「気にしすぎな性格でも、現場で仕事ができるの?」
「現場の仕事をするなら、気にしすぎな性格を直すべき?」
そんなふうに、自分の性格に不安を感じていませんか?
“気にしすぎ”と言われると、なんとなく「短所かもしれない」と感じてしまいますよね。
でも実は、現場で頼られるのは“雑に進める人”より、“じっくり確認できる人”なんです。
この記事では、気にしすぎな性格の筆者が、現場でどのように行動してきたのかを実体験を交えてお伝えします。
現場で出会った人の性格、気にしすぎが役立った出来事など、リアルなエピソードも紹介します。
「現場で働く自信がない…」という方こそ、ぜひ参考にしてみてください。
- 現場で出会う人たちの性格
- 気にしすぎな性格が現場に向いている理由
- 気にしすぎな性格の筆者の現場でのエピソード
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「現場は体育会系の人が多い」って本当?

「現場って体育会系なんでしょ?」
このような声を耳にしたことは何度もあります。
もちろん現場には体育会系の方もいますが、父親のように接してくれる人や物静かな人など、さまざまな性格の人に出会います。
筆者が現場で出会った人たちの性格を紹介するので、ぜひ一緒に仕事をする人のイメージをふくらませてみてくださいね。
筆者が現場で出会った人たちの性格
筆者が現場で出会った人たちを抜粋し、どのような性格なのかを紹介します。
表にまとめてみたので、ぜひ参考にしてみてください。
現場で出会った人 | 性格 | 具体的なエピソード |
---|---|---|
上司Iさん | 親分肌 | ピンチのときにいつも助けてくれる |
先輩Mさん | 温和 | 誰とでも対等に接する |
発注者Tさん | 陽気 | 現場を明るくしてくれる |
元請業者Mさん | 思いやりがある | トイレや更衣室など作業環境まで配慮してくれる |
職人Hさん | 行動力がある | 何でも自分が率先して作業をする |
職人Kさん | 物腰が柔らかい | ゴミを拾うと「ありがとう」と伝えてくれる |
大型車両のドライバーさん | 無邪気 | 現場でいつも声をかけてくれる |
学生時代の筆者は「現場って怖い人がいっぱいいそうだな」と思っていたのも事実。
しかし、”現場で出会う人は体育会系”と一括りにできるものではなく、さまざまな性格の人と一緒に仕事ができました。
学生時代と同じで現場の人の性格はさまざま
学生時代に仲良くなった友人を思い返してみましょう。
おそらく、さまざまな性格の友人が思い浮かぶはずです。
現場もまったく同じで、以下のようにさまざまな性格の人がいます。
【現場のイメージ(例)】
・大きな声を出している
・重い物を運んでいる
・建設機械を操縦する
上記のような現場のイメージから、働く人=体育会系と考えてしまうのも無理はありません。
現場で働く人の様子を知りたい場合は、企業が開催しているインターンシップや現場見学会に参加するのもおすすめです。
“気にしすぎ”って、むしろ現場向きかも?

「気にしすぎな性格って、現場に向いていないのかも…」
このように、自分の性格をマイナスに捉えていませんか?
実は、気にしすぎな性格が現場に向いていることもあるので、具体的な経験談を交えて紹介します。
「これ、対策しておいた方がいいかも」の行動が信頼に変わる
”気にしすぎ”という言葉は、短所のように聞こえるかもしれません。
ただ、現場では気にしすぎな性格から起こる行動によって、仲間たちからの信頼につながることもあります。
現場技術者は、現場の指揮・監督を行います。
・決められた工程通りに作業が進んでいるか
・発注した資材の納入スケジュールに問題はないか
・発注図面通りに品質は保たれているか
このように、現場技術者はプロジェクト全体を把握しながら、日々の作業を進めることが大切です。
もし、業務にミスがあれば、工程が遅れたり予算オーバーになったりすることも。
気にしすぎな性格なら「これは確認しておこう」「この対策は必要かも」と、他のメンバーが気づけないところへも目を向けられるのが強みです。
”気にしすぎ”から起こる小さな行動が積み重なり、やがて発注者や職人さんからの信頼に変わるでしょう。
「あれ?」と違和感に気づける人が現場の安全を守っている
建設現場において、最優先に考えなければならないことは”安全”です。
安全と関連性が高いのが「ハインリッヒの法則」です。
ハインリッヒの法則とは、1件の重大な労働災害の背後には、300件のヒヤリハット(ヒヤリとしたりハッとしたりすること)があるという考え方を指します。
つまり、労働災害を防ぐために大切なことは、小さな危険の芽を摘むことです。
一般的には着目しにくい物事から危険を想定するのが得意なのが、気にしすぎな性格の方の特徴です。
たとえば「昨夜は雨が降ったから足元が滑りやすいはず!朝礼で職人さんたちに周知しよう」など、気にしすぎな性格だからこそ現場の安全を守れることもあります。
現場の安全を守れる自分の性格に、ぜひ誇りを持ってくださいね。
不安すぎて確認ばかりしていた新人時代…でも、それがよかった話

