1級土木施工管理技士の資格取得を検討している人の中には、そもそも自分が受験資格を満たしているかどうか、わからないという人もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、1級土木施工管理技士の受験資格をわかりやすく解説します。
必要となる実務経験についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
- 1級土木施工管理技士の受験資格
- 1級土木施工管理技士の試験について
- 1級土木施工管理技士の実務経験について
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1級土木施工管理技士の受験資格

1級土木施工管理技士の受験資格を確認する際に、注意しなければならないことがあります。それは、第一次検定と第二次検定で受験資格が異なることです。
そこで、以下の3パターンに分けて受験資格を紹介します。
- 第一次検定のみ受験する場合
- 第一次検定と第二次検定の両方を受験する場合
- 第二次検定のみ受験する場合
それぞれの受験資格について詳しく見ていきましょう。
第一次検定のみ受験する場合
第一次検定のみ受ける場合の受験資格は、試験が実施される年度の末時点で19歳以上であることです。
例えば、令和7年度の試験であれば、令和7年度中に19歳以上になる人は受験資格を満たしています。
(1) 1級土木施工管理技術検定「第一次検定」
令和7年度中における年齢が19歳以上の者(平成19年4月1日に生まれた者も含む)
第一次検定のみであれば特に厳しい条件はなく、年齢さえ満たしていれば問題なく受験可能です。
第一次検定と第二次検定の両方を受験する場合
第一次検定と第二次検定の両方を受験する場合は、求められる受験資格のハードルが上がります。
具体的には、受験資格区分1に該当し、所定の実務経験年数を有すると受験可能です。
- 受験資格区分1:2級土木施工管理技術検定第二次検定合格者
実務経験年数の部分は、いずれか一方の条件を満たす必要があります。
- 2級第二次検定合格後の実務経験5年以上
- 2級第二次検定合格後の特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
第二次検定のみ受験する場合
第二次検定のみ受験する場合も、所定の実務経験年数が求められます。
まず、受験資格区分1〜3のいずれかに該当する必要があります。
- 受験資格区分1:1級土木施工管理技術検定第一次検定合格者
- 受験資格区分2:2級土木施工管理技術検定第二次検定合格者で、かつ、1級土木施工管理技術検定第一次検定合格者
- 受験資格区分3:技術士第二次試験合格者(建設部門、上下水道部門など)
受験資格区分のいずれかを満たしたうえで、以下の実務経験年数をクリアしなければなりません。
受験資格区分 | 実務経験年数 |
---|---|
1 | ①1級第一次検定合格後の実務経験5年以上 ②1級第一次検定合格後の特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上 ③1級第一次検定合格後の監理技術者補佐としての実務経験1年以上 |
2 | ①2級第二次検定(旧実地試験含む)合格後の実務経験5年以上 ②2級第二次検定(旧実地試験含む)合格後の特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上 |
3 | ①技術士第二次試験合格後の実務経験5年以上 ②技術士第二次試験合格後の特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上 |
第二次検定を受ける場合は、実務経験が必要になると覚えておくとよいでしょう。
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1級土木施工管理技士の試験について

1級土木施工管理技士の受験資格がわかったところで、試験についても確認しておきましょう。
ここでは、以下の項目を紹介します。
- 試験日・受験手数料
- 令和7年度の合格基準
- 合格発表日
試験日・受験手数料
令和7年度の1級土木施工管理技士の試験日は、第一次検定が7月6日、第二次検定が10月5日です。
ただし、申し込み期間は3月21日〜4月4日だったので、これから受験を考えるという人は令和8年度の試験をベースに計画を立てるとよいでしょう。
また、受験手数料は以下のとおりです。
種類 | 受験手数料 |
---|---|
第一次検定 | 1万2,000円 |
第二次検定 | 1万2,000円 |
令和7年度の合格基準
1級土木施工管理技士の試験は合格基準もしっかり公開されています。
令和7年度の場合は、以下のとおりです。
土木施工管理 | 得点率 |
---|---|
第一次検定 | 60%以上 |
第二次検定 | 60%以上 |
いずれも正答率が6割以上であれば合格可能です。
合格発表日
気になる合格発表日ですが、令和7年度の場合は第一次検定が令和7年8月14日、第二次検定が令和8年1月9日です。
合格発表については、合格不合格問わず文書で通知があります。
ただし、欠席者については通知なしの対応なので注意してください。

1級土木施工管理技士の実務経験について

1級土木施工管理技士になるためには、第二次検定の受験資格にもあるとおり、実務経験が必要です。
そこで、実務経験として認められる工事と認められない工事について確認しておきましょう。
実務経験として認められる工事
実務経験として認められる工事には、以下のようなものがあります。
工事の種類 | 例 |
---|---|
河川工事 | ・築堤工事 ・護岸工事 ・床止め工事 など |
道路工事 | ・道路土工工事 ・路床・路盤工事 ・舗装工事 など |
海岸工事 | ・海岸堤防工事 ・海岸護岸工事 など |
ほかにも実務経験として認められる工事は多々あるので、詳しくは一般財団法人全国建設研修センターの公式サイトなどで確認してみてください。
実務経験として認められない工事
実務経験として認められる工事ばかりではないので、注意が必要です。例えば、以下の工事は実務経験として認められません。
工事の種類 | 例 |
---|---|
建築工事 | ・躯体工事 ・仕上工事 ・基礎工事 など |
解体工事 | ・建築物建屋解体工事 ・建築物基礎解体工事 など |
上下水道工事 | 敷地内の給水設備等の配管工事 など |
ほかにも、実務経験として認められる工事であっても、土木工事の施工に直接関係ない作業は認められないと判断されます。
例えば、保守、メンテナンスといった業務や営業などの業務は、該当しないので注意が必要です。
1級土木施工管理技士に関するFAQ

1級土木施工管理技士に関するFAQは、以下のとおりです。
- 1級土木施工管理技士は誰でも受験できますか?
- 1級土木施工管理技士の受験資格は緩和されますか?
- 1級土木施工管理技士の合格率はどれくらいですか?
理解を深めるためにも、それぞれ見ていきましょう。
1級土木施工管理技士は誰でも受験できますか?
1級土木施工管理技士の第一次検定は、受験年度に19歳以上になるなら誰でも受験可能です。
ただし、第二次検定を受けるためには所定の実務経験が必要となり、誰でも受験できるとはいえません。
1級土木施工管理技士の受験資格は緩和されますか?
1級土木施工管理技士の受験資格は、令和6年(2024年)度以降緩和されました。
もともと第一次検定を受けるためには実務経験が必要でした。しかし、実務経験の要件が撤廃されており、第一次試験のみであれば年度末に19歳以上なら受験資格を得られます。
また、第一次検定の一部について、免除制度が新設されています。
1級土木施工管理技士の合格率はどれくらいですか?
令和6年度の1級土木施工管理技士の合格率は、第一次検定で44.4%、第二次検定で41.2%でした。
全体の4割程度が合格していることを考えると、合格がかなり難しい試験というわけではありません。
キャリアアップの選択肢の一つとして検討してみてください。

1級土木施工管理技士を目指すなら受験資格を把握しよう

キャリアアップなどを目的として、1級土木施工管理技士を目指すのは有効です。
しかし、受験資格を把握していないと、いざ受けようと思ったときに受けられないといった事態を招く恐れもあります。
まずは、受験資格についてしっかりと理解しておきましょう。
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