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Construction column

建設コラム

積算は未経験でも転職できる?業務内容ややりがい、平均年収なども解説

2024.6.26

建設業に携わっている方なら、一度は耳にしたことがある積算(せきさん)の仕事。

設計図や仕様書をもとに、建築にかかる見積りを算出することが積算の仕事内容です。

建築業界では欠かせない積算の仕事ですが、未経験で転職できるのか気になる人もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、積算の仕事内容や、未経験で転職できるのかといったポイントを解説します。

積算の仕事に転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事のポイント

  • 積算の仕事内容
  • 積算の平均年収
  • 積算に向いている人の特徴

積算は未経験でも転職できる?

結論から申し上げると、未経験でも積算業務への転職は可能と言えます。

建設の知識や経験を保有していれば、さらに採用されやすいと言えるでしょう。

理由として、建設業界は人手不足の状態が続いており、未経験でも採用するケースが増えています。

人材の流出を防ぐため、研修や教育体制が整っている会社が増えてきていることも特徴です。

積算の仕事内容

ざっくりいうと、積算とは建設工事に必要な費用を算出する仕事です。

具体的には設計図や仕様書を読み解き、材料、数量、人工などを計算し、工事の総額を算出します。

積算の精度が工事の受注や損益にかかわるため、建設業界では非常に重要な業務です。

近年は積算ソフトの利用が主流であり、以前に比べると計算もしやすくなっています。

しかし、工事を受注し利益を出すためにはコストの削減が必須です。

工事業者への価格交渉を行うこともあるため、交渉力やそれに伴い知識も求められるでしょう。

積算技術業務についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

【職種紹介】積算技術業務とは何か?業務内容や資格まで解説

積算の平均年収

積算の平均年収は、約422万円です。

年齢別の平均年収は、以下となっています。

20代前半約322万円
20代後半約386万円
30代約468万円
40代以上約542万円

このように、業界経験が長い=年齢が高いほど年収も高い傾向にあります。

なお、未経験で入社した方が年収を上げる方法としては、関連資格の取得がおすすめです。

業界経験がない場合でも、資格を取得することで資格手当がつき、業務の理解にもつながります。

積算に向いている人の特徴

数字を扱う積算の仕事は、向き不向きが大きく分かれる仕事でもあります。

ここからは、積算に向いている人の特徴を3つ解説します。

数字に抵抗がない人

積算の主な業務は計算なので、数字や計算に抵抗がないというのは重要です。

基本的にソフトを用いるとはいえ、最終的にミスがないかは積算担当者が判断する必要があります。

1つの計算ミスが工事の失注や赤字、クレームにつながることから、積算業務の責任は重大です。

計算ミスが原因で施主へ追加請求することや、工事業者と交渉することは大きなストレスになります。

数字に抵抗がなく、算出した数字の根拠をもとに交渉できる人は積算に向いているでしょう。

現場の知識がある人

積算の仕事は業界や現場の知識も求められます。

なぜなら、積算にあたり仕様書や図面を読み解く必要があるからです。

建築業界は独特の専門用語や言い回しがあり、理解していないと会話すら成立しない場合もあります。

特に、施主や工事業者との交渉ではそれらの理解が前提となるため、必要不可欠といえるでしょう。

そのため、不明点や分からない用語などをそのままにせず、すぐに確認を取る姿勢が大切です。

建築や現場の知識に興味があり、貪欲に学べる人は積算に向いているでしょう。

細かい作業が得意な人

細かい作業が得意な人は、積算の仕事で活かせます。

積算業務においては、人工・材料・車両・重機など、多岐にわたる項目を算出します。

それらを合計して全体の工事費用を算出しますが、合計すること自体は計算ソフトで可能でしょう。

しかし、仮にコスト削減の要望があった場合、個々の項目を吟味して検討しなければなりません。

同じような工事でも必要な人材や材料は異なるため、案件ごとに細かい調整が必要です。

そのため、細かい作業が得意で、何かあっても臨機応変に対応できる人は積算の仕事が向いているでしょう。

積算において大変な点

数字への強さだけではなく、建築や現場の知識も求められる積算の仕事。

積算において大変な点を3つ解説します。

責任が大きい

積算は責任が大きな仕事です。

1つの計算ミスが会社全体の損失や、大きなクレームにつながることもあります。

しかし、扱う金額や責任が大きい分、受注や利益につながれば達成感も大きい仕事です。

