挑戦するのもおすすめです。

ぜひ土木施工管理技士の資格を活かして更なるキャリアアップに繋げてくださいね。

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