建設コンサルタントの年収はどれくらいなのか気になる方も多いと思います。
建設コンサルタントは、社会インフラの計画・設計・維持管理を担う専門職であり、年収が安定しており、資格や経験次第で高収入も期待できる職種です。
この記事では、建設コンサルタントの平均年収や初任給、役職・経験年数による収入の違いを、データとともに詳しく解説します。
また、年収を上げるために必要な資格やスキル、大手企業への転職や独立の可能性、業界の将来性についても紹介します。
建設コンサルタントの平均年収と初任給
建設コンサルタントの年収は業界内でも安定しており、キャリアアップ次第で収入の増加も期待できる職種です。
ここでは、平均年収のデータ、未経験者が目指せる収入、役職や経験年数による収入の違いについて詳しく解説します。
建設コンサルタントの平均年収
建設コンサルタントの平均年収は、500万円（※1）程度とされています。
日本の平均年収458万円（※2）と比較すると高めです。
＜※1参照元＞求人ボックス：「建設コンサルタントの仕事の年収・時給・給料」（求人統計データ）
＜※2参照元＞国税庁：「令和４年分民間給与実態統計調査結果について」
ただし、以下のように企業規模や地域によっても平均年収に差が見られます。
＜企業規模別＞
- ・大企業：約800〜840万円
- ・中小企業：約650万円
＜地域別＞
| 地域 | 平均年収 |
|---|---|
| 北海道・東北 | 451万円 |
| 甲信越・北陸 | 436万円 |
| 関東 | 516万円 |
| 東海 | 488万円 |
| 関西 | 493万円 |
| 中国 | 437万円 |
| 四国 | 453万円 |
| 九州・沖縄 | 428万円 |
＜引用＞求人ボックス：「建設コンサルタントの仕事の年収・時給・給料」（求人統計データ）
未経験者がスタートする場合の初任給
建設コンサルタントの初任給は、未経験者や新卒者の場合、平均21万円程度とされています。
初任給は、仕事内容や企業規模、地域によって異なり、大手建設コンサルタント企業や都市部の企業では比較的高い傾向があります。
転職希望者にとっても、初任給の目安や仕事内容を事前に理解しておくことが重要です。
役職や経験年数による年収の差
建設コンサルタントの年収は、役職や経験年数によって大きく異なります。
- ・新卒2年目：年収約470万円
- ・技術士資格保有者：年収約537万円
- ・管理職：年収800万～1400万円
建設コンサルタントは、技術士（建設部門）やRCCMの資格が求められることが多く、これらの資格を取得することでキャリアアップが期待できます。
建設コンサルタントへの転職を検討中の方は、以下のリンクからLINEで無料相談をご利用ください。
建設コンサルタントの仕事内容｜転職前に知っておきたい必須スキル
建設コンサルタントの仕事内容は多岐にわたり、公共事業や民間プロジェクト、さらには環境アセスメント業務が含まれます。
ここでは、建設コンサルタントが取り組む主な業務内容について詳しく解説します。
建設コンサルタントの主な業務内容
建設コンサルタントの主な業務は、国や地方自治体が発注する公共事業と、民間企業が手掛ける建設プロジェクトに大別されます。
具体的な業務内容は以下のとおりです。
| 公共事業 （生活に不可欠なインフラの設計・計画） | 民間プロジェクト （多様なプロジェクトの設計・計画） |
|---|---|
| ・道路 ・橋梁 ・ダム ・河川 ・下水道 など | ・大型商業施設 ・物流センター ・工場 など |
また、自然環境を保全するための環境アセスメント業務も重要な役割です。
開発プロジェクトが環境に与える影響を調査し、その評価結果にもとづいて計画を修正することが求められます。
求められる基本スキル
建設コンサルタントとして成功するためには、専門的な知識や経験に加え、さまざまな基本スキルが求められます。
- コミュニケーション能力：建設コンサルタントの仕事では、多くの関係者と連携する機会があります。相手の意見を的確に理解し、自分の考えを分かりやすく伝える力が重要です。
- データ分析能力：地質調査データや交通量データなど、膨大な情報を扱う場面が多くあります。それらのデータを的確に分析し、プロジェクトに反映させる力が必要です。
- 問題解決力：突発的なトラブルや現場での課題に直面することも少なくありません。適切に対処するための柔軟な思考力と迅速な判断力が求められます。
建設コンサルタントの業務内容は多岐にわたり、難易度の高い仕事に挑戦できるだけでなく、社会基盤の整備や発展に関われる魅力的な仕事です。
一方、若手や未経験者が高い専門性を身につけるには相応の時間を要し、仕事量が多いことから「きつい」と思われがちです。
建設コンサルタントの詳しい仕事内容は、以下の記事でも紹介していますので、参考にしてください。
建設コンサルタントの仕事内容とは？魅力やきつい点についても紹介
建設コンサルタントの資格取得と転職による年収アップのコツ