幼少期から”気にしすぎ”と言われていた筆者。
現場で仕事をしたばかりの頃、上司からは「棋士みたいに何手も先を予測するんだな」と言われたこともあるほど、連想ゲームのように先を考えて仕事をしていました。
なんとなく「気にしすぎ=自分の悪いところ」のように思っていましたが、実は現場では気にしすぎな性格がプラスに働くことも多かったように思います。
昔から何手も先を読んで行動する筆者が、現場で気にしすぎな性格が役だったと感じたエピソードを紹介します。
“一応これも確認しておこう”が感謝される現場
現場では、一緒に仕事を進める人たちとのコミュニケーションが欠かせません。
ただ、ベテランの技術者や職人さんほど、”一を聞いて十を知る”という言葉のように、あまり細かく打ち合わせをしないのも特徴です。
一方、筆者は気にしすぎる性格。
「職人さんは知っていると思うけど、一応これも確認しておこう」と、確認せずにはいられませんでした。
ただ、時には職人さんも認識違いをしていることもあり、情報共有の段階でミスを防ぐことができました。
上司からも「確認しておいてよかった」と言ってもらい、自分の性格に自信を持とうと思えた出来事でもありました。
“念のため”がミスを防いだ!発注トラブルを未然に防止した話
現場経験が浅い新入社員や若手社員は、一人で判断して仕事をすることは少なく、上司や先輩の指示に従って行動することがほとんどです。
筆者も、上司が作成した施工計画書の内容に間違いがないか、チェックをすることが多かったのを覚えています。
「施工計画書を作ったから、チェックしておいてな!」
このように言われると、図面や計算書と照らし合わせ、1ページ目から順番に施工計画書のチェックを進めます。
ただ、気にしすぎる性格の筆者は「図面に記載されている数量は、本当に合っているのだろうか?」と、数量計算書の中身のチェックを実施。
ただ、数量計算書の誤りを見つけたことで、余分に資材を発注せずに済んだこともあります。
「ありがとう、助かった」と感謝された経験から、気にしすぎる性格も悪いことばかりではないと感じています。
”不安だから持っていこう”で参考図書に救われた
小学生の頃から、時間割に関係ない教科書を持ち歩き、ランドセルをパンパンにしていた筆者。
”不安だから持っていこう”という気持ちは、社会人になってからも変わりませんでした。
居住地から車で8時間程度かかる現場へ移動する際、現場で使う図面はもちろんのこと、施工計画書の作成で使用した参考図書まで持ってきていました。
「そんな本、置いてくればよかったのに」と、周りの同僚から言われることもありましたが、実は現場で役立った経験も多かったのが事実です。
施工計画書に記載されている内容について、現場で発注者や職人さんから質問されることもあります。
施工計画書だけで伝えられない場合でも、参考図書があることで根拠を提示できました。
結果的に、発注者や職人さんに施工計画書の内容に納得してもらうことに成功。
発注者や職人さんへうまく説明ができない状況で、何度も分厚い参考図書に救われました。
気にしすぎな性格のメンバーが一人いることで現場のピンチを救えるのだと、今ではプラスに考えられています。
“ちょっとやりすぎ?”くらいが労働災害を防ぐ
気にしすぎな性格を最も活かせるのは、労働災害の防止です。
何手も先を読む棋士のような筆者の性格は、作業手順書と呼ばれる書類の作成で役立ちました。
作業手順書とは、工事で実施する作業の手順や方法をまとめる書類のことです。
この作業手順書では、各作業で考えられる危険箇所の洗い出しや危険性、危険の低減対策を実施します。
・作業Aを実施すると、どのような危険が考えられるのか
・作業Aの危険性はどのくらいなのか
・労働災害を防ぐために、具体的にどのような対策を行うべきか
このように、気にしすぎな性格が大きく役立つのが作業手順書の作成です。
気にしすぎな性格の現場技術者が作業手順書を作成すると、小さな危険箇所にも目を向けられるため、作業員全員の安全意識の向上に貢献できます。
“雑より気にしすぎ”が現場の正解!

