Construction column
施工管理の仕事は意外と楽?仕事内容やホワイトに働くための方法を解説
2024.5.30
「施工管理職の仕事は案外楽そうに見えるけれど、果たしてその通りなのか?」
「施工管理職にはつらいイメージがあるが、実際はどうなのか?」
と疑問に思われている方も多いかもしれません。
こちらの記事では、未経験者や建設業界で活躍中だが将来に不安を感じる方々に向けて、施工管理職の業務内容、働く上での利点、働きやすい環境を作るポイントについて解説します。
これから施工管理の仕事に就きたいと考えている場合は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 施工管理の仕事が楽じゃない理由
- 施工管理の仕事が意外と楽に感じる人に共通する特徴
- 施工管理の仕事内容
目次
施工管理の仕事は必ずしも楽ではない
施工管理の厳しさの理由には、長時間労働や不定期な休日などが挙げられます。
「施工管理においてどのような点が厳しいのか?」と疑問に思われる方は、参考にしてください。
仕事の難易度や厳しさが立場や現場で変わってくる
施工管理の忙しさは立場や現場によって異なるため、一概に楽とは言えませんので注意が必要です。
たとえば、正社員や派遣社員、担当する役職によっても仕事の量が変わることがあります。
同様に建設現場の規模が大きいほど、仕事の量が増える可能性があります。
一部の会社では複数の現場を担当することもあり、その場合は仕事が増えるでしょう。
閑散期や繁忙期もあるため、閑散期だけを見て意外と楽だと考えることはできないかもしれません。
生活のバランスが崩れやすい
建設現場では、昼間だけでなく夜間にも工事を行うことがあります。
残業などにより不規則な生活リズムになりやすいため、思ったより楽な状況ではないと考えられます。
特に夜間工事の施工管理を行う際には、規則正しい生活を維持するのは難しいでしょう。
また、残業が発生すると、睡眠不足に陥る可能性もあります。
不規則な生活パターンに陥ると、体力的にも厳しい状況になるため、楽とは言えないことに注意してください。
勤務時間が伸びやすい
施工管理業務は通常、早朝から夕方まで現場で行い、その後に事務作業を行うことが一般的です。
この仕事では、日々の業務にはきちんと時間配分が必要とされます。
例えば、朝は工事現場で安全管理や工程管理を行い、昼間には作業監督や進捗確認を行います。
しかし、工事進捗が遅れるとそれに応じて残業時間が増加し、帰宅が遅くなることがあるでしょう。
場合によっては休みの日に働く必要がある
施工管理においては企業や現場によっては、長時間の残業や休日出勤が必要な場合があることを把握するのが大切です。
一部の現場では週休2日制が採用されていますが、働き方改革が進んでいない現場も存在します。
そのため、週休2日制の現場での労働が楽だと感じていたとしても、状況が異なる現場では考えが変わる可能性があります。
建設現場では工期を守る必要があるため、工程の進捗によっては残業が必要になることもあるでしょう。
施工管理の仕事が意外と楽に感じる人に共通する特徴
ここでは施工管理の仕事が意外と楽に感じる人に共通する特徴について解説していきます。
スケジュールの見通しができる人
スケジュール管理に長けた方は、施工管理に向いているといえます。
理由は工事は期限が定められており、その期限内に作業を完了させるために調整が必要とされるからです。
たとえば、人員配置や資材の手配をいつまでに行えばスムーズに進行するかなどです。
将来を見据えてスケジュールを立てられる方は、施工管理の仕事が簡単に感じるかもしれません。
決断力がある人
工事現場では、迅速な意思決定能力も必要とされます。
現場の状況に応じて様々な問題や対策が生じ、その都度、迅速な判断が求められるのでついていけない人もいるでしょう。
即座の決断ができないと、現場進行が滞るだけでなく、最悪の場合には工期の遅延も懸念されます。
経験は重要ですが、自信を持って判断できないと、職人たちも不安に陥るため、決断力のある方が適任といえるでしょう。
コミュニケーション能力がある人
