「建設業界ってなんだか怖いイメージがある」
「建設業界は怖いと聞いたことがあるけど本当なの?」
「建設業界=怖い」という印象を持っている方もいるのではないでしょうか。
日本全国の土木工事に従事した筆者も、就職活動を始める前や就職活動中は「本当に建設業界でやっていけるのか」と、不安な気持ちを抱えていました。
土木が好きという気持ちを大切にして、建設業界に進むと決めた大学3年生。
しかし、仕事をしてみると怖いと感じることや朝が来るのが嫌だと感じたこともあります。
一方で、建設業界には温かい人も数多くいるため、一緒に仕事をしている職人さんにピンチを救ってもらった場面も多々ありました。
今回は、建設現場の怖さや人の温かさについて、筆者の実体験を交えて紹介します。
仕事をしてみないとわからないこともあるため、筆者の実体験が皆さんの背中を押すきっかけになれば幸いです。
建設業界への就職に漠然とした不安を抱えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
- 建設業界のこんなところが怖い
- 筆者が経験した現場での怖いエピソード
- 現場で仕事をするときに必要な考え方
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「建設業界って怖そう…私にできる?」不安だったのは筆者も同じ

筆者は、大学3年生の夏から建設会社のインターンシップに参加し、冬に始まる就職活動に向けて準備を進めていました。
建設業界で施工管理の仕事をする自分をイメージし就職活動を進めていましたが、すぐに内定をもらえるほど簡単ではありませんでした。
筆者が就職活動をしていた頃は、施工管理を志望する女性の採用に積極的ではない企業も多かった時代。
「施工管理をやりたいんです!」と伝えても、面接官から返ってくる言葉は…
「女性だから心配。本当にできるの?」
「体力的にも精神的にも現場は楽じゃないよ?大丈夫?」
どちらかといえばネガティブな言葉をもらうことが多く、建設業界への就職活動を進めるほど不安が募るばかりでした。
面接を終えて地下鉄に乗ると、悔しさで涙があふれてきたのを覚えています。
現在は建設業界全体が女性の採用に積極的な印象ですが、当時は女性が安心して働ける環境整備が追いついていなかったのもあるのでしょう。
途方に暮れて就職活動をしていた頃に「女性技術者として活躍してほしい」と声をかけてくれたのが前職の会社です。
現場技術者になれると思うと、本当に嬉しい気持ちでした。
しかし、これまでの面接で言われてきた「できるの?」「楽じゃない」「大丈夫?」という言葉を忘れることはありませんでした。

現場での仕事がスタート!無口な職人さんに怯える

ぶかぶかの作業服に真新しいヘルメットを身につけ、恐怖心でいっぱいのまま現場技術者として歩み始めた筆者。
現場の仕事は朝礼から始まり、一緒に作業をする職人さんたちと顔を合わせます。
職人さんたちとはじめて交わした挨拶が「おはようございます」でした。
子どもの頃から「挨拶は元気よく!」と教えられていたので、実務でできないことが多いからこそ、元気な挨拶をすることを心がけて実践しました。
しかし、職人さんから返ってきたのは、筆者と目を合わせずボソッと「おはよう…」の一言。
現場に配属となった当時、筆者はナットとワッシャーの違いもわからない新人でした。
工具の名前や現場のルールを覚えるのに必死な中、職人さんとの関係構築にも悩みを抱くことになりました。
「わたしができることは、現場で大きな声を出すことくらいしかない」
実務では即戦力となれなかったので、朝礼前に職人さん全員の顔を見て挨拶をすることだけは続けようと決意しました。
「やっぱり向いていないのかも」憂うつだった朝

筆者が現場の仕事に慣れたのは、親分肌の上司のおかげです。
上司の指導スタイルは、机上の知識だけでなく実務で経験を積ませてくれること。
「現場を知らなければ、施工に必要な書類なんて作れない」と、上司はよく語っていました。
こうして、”現場第一優先主義”で部下の指導をしていた上司のもとで、少しずつ仕事を覚えていきました。
ある日、上司から「資材搬入の車、現場に入れるときはドライバーに連絡してな」と言われましたが、時間調整がうまくできずドライバーさんから小言を言われることも。
さらに、筆者がトレーラーの誘導に苦戦し、朝から現場にいたトレーラーの荷物を下ろしたのが夕方になってしまったこともあります。
翌日、トレーラーのドライバー5人に「今日は昨日みたいにならないよね?」と囲まれることに。
このピンチに直面したとき、助けてくれたのが職人さんです。
「どうしたの?」と声をかけてもらい、筆者の代わりに職人さんがドライバーさんの対応をしてくれたのです。
今となっては笑い話ですが、当時は「わたしは施工管理が向いていないのかも」と悩みました。
車両誘導をする日の朝は「また車両誘導か、嫌だな」「今日はまた同じミスをしないかな」と、憂うつだったのを覚えています。
「何を聞かれても答えられない」悔しくてこっそり泣いた日

