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Construction column

建設コラム

今後発注者支援業務では女性の活躍が求められる!施工管理の人手不足解消にも期待がかかる女性の積極採用を考えよう!

2023.8.31

発注者支援業務

建設業界の人手不足は深刻な課題として、長年、解決策が議論されていました。そんな中、注目が集まっているのが施工管理における女性の活躍です。

女性ならではの能力を活かすことで、発注者支援業務のひとつである工事監督支援業務にも好影響があると考えられます。女性が活躍できる場の提供が発注者支援業務にも求められるようになるでしょう。

本コラムでは、発注者支援業務や施工管理の現場で活躍が期待される女性技術者を採用するメリットや採用の際に気を付けたいことについて解説します。

発注者支援業務で女性は活躍できる?

建設業界は肉体労働のイメージや、残業が多い、休暇の取得が難しいというイメージがあるため、女性が働くことは難しいのではないかと考える方もいるかもしれません。

発注者支援業務は、発注者(国や地方公共団体、官公庁等)の発注業務をサポートする仕事です。また、仕事場が官公庁等の事務所であるため、「働き方改革」が進められていることもあって厳しい残業はなく、基本的に土日祝日も休みであることがほとんどです。

発注者支援業務のひとつである工事監督支援業務について、「施工管理を行うのだから労働環境は厳しいのではないか?」と考える方もいるでしょう。

しかし、発注者支援業務における施工管理の主な仕事は、発注者と施行業者との間に入り、工事の調整や支援を行うことです。具体的には、工事資料の作成や検査などの臨場を行います。

施工管理の仕事と聞くと、現場に出るイメージが強いかもしれませんが、発注者支援業務では工事の着工から引き渡しまでの全工程における支援を行うのが役割です。そのため、女性であっても、その能力を十分に活かすことができます。

発注者支援業務で女性を積極採用した方が良い理由3選

発注者支援業務において女性が活躍できることはご理解いただけたと思います。それでは、なぜ女性を積極的に採用した方が良いのでしょうか。

ここでは、建設業界が抱えている問題点の解消や女性が持つ能力という観点から、女性を積極的に採用するメリットについて解説します。

人手不足解消につながる

建設業界は慢性的に人手不足が続いているため、女性を採用することができれば、その課題の解決につながるのではないかと注目されています。

建設業界では労働人口の高齢化や労働環境が悪いなどの理由から、人手不足が続いているのが現状です。また、そのような現状とは裏腹に建設需要は増加傾向にあるため、今後はさらに人手不足が進むと予想されます。

2025年には建設業の労働人口が約90万人不足するとの予測も出されており、対策が急がれているのが現状です。

そこで、女性を積極的に採用することが、人手不足解消の一つの方法となり得るのではないかと考えられているのです。

ただし、ただ女性を採用すれば良いという訳ではありません。女性採用を行う際には、注意すべき点があります。その内容については後述します。

コミュニケーション能力が高い

女性の持つ能力のひとつとして、「コミュニケーション能力の高さ」が挙げられます。

施工管理の仕事は、スケジュール管理や資材の管理など、日々多くの情報を把握する必要があります。そして、その情報を共有し、意思疎通を図ることでスムーズに工事が進行するようにしなくてはいけません。

そこで重要になるのがコミュニケーション能力です。施工管理の仕事では、発注者はもちろん、現場で働く職員ともコミュニケーションを取ることが必要になる場面が多くなります。その際に、女性のコミュニケーション能力の高さは有用です。

当然ながら、男性にもコミュニケーション能力が高い人はいます。女性の場合は、それにプラスして、女性ならではの共感力や丁寧さで接することができるので、現場対応などで活かすことができるのではないでしょうか。

発注者への対応についても、丁寧に接することで好印象につながると考えられます。

女性ならではの繊細さが活かされる

女性ならではの繊細さを活かせる場面は、建設現場において数多くあります。

個人差はあると思いますが、女性は男性と比べて色彩感覚が高いという特徴がある、といわれています。構造物をつくる際にも、色彩感覚を要する場面があります。

例えば、構造物の色合いと周りの環境との調和が取れているか、地域性を考えて周辺環境や景観を損なわないかなどを考える必要があるでしょう。このような場面では女性の色彩感覚の高さが活かされると考えられます。

また、建設現場では図面上では気付けない箇所にも配慮が必要な場面があります。そのような場面では、女性の繊細な配慮が役に立つことがあるでしょう。

女性を積極的に採用する際のポイント

上記のように発注者支援業務の現場において、女性を積極的に採用することはメリットを得られることが分かりました。

しかし、メリットがあるからといって、「とにかく女性を積極的に採用する」という考え方はおすすめできません。女性を採用した場合でも、労働環境や適正がなければ早期退職してしまう可能性もあります。

ここでは、女性採用のための環境整備についてや、適正の有無を判断する際に知っておきたい特徴を解説します。

女性採用のための環境整備

女性採用を進めるためには、環境を整備しておくことが肝心です。

現状として、人口減少による人手不足は建設業界だけでなく、日本社会全体の問題となっています。そのため、女性人材は売り手市場の状態にあり、女性を積極的に採用するためには、女性が魅力を感じるような環境整備を行う必要があります。

特に、建設業界は男性が多い職場です。そのため、女性専用のスペースの確保が進んでおあらず、女性にとって安心して働ける環境とはいえないでしょう。女性が安心して働ける環境の整備を検討する必要があります。

また、産休や育休の制度を整備することも女性採用のために必要な労働環境整備のひとつです。男性の育休制度を整備することができれば、福利厚生の充実が図れるため、女性だけでなく男性が入社する可能性も高まります。

施工管理などの業務に向いている女性かどうかを見極める

業務とのミスマッチを防ぐために、採用しようとしている女性が施工管理など、建設業界の仕事に向いているかどうかを見極める必要もあるでしょう。ミスマッチしたまま採用してしまうと、早期退職につながる可能性があります。

施工管理など、建設業界に向いている女性の特徴としては以下の通りです。

  • 論理的思考ができる
  • コミュニケーション能力が高い
  • 建築物に興味がある

施工管理の現場では、さまざまなことが同時に進行するため、論理的思考力が求められます。特に、工程管理の業務では論理的思考が重要です。

女性はコミュニケーション能力が高いと前述しましたが、人と接するのが苦手という方もいますので面接等でしっかりと確認しておくことが重要になります。

土木・建設の仕事は何もない状態から、巨大な構造物や建造物をつくり上げていきます。そのため、工事完成時には大きな達成感を得られると考えられます。建築物に興味を持っている人であれば、途中で投げ出してしまいたくなるようなこともなく、業務を遂行できるでしょう。

女性の活躍が発注者支援業務だけでなく土木・建設業界全体を明るくする!

発注者支援業務における工事監督支援業務では、施工管理のサポートを行うため、実際に現場に赴いて業務を行うこともあります。その際に、女性が持つ能力はおおいに活かされるでしょう。

発注者支援業務は、みなし公務員としての立場で働くことになります。そのため、福利厚生もしっかりしており、厳しい残業もなく、休日も週休2日が採用されているところがほとんどです。そのことからも女性が働きやすい職場環境といえるでしょう。

発注支援業務は、国民生活の基盤を支える社会インフラの整備に携われる仕事です。女性も活躍できる環境も整っているので、積極的に採用することで人手不足解消のきっかけにもなるでしょう。

公共事業に興味のある、実際に施工管理の仕事に携わっており、キャリアアップを考えている女性技術者の方は、発注者支援業務に挑戦してみるのもおすすめです。

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