現場技術者として仕事をするなら、”雑”より”気にしすぎ”な性格が重宝されます。
筆者の経験談も紹介するので、気にしすぎな性格にネガティブなイメージを持ちにくくなるはずです。
ぜひ参考にしてみてください。
“焦って突っ走る“より、“落ち着いて確認できる人”が頼られる現場もある
現場の仕事においては、焦って突っ走るよりも落ち着いて確認できる方が、発注者や職人さんなどから頼られることも多いのが特徴です。
「すぐに行動することが正解」「じっくり考えて行動することが正解」など、どのような行動スタイルが求められるかは、物事によって異なります。
現場で求められるのは、落ち着いて確認しながら仕事を進められる人です。
現場技術者は、工程・原価・出来形・品質・安全・環境など、複数の項目を同時に管理しなければなりません。
もし、天候不良などで予定通りに作業を進められない場合は、スケジュールを調整しなければならないこともあります。
場合によっては、他の協力会社の現場乗り込み日を変更する必要もあるため、慎重に決断することが重要です。
気にしすぎな性格の現場技術者なら、自分一人ですぐに判断せず上司や先輩と相談するのではないでしょうか。
落ち着いて確認して決断をすることで、結果的に現場全体をスムーズに進められることにつながるでしょう。
“すぐ動く”より“じっくり考える”が評価されることもある
物事に対して、すぐに動くのではなく、じっくり考えることで評価されることもあります。
すぐに決断をして行動に移すことが正解と思われることもあるかもしれませんが、最終的に時間・予算・労力を奪われる結果につながることもあります。
じっくり考れば、施工方法や安全対策の改善ポイントを見つけられたり、手戻りや施工ミスの防止ができたりするでしょう。
特に現場経験が浅い新入社員のうちは、じっくり考えて上司や先輩と話し合って決断すると安心です。
“気にしすぎる性格”を面接でどう伝えればいい?

就職活動の面接などで、自分の”気にしすぎる性格”をどのように伝えれば良いのか、悩んでいる方もいるかもしれません。
実際、採用面接では「長所と短所を教えてください」と聞かれたことがあります。
まずは、自分の長所と短所を明らかにするために、自己分析を行うことが大切です。
自己分析ができたら、短所を長所に言い換えられないかを考えてみましょう。
短所の後に「だからこそ〜」と言い換えるのがポイントです。
筆者は、中学生の頃から「熟慮断行」が自分を表す言葉だと感じていました。
熟慮断行とは、”じっくり考えて思い切って行動する”という意味があります。
このことから、”考えることに時間がかかる”のが筆者の短所です。
ただ、以下のように長所に言い換えられます。
「わたしは、考えることに時間がかかります。だからこそ、作業員の安全を第一に考えて現場で仕事ができます。」
このように、短所ではなく長所が記憶に残るように面接官へ伝えることができるため、ぜひ面接で実践してみてください。
あなたのその性格、現場が待っているかもしれません!

「何でも気にしすぎる性格だから、現場の仕事が向いていないのでは?」
これまで自分の性格に悩んでいる方は、少し前向きになれたのではないでしょうか。
施工管理の仕事は、工程・原価・出来形・品質・安全・環境など、さまざまな側面からプロジェクト管理をしなければならないため、小さな見落としが大きなトラブルを引き起こす可能性も。
気にしすぎな性格の現場技術者なら、メンバーの見落としやミスに気づきやすいので、現場の仕事を進める上で欠かせない存在です。
さらに、小さな危険の芽を摘むことにも長けているので、労働災害の防止にもつながります。
”気にしすぎな性格”の現場技術者を待っている現場があるかもしれません。
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今回は、気にしすぎな性格が現場で重宝される理由について、筆者の実体験を交えて紹介しました。
現場の仕事をするなら、気にしすぎな性格を直す必要はありません。
むしろ、他のメンバーと違う視点で物事を見ることができるため、現場の仕事では強みに変わります。
筆者が現場の仕事を始めたばかりの頃は「もっと堂々と大胆に行動ができればいいのに…」とネガティブ思考になったこともあります。
ただ、実際に日本全国の土木工事に9年間関わったことで、自分の性格は現場にとってプラスだと思えるようになりました。
気にしすぎな性格は、現場で重宝されるはずです。
今のあなたのまま、自信を持って現場の仕事に挑戦してくださいね。
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