建設コンサルタントとして年収を上げ、キャリアを積み重ねるためには、専門性を高める資格の取得が重要です。
ここでは、建設コンサルタントにおすすめの資格と、資格取得によるメリットについて詳しく解説します。
建設コンサルタントが取得しておきたい資格
建設コンサルタントになるために必須の資格はありませんが、業務に関連する資格を取得し、対応できる仕事を増やすことで年収アップが期待できます。
建設コンサルタントに関連する主な資格は以下の2つです。
| 資格 | 特徴 |
|---|---|
| 技術士 | ・特定の技術に関する専門知識、応用能力、豊富な実務経験、高い技術者倫理を備えた技術者であると認定される国家資格です。 ・建設現場の監理技術者や主任技術者、営業所の専任技術者として従事できます。 |
| RCCM | ・土木分野における実務経験者向けの資格で、管理業務や設計業務に特化した能力を証明する民間資格です。 ・管理技術者、照査技術者として点検・診断の業務に従事できます。 |
「技術士」や「RCCM」は業界内での評価が高いため、取得に向けて計画的に準備を進めることが重要です。
その他にも、建設コンサルタントとして役立つ資格は以下の記事で紹介しています。
建設コンサルタントに向いている人の特徴は？有利になる学部や資格についても解説
資格取得が年収に与える影響
技術士資格やRCCMの資格を取得することにより、資格手当が加算されるケースが一般的です。
- 技術士：毎月3万～5万円の資格手当が支給される場合が多く、年間で36万～60万円程度の増加が見込めます。
- RCCM：毎月1万～3万円の資格手当が支給される場合が多く、年間12万～36万円程度の増加が期待できます。
上記の金額はあくまで目安であり、実際の支給額は企業によって異なります。
年収アップを目指すためのキャリアプラン
建設コンサルタントとして年収を上げるには、資格取得と現場経験の積み重ねが不可欠です。
資格を取得し、現場で多様なプロジェクトに関わり実績を積むことで、キャリアの幅が広がり、大手企業への転職や管理職への昇進の可能性も高まります。
大手企業は取り扱う案件の規模が大きく、単価も高いため、社員の報酬も高くなる傾向にあります。
また、十分な経験と人脈を築いた後は、自らコンサルタント事務所を開業する選択肢もあります。
資格取得と経験の両輪でキャリアを積み重ね、理想の収入と働き方を実現しましょう。
建設コンサルタントへの転職を検討中の方は、以下のリンクからLINEで無料相談をご利用ください。
業界の将来性｜建設コンサルタントが求められる理由
建設コンサルタントは、社会インフラを支える重要な職種であり、今後も需要の増加が見込まれます。
需要が高まる理由は以下のとおりです。
- ・インフラ整備の需要拡大と公共事業の増加
- ・技術革新と専門知識の重要性
- ・深刻化する人材不足
インフラ整備の需要拡大と公共事業の増加
日本では、高度成長期に建設された建築物や施設が老朽化しており、修繕や新規整備の必要性が高まっています。
国や自治体が推進する「国土強靭化政策」や「防災対策」により、道路、橋梁、下水道などの整備が急務となっており、建設コンサルタントの役割はますます重要になっています。
また、地方創生の一環として地方都市のインフラ整備が進められており、都市部だけでなく地方でも建設コンサルタントの需要が増加しています。
これに伴い、公共事業の規模が拡大し、関連業務に従事する建設コンサルタントの活躍が期待されています。
技術革新と専門知識の重要性
建設業界では、近年の技術革新に伴い、業務の高度化が進んでいます。
BIMやドローン測量などのAIを活用した技術が広まり、これらの新技術を使いこなせる専門知識を持つ建設コンサルタントが求められています。
深刻化する人材不足
近年、業界内での人材不足が深刻化しており、転職市場における建設コンサルタントの需要が高まっています。
特に、「技術士」や「RCCM」などの資格保有者は引く手あまたで、好条件での転職も可能です。
インフラ整備の需要がある限り、経験豊富な人材のニーズは今後も続くと予想されます。
また、建設コンサルタントは他業界と比較して、景気変動に強いという特徴があります。
公共事業が主要な収益源であるため、経済状況が悪化しても需要が大幅に減少することは少なく、安定した雇用が期待できます。
まとめ｜建設コンサルタントに転職をお考えならMACにご相談ください
建設コンサルタントは、社会インフラの整備に欠かせない重要な職種であり、安定した年収と高い将来性が期待できる職業です。
年収を上げるには、資格取得と実務経験の積み重ねが重要です。
建設コンサルタントとしてのキャリアをお考えの方は、ぜひ一歩踏み出してみてください。
当社MACでは、発注者支援業務を行っており、建設コンサルタントを目指す方に向けて面接対策などのサポートを提供しています。
建設コンサルタントへの転職を検討中の方は、以下のリンクからLINEで無料相談をご利用ください。