技術士は、医師や弁護士と並ぶ五大国家資格の一つです。
しかし、そのような素晴らしい資格でありながら、技術士のメリットをしっかり把握していないという人もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、技術士のメリットを8つ紹介します。
難易度や建設業界での技術士の評価も解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
- 技術士のメリット
- 技術士の難易度
- 建設業界での技術士の評価
MACでは、建設業界のさまざまな求人を紹介しています。優良求人も多数あるので、あなたにぴったりの求人が見つかるでしょう。
技術士を取得するかどうかにかかわらず、建設業界への転職を考えている人は以下のLINEからお気軽にご相談ください。
技術士は意味ない?役に立たない?

技術士は以下の理由で、「意味がない」「役に立たない」と言われることがあります。
- 資格の知名度が高くない
- 資格なしでも仕事ができる など
しかし、技術士は医師や弁護士と並ぶ国内でも最高峰の資格です。役に立たないという意見を鵜呑みにするのは避けたほうがよいでしょう。
一般的な知名度はそれほど高くありませんが、業界では高く評価されています。
これから紹介するメリットを確認すれば、技術士の素晴らしさがよくわかるでしょう。
技術士の具体的な仕事内容は、以下の記事を参考にしてみてください。

技術士のメリット8選

技術士のメリットは、8つあります。
- 周囲から信頼される
- 専門性の高い仕事ができる
- 年収アップを期待できる
- 自己研鑽につながる
- 人脈作りにも役立つ
- 転職に有利になることがある
- ほかの試験も受験しやすくなる
- 公共事業の入札で有利になることがある
技術士の良さを再確認するためにも、一つずつ詳細をチェックしていきましょう。
周囲から信頼される
冒頭にもお伝えしましたが、技術士は国内でも最高峰の資格です。
業界内では簡単に取れる資格ではないことは知られており、取得できれば周囲からの信頼も高まるでしょう。
周囲からの信頼が高まれば日々の業務もしやすくなり、人間関係のストレスも軽減する可能性があります。
専門性の高い仕事ができる
技術士を取得すれば、専門性の高い仕事ができます。
たとえば、建設コンサルタントや国土交通省の地質調査業者にも登録可能です。
また、専門性の高い仕事ができると社内でも重宝されやすく、以前よりも提案を聞いてもらいやすくなるなど日々の業務でもメリットを感じられます。
年収アップを期待できる
年収アップを期待できる点は、技術士の魅力です。
たとえば、企業によっては月に数万円の資格手当を支給しているケースもあり、年間で数十万円もの年収アップを狙えます。
また、技術士の取得をきっかけに今よりも責任の重い仕事を任されたり、昇進したりすることで年収が上がる可能性もあります。
自己研鑽につながる
技術士の資格取得は、自己研鑽にもつながります。
実際、技術士の資格を取るための学習を通じて自己研鑽できるだけではなく、自己研鑽を目的として技術士の資格を取得した人もいます。
技術士は新しい知識の習得や外国語の勉強など、継続した努力が必要です。自己研鑽を目的として取得するのもいいかもしれません。
人脈作りにも役立つ
技術士になると、日本技術士会や技術セミナーなどに参加できるようになるので、人脈作りも可能です。
同じ技術を持つもの同士、交流することで知識がより深まるほか、刺激もあるでしょう。
また、年齢層も幅広いので、世代を超えた交流もできるかもしれません。
転職に有利になることがある
技術士の資格を取ると、高い知識と専門性を証明できます。
そのため、転職で有利になることもあります。
技術士は誰でも取れる簡単な資格ではなく、希少価値が高いため採用したいという会社も多いでしょう。
転職を少しでも有利に進めたい人は、取得を検討してみてください。
ほかの試験も受験しやすくなる
実は、技術士を取得するとほかの試験も受験しやすくなるというメリットがあります。
たとえば、以下の資格は受験資格を得られます。
- 消防設備士(甲種)
- 労働安全コンサルタント
- 作業環境測定士 など
また、以下の資格は試験の一部を免除可能です。
- 弁理士
- 施工管理技士 など
技術士取得をきっかけにほかの資格にも合格すれば、スキルアップが期待できます。
あなた自身の市場価値も大きく高まるでしょう。
公共事業の入札で有利になることがある
技術士の取得は、個人だけではなく会社側にもメリットがあります。
たとえば、公共工事の際に必要とされる審査で、公共工事評価が技術士1人につき5点プラスされる場合があります。
また、公共工事の受注金額の上限が上がることもあり、会社にとっても技術士の資格は非常に魅力的です。
技術士の難易度はどれくらい?