施工管理の職業においては、コミュニケーションスキルの高さが大きなメリットと言えます。
多様な人々と打ち合わせや協議を行う必要があり、相手に適したコミュニケーション方法を使い分けることが不可欠です。
例えば、職人との打ち合わせでは、堅苦しい言葉ではなく簡潔に伝えることが重要です。
一方、発注者との場合は、作業内容に誤解が生じないよう丁寧かつわかりやすい言葉で進める必要があります。
適切なコミュニケーションスタイルを選択できる人は、施工管理業務が楽に感じられるでしょう。
根気強い人
根気強い人も施工管理に向いています。
施工管理の仕事は日々のプロジェクト管理や現場監督など、多くの課題に直面することがあるでしょう。
仕事に振り回されるケースも多いため、根気強さは非常に重要な要素となります。
根気強い人は、困難な状況でも諦めずに問題解決に取り組むことができるため、施工管理の仕事に適しています。
施工管理の仕事内容
工事現場監督として、工事の安全性とスケジュール遵守を確保する役割を果たす施工管理の業務は、重要なものといえるでしょう。
主な業務は、次の3つに分類されます。
現場監督
建設現場監督と同様に施工管理は施工計画の策定、現場の監督や指導、資材の発注、管理などを担当します。
ただし、建設現場監督が行う業務が、すべて施工管理と同じであるわけではありません。
建設現場監督は主に建設現場の管理に従事しますが、施工管理には予算管理など現場外の業務も含まれます。
一部の企業では、施工管理と建設現場監督の業務が同等に扱われることもあり、仕事内容に大きな違いがあるわけではありません。
会社での事務仕事
施工管理には、算管理や資材の手配、日報や進捗報告書の作成などが含まれています。
事務仕事には、安全点検記録の管理や安全教育の資料作成、安全規定の遵守状況の確認などが含まれます。
また事務仕事を通じて、会社全体で安全管理が適切に行われているかを確認することで、安全意識の向上や改善策の提案など、安全管理の向上に貢献できるでしょう。
施工管理の成功には、正確な情報の管理と効率的なコミュニケーションが不可欠です
設計図面の修正
現場の状況に応じて設計図面を修正し、建設プロセスを円滑に進めるために必要な指示を出す役割が施工管理において求められます。
設計図面は建物や施設の基本となる資料であり、施工現場での作業を正確に行うために欠かせないものです。
施工管理者は、設計図面に記載された内容と実際の現場の状況を比較し、必要に応じて修正を行う責任があります。
修正が必要な理由としては、施工中に予期せぬ問題が発生した場合や、設計図面に誤りがあった場合などが挙げられます。
施工管理の仕事内容は以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
施工管理って何するの?仕事内容やキャリアの広がりをご紹介します。
施工管理の仕事をするメリット
施工管理の職務は容易ではありませんが、それに見合った充実感と利点のある仕事です。
ここでは、施工管理の魅力について紹介します。
自分が取り組んだ仕事が形として残る
施工管理は、建設現場におけるさまざまな建築プロジェクトに関与する貴重な機会があります。
関わったプロジェクトは具体的な形で残り、人々が利用している現場を目にする機会もあります。
人によっては、社会に貢献している喜びを感じられるでしょう。
自分の仕事の成果が目に見える形で残るため、さらなるモチベーションアップにつながります。
平均年収が高い
施工管理業務には土木工事に携わる土木施工管理と、建物の建築工事に携わる建築施工管理の2種類があります。
労働市場の情報によれば、土木施工管理の平均年収は573万円であり、建築施工管理の平均年収は620万円です。
国税庁による2021年の民間給与実態統計調査によると、日本の平均給与は443万円であるため、土木施工管理や建築施工管理は高い収入を得られる職種といえます。
施工管理の年収については、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
資格取得することで需要が高くなる
施工管理は人手不足の課題を抱えています。