やりがいのある仕事をしたいといった方には向いていますが、なるべくプレッシャーは避けたい人には向いていないと言えるでしょう。

建築に関する専門知識が求められる

積算業務の中では、建築に関する専門知識も求められます。

理由として、専門的な仕様書や設計図を読み取ったうえで、積算する必要があるためです。

また、工法や材料は新しいものが生まれ、積算基準も徐々に更新されていきます。

仮に入社時点では専門知識がなくてもアンテナを張り、知識を身につけようとする姿勢が大切です。

繁忙期には残業が多くなる

期末や発注の多い繁忙期には、残業が多くなる傾向があります。

時には複数の案件を並行して行い、数字が混同してしまうこともあるでしょう。

残業が多いと疲労が蓄積し集中力が低下しますが、粘り強く数字と向き合う必要があります。

入社時には通常時だけではなく、繁忙期の残業時間も確認しておくと安心でしょう。

積算に活かせる資格

積算は資格がなくともできる仕事ですが、取得することで多くのメリットがあります。

就職や転職に有利に働くほか、資格手当による収入アップや業務への理解に大きく貢献するでしょう。

積算に活かせる代表的な資格を3つ解説します。

建築積算士

積算に活かせる資格、1つ目は建築積算士です。

建築積算士とは、日本建築積算協会が認定する民間資格です。

試験内容は一次試験(学科)、二次試験(記述式)、実技試験があります。

図面を読み解くスキルが必須のため、知識のない未経験者には難しい試験です。

未経験者はある程度業界経験を積んでから受験するといいでしょう。

なお、建築管理士はもともと国家資格であり、合格率30~40%程度の試験でした。

しかし、民間資格となってからは50~70%と上昇しており、しっかり勉強すれば十分に合格を目指せます。

建築士

積算に活かせる資格、2つ目は建築士です。

建築業界では最も有名な国家資格であり、一級建築士・二級建築士・木造建築士の3種類があります。

特に一級建築士は合格率が例年10%程度と、難関資格の1つとして数えられています。

建築士はさまざまな建物の設計図をつくり、設計図をもとに現場で作業員に指揮・監督を行うことが仕事です。

試験内容は学科試験と設計製図試験があり、建築に関する構造や法規など幅広い知識が求められます。

建築に関する専門知識が問われる積算業務においても活かせるでしょう。

建築コスト管理士

積算に活かせる資格の3つ目は建築コスト管理士です。

こちらは、馴染みのない人も多い資格かもしれません。

建築コスト管理士は、建築のライフサイクル全般のコストマネジメントを担うとされます。

1件1件の建築工程における工事費の算定を担う建築積算士と異なり、プロジェクト全体のコストマネジメントを担います。

試験内容は学科試験と短文記述試験があり、合格率は50~60%程度です。

建築積算士の上位資格」という位置づけのため、建築積算士の資格取得後に目指すと良いでしょう。

積算士で年収の高い会社一覧

積算の平均年収は400万円程度とされていますが、経験を積んで転職すれば高年収を目指せる仕事です。

積算士として働く際に、高年収が期待できる会社を3つ解説します。

ゼネコン

ゼネコンは、全業界の中でも年収水準が高いとされています。

売上1兆円規模のスーパーゼネコンの5社ともなると、平均年収は1,000万円を超える高さです。

しかし高年収の分、求められるレベルは高く、ハードワークに耐える体力が必要です。

大規模な建築物を手掛けるゼネコンでは、積算業務もより複雑で正確さが求められます。

少なくとも建築積算士の資格は必須であり、3~5年程度の実務経験があると合格しやすいでしょう。

大手設計事務所

大手設計事務所も高年収が期待できます。

なお、設計事務所は一人事務所と大規模事務所とで、年収に幅があることに注意が必要です。

一人事務所の平均年収が449万円に対し、10名以上の規模の設計事務所の平均年収は868万円とされます。

設計事務所は建築士が働くイメージがありますが、大手設計事務所では設計と積算を分業しています。

そのため、積算士として高年収を狙うなら大手の設計事務所も勤務先としておすすめです。

大手との取引実績に優れた積算会社

積算業務を専門に行う「積算会社」という選択肢もあります。

会社員として積算の業務経験を積んだ人が、独立して立ち上げる場合もあります。

ポイントは、大手ゼネコンなどとの取引実績が豊富であることです。

長年、継続的に案件を受注している会社は、収入も安定している傾向にあります。

部署異動や出向などに左右されず、積算業務だけに専念したい人におすすめの職場です。

まとめ|未経験から積算の仕事を始めたいならMACにご相談ください!

積算は未経験でも転職でき、資格取得や大手ゼネコンなどに転職すれば高年収が目指せる仕事です。

しかし、責任も大きい仕事のため、適性がない場合は業務上のプレッシャーも大きくなります。

そのため、数字への抵抗がないかなどの適性を見て、慎重に判断しましょう。

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