新人の頃は、上司のそばを離れずに仕事をしていました。
現場では、発注者や協力会社の方、職人さんから質問をされることが多く、自分だけで回答することができなかったからです。
しかし、上司が別の質問に対応していたり、別の作業で手が離せなかったりすることも。
上司が近くにいないときに、発注者や職人さんから施工に関する質問をされたこともありますが、回答ができなかったことが何度もあります。
「聞かれたことに何一つ答えられないなんて…」と悔しい気持ちもありました。
施工状況写真を撮影するために現場を離れると上司に報告し、誰にも見つからないようにこっそり泣いたこともあります。
「土木は経験工学」といわれる通り、大学の授業や研修で学んだ知識だけでなく、現場でいかに経験を積むかが大切だと気づいた瞬間でもありました。
全力で助けてくれる仲間の存在が救いだった

施工管理の仕事内容といえば、工程管理・品質管理・原価管理・安全管理など、複数の観点を同時に確認しながら仕事を進めます。
もともと筆者は、複数の物事を同時に進めることが得意ではありませんでした。
さらに、それぞれの業務を進める上で欠かせないのが、発注者や協力会社の方、職人さんとのコミュニケーションです。
複数の物事を同時に進める不器用な筆者の姿を見て、職人さんが「何かできることはある?」「どうしたの?大丈夫?」と声をかけてくれました。
発注者に対して筆者が説明できないときは、職人さんがフォローをしてくれたこともあります。
また、発注者や元請業者の担当者に少し強めの口調で声をかけられたとき、職人さんに「何か言われたら言って!俺が怒ってあげるから!」と味方になってくれたことも。
挨拶を交わすことから始めた職人さんとの関係構築。
一緒に仕事をするメンバーの一員として認めてもらえたのだと、職人さんの言葉を聞いて感動しました。
全力で助けてくれる仲間がいるからこそ、現場の仕事でピンチなときでも乗り越えられることがわかりました。
「自分がすべてやらなくては」を捨てる勇気が大切

施工管理の仕事では「自分がすべてやらなくては」という気持ちを手放すことが大切です。
筆者は昔から「責任感がある」といわれたこともあり、本当に助けがほしい場面でも人を頼るのが苦手でした。
たしかに、自分一人で解決できるのがベストでしょう。
しかし、現場の仕事は一人で解決できないことの方が多いため、周りの仲間を頼れるかが重要なポイントです。
施工管理の仕事を経験してからは、限界を迎える前に「無理です!助けてください!」と人を頼れるようになりました。
責任感が高い方は、大きな問題に直面しても一人で抱え込む傾向があります。
しかし施工管理の仕事では、責任感の高さによる行動が、周りに迷惑をかけることになることも。
自分が無理をすることで、決められた工程で作業を終えられなかったり、必要な資材の発注が間に合わなかったりなど、現場全体に悪影響を及ぼすことになります。
人を頼るのが苦手な方は、限界前に人を頼るという考えを持つことが大切です。
「自分がすべてやらなくては」という考えを捨てる勇気を持って仕事をしましょう。
建設業界への就職を考えているあなたへ

「施工管理の仕事に挑戦したい」と、建設業界への就職を考えている方もいるでしょう。
しかし、建設業界が怖いというイメージを持っている方もいるかもしれません。
筆者は、土木が好きで建設業界へ就職した一人です。
たしかに、筆者も現場で何度か怖いと感じる場面に直面しましたが、上司や職人さんに助けてもらいながら歩んできました。
朝を迎えるのが嫌な日もあったほど逃げ出したくなることもありましたが、どんなに嫌なことがあっても「土木が好き」という思いだけはなくなりませんでした。
人々が安全で快適な暮らしを送る上で、土木が果たす役割は大きいでしょう。
あなたは、土木が好きですか?
土木が好きな気持ちがあるなら、ぜひ自分の気持ちに素直になって将来の選択をしてみてください。
辛いことや大変なことも含め、本記事が建設業界の仕事に関して理解が深まれば幸いです。
建設業界への就職ならMACにご相談ください

今回は、建設現場の怖さや人の温かさについて、筆者の実体験を交えて紹介しました。
建設業界の仕事で怖いと感じる場面は、人によって違うでしょう。
本記事では、筆者が現場で感じた怖さや現場のリアルをお伝えしたので、就職活動前の不安を払拭できれば幸いです。
「努力は夢中に勝てない」という有名な言葉の通り、土木が好きな気持ちがあれば乗り越えられることも多いでしょう。
現場に必要な知識や経験を楽しんで吸収できるのも、土木が好きという気持ちを持つ人の強みです。
ぜひ、土木が好きという気持ちを大切に、建設業界への就職活動を進めてみてください。
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