難しいとは聞くものの、具体的にはどの程度の難易度なのかわかっていない人も多いのではないでしょうか?
ここでは、技術士(建設部門)の難易度を一次試験と二次試験の合格率で見ていきたいと思います。
一次試験の難易度
建設部門に限れば、一次試験の合格率は30〜40%程度です。
年度 | 合格率(建設部門) |
---|---|
令和2年度 | 39.7% |
令和3年度 | 28.9% |
令和4年度 | 41.2% |
令和5年度 | 36.7% |
令和6年度 | 35.8% |
一般社団法人建設コンサルタンツ協会が主催しているRCCMの合格率が40%程度です。
そのため、ほかの資格と比較しても著しく難易度が高いとはいえません。
では、なぜ技術士は難易度が高いと言われるのか、それは二次試験の合格率を見るとわかります。
二次試験の難易度
建設部門に限定すると、技術士の二次試験の合格率は10%程度です。
年度 | 合格率(建設部門) |
---|---|
令和2年度 | 11.7% |
令和3年度 | 10.8% |
令和4年度 | 11.0% |
令和5年度 | 10.4% |
令和6年度 | 9.3% |
直近は合格率が10%を切っています。
この結果を見ると、非常に難易度が高いという印象を受けるのではないでしょうか。
実際、ほかの部門も二次試験の合格率は大きく下がるため、難易度は大きく上昇しているといえます。
結論、技術士は簡単に合格できる資格ではないでしょう。
技術士の難易度について、以下の記事で詳しく解説しています。

建設業界での技術士の評価

技術士は最高峰の資格であり、建設業界での評価は非常に高いといえます。
メリットの部分でもお伝えしましたが、公共工事の入札で有利になれる可能性があります。さらに、建設コンサルタントとして会社登録するには社内に技術士が必要です。
そのため、単に努力ができるすごい人という同僚からの評価だけではなく、会社からも高い評価を得られます。
建設業界に関する資格は数多くありますが、技術士の資格はその中でもトップクラスの評価を得られるといっても過言ではないでしょう。

技術士を取得するときに知っておきたいこと

技術士を取得する際に、知っておきたいことが3つあります。
- 業務独占資格ではない
- 学習内容と業務の関連性が高いとは限らない
- 義務や責任が増す
知らなかったと後悔しないように、あらかじめ目を通しておきましょう。
業務独占資格ではない
技術士は、業務独占資格ではありません。
たとえば、医師や弁護士などの業務独占資格であれば、資格を持つ人のみが独占的に行える業務が存在します。
しかし、技術士は業務独占資格に該当しないので、資格がなくても仕事はできます。
医師や弁護士と並ぶ国家資格ですが、業務独占資格だと勘違いしないように注意しましょう。
学習内容と業務の関連性が高いとは限らない
技術士は大変素晴らしい資格ですが、学習内容と業務の関連性が高いとは限りません。
つまり、学習したことすべてが日々の業務に活かせるとは限らないということです。
勉強したことを全然活かせていないと感じると、時間をかけて取得したことを後悔する可能性もあるので、注意が必要です。
何のために資格を取得するのかしっかり考えて受験するとよいでしょう。
義務や責任が増す
技術士は、技術士法に基づき以下の義務や責務が課されます。
- 信用失墜行為の禁止
- 秘密保持義務
- 公益確保の責務
- 資質向上の責務 など
技術士の資格を取得すれば、そこに義務や責務が発生します。
義務や責任が増すことに抵抗がある人もいるでしょう。
資格取得を検討しているなら、義務や責任の大きさも考慮してください。
難易度が高くても技術士を取得する価値はある!

技術士は、五大国家資格の一つであり、素晴らしい資格です。
専門性の高い仕事ができるようになったり、年収アップを期待できたりするなどメリットも豊富です。
そのため、難易度は高いですが、取得する価値はあるといえるでしょう。
ただし、技術士の資格がなくても建設業界で仕事はできます。
「技術士の資格がないと条件の良い求人がないのでは?」と心配になる人もいるかもしれませんが、条件の良い求人はあります。
建設業界の優良求人を探すならMACへご相談ください。
私たちは、これまでに建設業界への転職希望者を丁寧にサポートしてきた実績があります。興味のある人は、一度MACへご連絡ください。