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Construction column

建設コラム

RCCMってどんな仕事?仕事内容や資格について解説

2023.2.28

近年、建設業界で重視され始めている「RCCM」という資格。

具体的にどのような仕事をするための資格なのか、イメージしづらいという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、RCCMの資格を取得することでどのようなメリットが得られるのかや、仕事のやりがいなどをご紹介。

試験の詳細や平均年収にいたるまで詳しく解説します。

これから「RCCM」の資格取得を目指す方にはもちろん、建設業界を目指す方にとっても、知っていて損はない情報ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。

RCCMとは?どんな仕事をするの?

「RCCM」とは、「一般財団法人建設コンサルタンツ協会」によって認定される民間資格のこと。

「Registered Civil Engineering Consulting Manager(シビルコンサルティングマネージャー)」の略です。

土木工事に関連する専門技術や専門知識を身につけた「管理技術者」「照査技術者」としてコンサルタント業務を行なうために必要とされている資格です。

民間資格ではありますが、国土交通省においてもとても重要視されている資格で、専門技術に携われる知識と経験がある技術者であることを証明する資格となっています。

RCCM有資格者の主な仕事内容は以下の通りです。

・施工会社や施主との打ち合わせ

・施工予定地の調査

・工事の企画

・施工計画の作成

施工会社や施主との打ち合わせ

RCCMの資格を持つ人は、「専門技術者」として建設コンサルタント業務に携わることになります。

コンサルタントとして施主に対しアドバイスを行なうことができます。

第三者の立場から検討し、アドバイスをすることによって、工事計画の見直しを行います。

施工予定地の調査

施工予定地を調査するのも、RCCM有資格者の仕事です。

主に地盤や地質の調査を行い、工事計画に問題がないかどうかを確認します。

工事の企画

施工予定地の調査と並行して行なうのが、工事の企画です。

施主の要望と工事予定地の地盤や地質などの状況を考慮したうえで、最適な工事を企画し、具体的な工事内容を検討します。

施工計画の作成

施工予定地の調査結果を踏まえて、実際の施工計画を作成します。

施工会社との打ち合わせを行い、工事内容の詳細を決定することもRCCM有資格者の重要な仕事です。

RCCMは、橋や道路、鉄道、トンネル、空港、ダムなどの土木構造物の施工のための点検や診断などを行い、現場の安全管理や作業員の健康管理、福祉に対しての責任を担うことになります。

RCCMの資格について

RCCM資格の受験者数は毎年5,000〜7,000人ほど。

合格率は年によるばらつきはありますが、20〜30%ほどです。

決して合格率は低くはありませんが、難易度の高い専門知識を問われる設問が多いので、しっかりとした対策が必須の試験です。

資格試験の受験には、最終学歴ごとに一定の実務経験が必要になります。

・大学院修了後、建設コンサルタントなどの業務に関する5年以上の実務経験

・大学卒業後、建設コンサルタントなどの業務で7年以上の実務経験

・短期大学や高等専門学校卒業後、建設コンサルタントなどの業務で7年以上の実務経験

・高等学校卒業後、建設コンサルタントなどの業務で11年以上の実務経験

・中学卒業後、建設コンサルタントなどの業務で14年以上の実務経験

このように、必要な実務経験の期間が比較的長いのがこの試験の大きな特徴です。

試験は「RCCM試験A」と「RCCM試験B」の2つの試験で実施されます。

業務関連法制度や建設一般の知識、倫理や管理技術力など、広範囲の専門知識が問われる難易度の高い試験です。

記述式や選択式などさまざまな設問が用意されていて、合格にはAとB両方を受験し合格点に達していることが必要です。

試験に関する詳細はRCCM資格ホームページをご覧ください。

RCCM資格を取得するメリット

RCCM資格を取得することで、これまでに身につけてきた知識や技術、経験を活かし、専門の技術者として認められます。

土木工事に関わる専門職としての知識や技術を持った「管理技術者」「照査技術者」としての能力を証明するのがRCCMの資格です。

同じような知識や技術があっても、RCCM資格を所有しているかどうかで、できる仕事の範囲が大きく変わってきます。

国土交通省に登録をしている建設コンサルタントや補償コンサルタントの企業において、RCCMの有資格者が求められることはこれからどんどん増えていくと考えられます。

収入面でも、RCCMを取得していることで優遇されることもあります。

一般には知名度の低い資格ではありますが、建設業界で働くうえでは取っておいて損はない資格です。

RCCMは建設コンサルタント業界で必須の資格と言われています。

そのため、建設業界での転職の際にRCCMを持っていることは大きなメリットとなります。

RCCMの資格を活かせる勤務先

RCCMの資格を活かせる勤務先には大きく2種類あります。

・建設コンサルタント会社

・ゼネコン・サブコン

建設コンサルタント会社

建設コンサルタントを専門に行っている会社で勤務する際に、RCCMの資格はとても役に立ちます。

中小企業から大手企業までさまざまな企業があり、就職や転職の選択肢も豊富です。

RCCMの有資格者は即戦力として採用されるので、仕事面も収入面も有利に働きます。

ゼネコン・サブコン

ゼネコンやサブコンは、会社内に建設コンサルタントに関する部署があることが多いです。

ゼネコンやサブコンの場合、大型の物件の受注も多いので、大きな経験を積むことができます。

RCCMのやりがい

RCCMの資格を持っていなければ、建設現場の管理者として活躍することはできません。

利益やコスト削減を追求しすぎると、公共インフラの安全性や機能性が損なわれる恐れがあります。

RCCMの有資格者は、「中立」の立場で利益やコスト削減を追い求める企業と安全性・機能性のバランスを取ることが社会貢献に繋がります。

RCCMの平均年収は?

RCCMは、専門性の高い資格であるため、比較的年収は高い傾向にあります。

そもそも大卒者でも7年という実務経験が必要な資格なので、RCCMを受ける人はそれまでに一級建築士や技術士などの他の資格を取得しているケースがほとんどです。

複数の資格を所有している人が多く、個人収入は高くなる傾向にあります。

単純にRCCMの年収というより、「他の資格も取得していて、RCCMも持っている人の年収」として考えましょう。

業務内容や専門にする技術職の内容により異なりますが、月収は40万円程度が一般的です。

ボーナスが年間で100万円程度、年収にすると、500万円ほどが平均です。

RCCM有資格者のなかには、60〜80万円という月収を得ている人もいます。

特别賞与や手当などは、企業によって異なるので事前の確認が必要です。

まとめ

RCCMは、一定の専門知識や技術を持った人材であることの証にもなる資格であることがおわかり頂けたかと思います。

RCCMは多くの責任を負う立場なので、決して楽な仕事ではありませんが、建設現場の管理者として活躍したり、公共インフラ作りに携わったりすることができ、大きなやりがいを感じることができます。

高い収入が見込め、転職の際にも有利になるRCCMは、建設業界を目指す人にとって注目の資格です。

人材不足が大きな問題となっている建設業界において、RCCMという資格は大きな武器になります。

しかし、取得までに時間がかかるのがRCCMの難点。

施工管理の経験がある方や、すでに土木施工管理者の資格を持っている方は、「発注者支援業務」で資格を活かすことも可能です。

国や都道府県、官公庁などが発注する公共事業の発注業務をサポートする仕事であり、公務員と同じような年間休日や勤務時間など安定的な生活が魅力的です。

ぜひ、この機会に「発注者支援業務」について視野に入れてみてはいかがでしょうか?

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