CADを使う方にとって、資格取得は自分の知識やスキルを証明するために役立ちます。
しかし、CADの資格の一つである「CAD利用技術者試験」を正確に把握している方は少ないのではないでしょうか?
そこでこの記事では、CAD利用技術者試験についてわかりやすく解説します。
また、試験だけではなく、CAD利用技術者試験に合格するメリットや勉強方法なども紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
- CAD利用技術者試験について
- CAD利用技術者試験に合格するメリット
- CAD利用技術者試験の合格率
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CAD利用技術者試験って何?

CAD利用技術者試験は、CADについての知識やスキルを証明する民間資格です。
CADオペレーターとして働く際に資格は必須ではありませんが、CAD利用技術者試験に合格することで、客観的に評価されることにつながります。
専門性をアピールしたいのであれば、取得しておいて損はないでしょう。
CAD利用技術者試験は大きく2種類に分かれている

実は、CAD利用技術者試験は大きく2種類に分かれています。
- 2次元CAD利用技術者試験
- 3次元CAD利用技術者試験
それぞれの試験について、詳しく見ていきましょう。
2次元CAD利用技術者試験
2次元CAD利用技術者試験は、以下のグレードに分かれています。
グレード | おすすめ | 受験料(税込) |
---|---|---|
基礎 | ・CAD初心者 ・CADを学んでいる学生 | ・個人受験:4,950円 ・団体受験:2,750円 |
2級 | ・CADについて半年以上学んでいる中級者 ・CADを使って仕事をしている方 | ・個人受験:6,600円 ・団体受験:6,050円 |
1級(建築・機械・トレース) | ・それぞれの分野の設計者やオペレーターを目指す方 ・CADオペレーターを目指す方 | ・個人受験:1万7,600円 ・団体受験:1万6,500円 |
2次元CADの基礎から応用まで、幅広い知識を身につけられる試験となっています。
これから学ぶという方は、基礎から始めるとよいでしょう。
すでに仕事でCADを使用しているなど、ある程度の知識がある方は2級以上の取得をおすすめします。
3次元CAD利用技術者試験
3次元CAD利用技術者試験は、3次元CADの知識が問われる試験です。
こちらも2次元CAD利用技術者試験同様、3つのグレードに分かれています。
グレード | おすすめ | 受験料(税込) |
---|---|---|
2級 | 3次元CADシステムを利用した業務に従事することを目指す方 | ・個人受験:8,250円 ・団体受験:7,700円 |
準1級 | ・すでに3次元CADシステムを利用した業務に従事している方 ・3次元CADシステムについてある程度知識がある方 | ・個人受験:1万2,100円 ・団体受験:1万1,000円 |
1級 | ・3次元CADシステムを利用した業務に従事して半年以上の実務経験がある方 ・3次元CADシステムについて1年以上の就学経験がある方 | ・個人受験:1万7,600円 ・団体受験:1万6,500円 |
1級と準1級の試験では、CADソフトがインストールされたノートパソコンの持ち込みが必要です。忘れずに準備しましょう。
まずは2級からスタートして、徐々にステップアップしていくのがいいかもしれません。
CAD利用技術者試験に合格する3つのメリット

CAD利用技術者試験に合格するメリットは、以下の3つです。
- CADの知識やスキルが向上する
- 転職で有利になる可能性がある
- 資格手当で給料がアップする可能性がある
取得する必要があるのか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
CADの知識やスキルが向上する
CAD利用技術者試験に合格するために勉強を続けると、知識やスキルが向上します。
例えば、CADの操作はもちろんのこと、製図やトレース能力なども向上するでしょう。
また、知識やスキルが向上することで業務の効率も良くなると考えられます。
業務効率が上がれば生産性も上がり、会社にしっかり貢献できるようになるため、自然に評価も上がるでしょう。
転職で有利になる可能性がある
CAD利用技術者試験に合格すれば、転職で有利になる可能性があります。
特に、建設業界未経験の方が転職する際は知識やスキルを証明するのに役立つでしょう。
また、CAD利用技術者試験に合格したことで、計画的に行動できる方だと評価してもらえる可能性もあります。
知識やスキルに加え、人としての評価もプラスされるのは非常に大きなメリットだといえます。
資格手当で給料がアップする可能性がある
CAD利用技術者試験に合格すると、資格手当により給料がアップする可能性があります。
会社によっては、毎月の基本給にプラスされる資格手当が用意されている、取得したときに1度だけ受け取れる合格報奨金があるところもあります。
資格手当による給料アップを狙う場合は、事前に会社の就業規約などをチェックしておきましょう。
CAD利用技術者試験の気になる合格率は?

