Construction column
施工管理がブラックすぎる?ホワイト企業の見極め方を解説
2024.7.20
施工管理の仕事をする中で「ブラックすぎる」と思う人もいるのではないでしょうか。
建築業界は高齢化などによる慢性的な人手不足が続いており、施工管理職においても例外ではありません。
人手不足により働いている従業員の残業時間が増え、さらに人が辞めていくような会社も多くあります。
しかし、そのような現状に歯止めをかけるため、未経験者でも働きやすい教育体制を整えていたり、比較的残業が少ないホワイト企業が増えていることも事実。
この記事では、施工管理がブラックといわれる理由10選、施工管理の業務内容と平均年収、施工管理のホワイト企業の見極め方などを解説します。
施工管理が「ブラックすぎる」と思っている人は参考にしてみてください。
また、当社MACでは発注者支援業務を行っており、求人も紹介しています。
最新求人の紹介や、採用面接などもサポートしているため、施工管理が「ブラックすぎる」と感じ転職を検討している方にもおすすめです。
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目次
施工管理が「ブラックすぎる」といわれる理由10選
施工管理が「ブラックすぎる」といわれるのには、多くの理由があります。
この項目では代表的な理由10選を紹介します。
労働時間、残業が多い
施工管理は、労働時間や残業が多い職種です。
国土交通省によると、令和4年度の全産業の年間実労働時間は約1,950時間であるのに対し、建設業の平均実労働時間は約2,020時間と約70時間長くなっています。
20年前に比べると労働時間は減少傾向にあるとはいえ、他産業に比べると未だに高い状況です。
施工管理の1日の流れとして、日中は現場の巡回や打合せに参加し、定時後に事務作業を行うことが一般的です。
そのため帰宅時間が遅くなり、残業が多くなる傾向があります。
引用:国土交通省
休みが不規則で少ない
施工管理は、休みが不規則で少ない職種です。
上記のグラフの通り、建設業の年間出勤日数は全産業と比べ14日ほど多く、その分休日数は少なくなります。
特に繁忙期や工事の納期が迫っている場合は、休日出勤が増えるため、1週間休みなしということも。
ただ、労働時間同様に出勤日数も減少傾向にあり、休日数は少しずつ増えていることが分かります。
恋愛や結婚が難しい
施工管理はプライベートの時間が取りづらいため、恋愛や結婚が難しい場合があります。
終業後や休日に交際する時間がないと、パートナーとの距離を縮めることは難しいでしょう。
また、ハードワークゆえに女性は出産後の復職もしづらいという問題もあります。
反対に何よりも仕事が好きで、休むよりお金を稼ぎたいという人には適職といえるかもしれません。
人間関係のストレスが大きい
施工管理は、人間関係のストレスも大きくなる傾向があります。
理由として、工事に関わる多くの業者に指示出しなどを行ったり、施主に対して工期や予算の交渉をする必要があるためです。
時には、自分の親以上に年齢の離れた作業員に対して、指示を出さなければならないことも。
初対面の人と話すことに抵抗がある人や、物事を深く考えすぎてしまう人にはおすすめできません。
納期などのプレッシャーがある
施工管理は、納期などのプレッシャーを感じやすい仕事です。
施工管理の仕事は、工程・原価・安全・品質を管理することであり、これを4大管理といいます。
仮に納期に間に合わないとなると、施主などからプレッシャーをかけられてしまうことも。
さまざまな要因があるため施工管理だけの責任ではありませんが、プレッシャーに耐えられない人にはおすすめできません。
天候や気温の影響を受ける
施工管理は天候や気温の影響を受ける仕事です。
台風などの日には作業ができず、その分休日出勤でカバーすることも多くあります。
また、近年の夏は命の危険がある気温となる日も多く、熱中症のリスクも高まっています。
そのため、強靱な体力や精神力が必要になるでしょう。
現場の変更に振り回される
施工管理は、現場の変更に振り回されることが多い仕事です。
一般的な会社員のように同じ場所に出勤することは基本的になく、担当現場が変わるたびに出勤する場所が変わります。
家から遠い現場の場合、朝起きる時間や帰宅時間にも影響が出ることになります。
時には理不尽に感じることもあるかもしれませんが、臨機応変に対応する姿勢が求められるでしょう。
覚えることが多く資格の勉強も必要
施工管理は覚えることが多く、資格の勉強も必要です。
主に、建築の構造や施工の知識、施工管理技士の資格勉強などが該当します。
しかし、施工管理は労働時間の長さや休日の少なさから、勉強に充てる時間を確保しづらい傾向があります。
特に、施工管理技士の資格は取得を推奨する会社も多いため、勉強の苦手な人はストレスを感じやすいかもしれません。
昔ながらの社風や体質が残っている
建設業は、昔ながらの社風や体質が今なお残る業界です。
気性の激しい人や気が短い人も多く、そうした人にも指示を出す必要があるのが施工管理の仕事です。
また、未だに男性中心の社風や体質が根強く残っているため、女性の施工管理は会話に入れなかったりセクハラを受けることも。
一個人が社風や体質を変えることは難しいため、ストレスを感じる場合は無理せず転職を検討した方が良いでしょう。
労災のリスクがある
施工管理は労災のリスクが常につきまとう仕事です。
高所で作業の進捗を確認することや、大型重機が走る側での点検業務などもあります。
しかし、建設業は零細規模の業者も多く、中には労災を認めない会社が存在することも事実です。
最悪の場合、事故や熱中症で命を失うリスクがあるため、労災を認めない会社への入社は避けるべきでしょう。
施工管理の業務内容
施工管理の業務内容は、建設工事の現場技術者を指揮監督し、工事全体を管理すること。
工事スケジュールの延期や予算オーバー、事故などの発生を防ぐのが施工管理の主な目的です。
また現場管理だけでなく、書類作成などのデスクワークや役所への書類手続き、設計者や業者との打ち合わせなども行います。
さらに、請負工事の現場代理人として工事依頼主への対応も業務の範囲内です。