未経験や資格がない場合でも、施工管理のポジションに就くことが可能です。
一方で資格を取得すれば、現場代理人として活躍できる可能性があるので、需要が高まり、仕事を確保しやすくなります。
また、資格取得により年収の向上も期待できるでしょう。
長時間労働が減ってきている
建設業では、これまでは36協定で定められた時間外労働の上限基準が適用除外とされてきましたが、2024年4月1日以降、上限規制が適用されるようになります。
上限規制が適用される影響で、以前よりも長時間労働が減少するでしょう。
最大のネックであった残業量の多さが緩和され、さらに働きやすい環境になることが期待できます。
現場によっては体力を必要としない場所もある
最近の建設現場において、施工管理の仕事は一般的に体力を必要とされる傾向がありますが、必ずしも全ての現場でそのような要求があるわけではありません。
実際、体力がそれほど必要とされない建設現場も存在しており、自身の適した年齢に合わせて仕事を選択することが可能です。
さらに、建設業界においては高齢化や人手不足の課題が存在しており、高齢の方でも働きやすい環境が整備されつつある場合があります。
施工管理の仕事におけるホワイトな働き方の見つけ方
施工管理の仕事におけるホワイトな働き方の見つけ方は、以下の通りです。
改修工事メインの会社を探す
改修工事を主に手掛ける建設会社でも、労働環境が比較的良い職場も存在します。
新築工事よりも現場規模が小さく、収益性が高い案件が多いため、人材を注入しやすいからです。
ただし、常に改修工事に携わることができるかどうかは保証されない上に、土日や夜間に工事が多いという点も大きな欠点と言えます。
新築の施工管理経験者にとっては、工事内容が一部制限される一方、比較的働きやすい分野でもあるため、おすすめです。
派遣社員の求人から探す
施工管理で良い労働環境で働きたいと考えるなら、派遣社員として活躍することも一つの選択肢といえます。
自分の立場や作業場所を選ぶことができ、自分らしく働きたいという希望に合致するからです。
ただし、正社員に比べて、給与や社員研修、会社が提供するキャリア支援などの面では期待できることが少ないのが難点です。
施工管理で充実した労働環境で働き、ステップアップしたい方は、正社員の道をおすすめします。
工事規模の小さい企業を探す
工事規模が小さい企業では、一つのプロジェクトに携わるスタッフが少ないため、個々のメンバーが幅広い業務に携わる機会が増えます。
経験を積みやすい環境が整っており、新人でも自らの能力を伸ばしやすくなるのがメリット。
さらに、工事規模が小さい企業では、プロジェクトごとのチームが狭く結束力が強い傾向があります。
チーム全体での意思疎通がスムーズであり、問題が発生した際も迅速に対応できるので安心して働けます。
コミュニケーションが取れる職場を重視する
施工管理において、チームワークは極めて重要です。
コミュニケーションが円滑に行われる職場では、上司や同僚との意見交換や情報共有がしやすく、仕事の進行や課題解決がスムーズに行われる傾向があります。
施工管理の現場では、さまざまな職種や部署との連携が欠かせないため、コミュニケーションが取れる環境があることは極めて重要です。
職場環境では、上司や同僚と円滑なコミュニケーションを取ることが大切ですので、その点を重要視しましょう。
会社全体で安全管理ができているかを確認する
安全性が高い職場で働くことは極めて重要です。
組織が徹底した安全性を確保していれば、安心して働けます。
安全管理ができていない会社だと、労災などのリスクがあり危険です。
安全管理ができているかどうかも見ながら、会社を選びましょう。
「施工管理の仕事は意外と楽なのでは?」と思いこまないようにしましょう!|まとめ
施工管理は楽ではなく、やりがいがある仕事です。
やりがい以外にも施工管理の職務には多くのメリットがあり、どんどんスキルアップできるのが魅力的な仕事だと言えるでしょう。
自身に合った働きやすい環境を整えられる企業を選んで、施工管理としてのキャリアを積んでみるのはいかがでしょうか。
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