2次元CAD利用技術者試験の直近の合格率は、以下のとおりです。
グレード | 合格率 |
---|---|
基礎(2024年度) | 80.4% |
2級(2024年度) | 55.74% |
1級(2024年度後期) | ・トレース:61.54% ・建築:48% ・機械:43.35% |
基礎の合格率は高いですが、2級、1級と合格率が低下していきます。
合格率を見る限り、非常に難しいとまでは言えませんが、勉強なしで合格できるほど簡単な試験ではないでしょう。
一方で、3次元CAD利用技術者試験の直近の合格率は以下のとおりです。
グレード | 合格率 |
---|---|
2級(2024年度) | 72.59% |
準1級(2024年度後期) | 70.35% |
1級(2024年度後期) | 29.01% |
1級になると、合格率が3割を下回っています。
合格率だけ見ると難易度はグッと上がる印象です。
CAD利用技術者試験に合格するための勉強方法

CAD利用技術者試験に合格するための勉強方法は、以下のとおりです。
- 動画コンテンツを活用する
- 職業訓練に通う
- 専門スクールを活用する
これから勉強を始める方や合格を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
動画コンテンツを活用する
CAD利用技術者試験に合格したいなら、動画コンテンツを活用しましょう。
もちろん、テキストでの学習が悪いわけではありません。
しかし、動画コンテンツは視覚と聴覚の両方を活用して学習を進められるので、効率よく知識を習得可能です。
また、動画コンテンツは聞き流して学習できるため、普段忙しい方にもおすすめです。寝る前や移動中にぜひ試してみましょう。
職業訓練に通う
CAD利用技術者試験に合格したいなら、職業訓練に通うという選択肢もあります。
職業訓練は、CADに関するスキルを無料で習得できるだけではなく、就職支援も受けられるというメリットがあります。
ただし、職業訓練を受けるためにはいくつか条件があるので、利用できるかどうか事前に確認しましょう。
専門スクールを活用するのも一つの手
CAD利用技術者試験に合格したいなら、専門スクールを活用するのも一つの手です。
カリキュラムにしたがって学習を進められるため、最短での合格も目指せます。
また、わからない問題があっても直接講師に質問できるので、挫折しにくいというメリットもあります。
費用は発生しますが、独学での学習が難しい場合には非常におすすめです。
なお、MACでは「資格取得支援制度」を実施しております。
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CAD利用技術者試験を勉強するときの注意点

CAD利用技術者試験を勉強するときの注意点は、以下の2つです。
- 複数の参考書に手を出さない
- 完璧を目指す必要はない
注意点を押さえておくと、より効率よく学習を進められます。
それぞれの詳細を見ていきましょう。
複数の参考書に手を出さない
CAD利用技術者試験の勉強をするときは、複数の参考書に手を出さないようにしましょう。
特に、学習を始めたての頃は1つの参考書を何回も使って繰り返し学習するほうが効果的な場合があります。
複数の参考書に手を出すと学習効率が低下することもあるため、まずは1つの参考書で学習を進めていきましょう。
完璧を目指す必要はない
CAD利用技術者試験の勉強をするときは、完璧を目指す必要はありません。
もちろん、合格するためにテキストの隅々まで覚えたくなる気持ちもわかります。
しかし、CAD利用技術者試験は満点でなければ合格できないわけではありません。
例えば3次元CAD利用技術者試験の2級なら、各分野5割以上かつ総合7割以上で合格可能です。
そのため、完璧を目指す必要はなく、合格基準を満たすための学習計画を立てましょう。
スキルアップしたいならCAD利用技術者試験も検討しよう

CAD利用技術者試験は、CADの知識やスキルを証明できる資格です。
取得することで転職が有利になったり、手当で給料がアップしたりする可能性があります。
合格を目指している方は、動画コンテンツを活用して学習を進めるとよいでしょう。
独学が難しい場合は、職業訓練や専門スクールの活用がおすすめです。
ただし、資格がなければ転職できないというわけではありません。
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