建設工事において不可欠な存在であり、効率的な工事の進行のための重要な役割を担っています。
施工管理の仕事内容は以下の記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
施工管理の平均年収
施工管理が「ブラックすぎる」といわれる理由について紹介しましたが、一方で高年収が期待できるという魅力もあります。
この項目では施工管理の魅力である年収の高さについて、業種別・職種別・年代別で比較してみます。
業種別の平均年収
国税庁が発表している「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、建設業の平均年収は529万円でした。
対して、全業種の平均年収は457万円であり、70万円以上高いことが分かります。
また、高年収が期待できる業界の中では、入社において学歴が問われにくいことも魅力の1つです。
これから年収を高めたいという人にとって、選択肢の1つに入るでしょう。
職種別の平均年収
施工管理といっても、建築施工管理や土木施工管理などさまざまな職種があります。
2024年7月15日時点でセコカンプラスに寄せられた施工管理の平均年収について、11種類の職種別に比較すると以下の通りです。
ほとんどの職種において600万円を上回っていることが分かります。
建築施工管理 | 623万円 |
土木施工管理 | 609万円 |
電気工事施工管理 | 628万円 |
設備施工管理 | 633万円 |
プラント施工管理 | 682万円 |
計装制御施工管理 | 649万円 |
電気通信施工管理 | 648万円 |
内装施工管理 | 588万円 |
造園施工管理 | 550万円 |
解体施工管理 | 517万円 |
その他施工管理 | 633万円 |
なお、施工管理の代表的な7種類の職種については、以下の記事でさらに詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
年代別の平均年収
2024年7月15日時点でセコカンプラスに寄せられた施工管理18,633人分の年収を集計した結果、全年代の平均年収は625万円でした。
年代別で比較すると以下の通りであり、どの年代でも100万円以上全産業の平均年収を上回っています。
一般的には平均年収が低いとされる、20代や60代以上でも高年収が期待できることは魅力の1つです。
施工管理の平均年収 | 全産業の平均年収 | |
20代 | 479万円 | 331万円 |
30代 | 593万円 | 444万円 |
40代 | 650万円 | 506万円 |
50代 | 702万円 | 542万円 |
60代以上 | 628万円 | 360万円 |
施工管理のホワイト企業の見極め方
高年収が期待できる施工管理職ですが、後はホワイトな企業で働ければ言うことなしですよね。
しかし、ホワイトな企業の見つけ方が分からないという方に向けて、以下の項目ではホワイト企業の見極め方の一例を解説します。
働き方改革を推進している
働き方改革を推進しているかどうかは、確認すべき重要なポイントです。
建設業界では長時間労働や休日の少なさ、少子高齢化という理由から人手不足が常態化しています。
こうした現状を改善するため、国土交通省を中心に「建設業働き方改革加速化プログラム」が推進されています。
また、働き方改革の推進はこれまで大手企業が対象の中心となって行われていましたが、2024年からは中小企業も含めて本格的に始動します。
求人票や面接で、必ず働き方改革を推進しているか確認しましょう。
有給休暇の取得率が高い
有給消化の取得率が高い企業はホワイト企業といえます。
有給休暇取得率は80%以上が理想的で、全国平均は50%前後とされています。
なお、厚生労働省の調査によると、2021年の建設業における有給休暇の取得率は53.2%でした。
全国平均は上回っているものの、建設業が有給を取得しにくい業界であることに間違いはありません。
ホワイト企業であれば有給休暇の取得率を公表していることが多いため、ホームページや求人票を事前に確認しましょう。
サービス残業がない
サービス残業がない企業は、基本的にホワイト企業と言えます。
施工管理の仕事では、業務量の多さなどからある程度の残業が生じることは避けられません。
しかし、業務量が多いとはいえ、あまりにも残業時間が多い場合やサービス残業が発生している場合は要注意です。
目安として月20時間以内、長くても月に30時間以内の残業時間であれば業界的にホワイト企業と言えます。
会社の規模が比較的大きい
会社の規模が比較的大きいほど、ホワイト企業の可能性が高いといえます。
限られた従業員数で仕事を回す必要がある中小企業は、施工管理が担う業務量が多くなることがほとんどです。
一方で大手企業は従業員が多く、業務量の柔軟な調整が可能であるため工程や原価の管理もしやすくなります。
また、規模が大きい会社ほど労働基準法を遵守する傾向にあり、働き方改革を推進しているのは大手企業が多いことからも、労働環境が良好である可能性が高いと考えられるでしょう。
発注者側の立場で働ける
同じ施工管理でも、発注者側の立場で働ける会社はホワイト企業の傾向があるとされています。
理由として、発注者側は上流工程であり、一般的に残業も少なく休みも確保しやすいためです。
具体的にはデベロッパーやビルマネジメント、CM・PM会社などがあります。
以下の記事では、発注者支援業務を行う企業について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
発注者支援業務を行う企業はどんなところがある?発注者支援業務を請け負っている代表的な企業6社を紹介します!
施工管理職がブラックすぎると思ったらMACにご相談ください | まとめ
施工管理職に対し「ブラックすぎる」という感情を抱き、退職や転職を検討する方は一定数います。
しかし、高年収が期待できることから、施工管理職を長く続けたい方はホワイト企業への転職を積極的に検討すべきでしょう。
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