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Construction column

建設コラム

建設コンサルタントとゼネコンの違いは何?業務内容や必要な資格について解説します!

2023.4.19

建設コンサルタント

建設コンサルタントとゼネコン、一見すると同じような仕事をしているように思われる方も多いのではないでしょうか。

しかし、建設コンサルタントとゼネコンには、はっきりとした違いがあります。

本記事では、業務内容や必要となる資格を簡潔に解説し、両者の違いを理解してもらえるよう、ご案内します。

建設コンサルタントとは?

建設コンサルタントとは、国民の生活に必要な社会資本(インフラ)を作るための建築や土木プロジェクトに関する専門家です。

クライアントに対して、蓄積してきた技術的知識や経験に基づいたアドバイスを行い、最適な解決方法を導き出します。

建設コンサルタントは、幅広い知識や技術を身につけているため、さまざまな分野で活躍できます。

例えば、建築や土木はもちろん、都市計画や交通、エネルギー関連、防災の分野で、その専門性を発揮するのです。

建設コンサルタントがクライアントのニーズを的確に把握し、適切な提案ができるかにプロジェクトの成功がかかっているとも言えるでしょう。

建設コンサルタントには、その他にも高いコミュニケーション能力や問題解決能力が求められます。

クライアントはもちろん、多くの関係業者などと連携し、効果的なアプローチを行うことでプロジェクト目標の達成に導くことができるからです。

ゼネコンとは?

一方で、ゼネコンとは、一般建設業者(ゼネラル・コンストラクター)の略称で、建築や土木プロジェクトを実際に施工する企業を指します。

つまり、建設コンサルタントによって立案されたプランに基づいて、プロジェクトを具体的に実行し、最終的な成果物(建物や道路など)を提供する企業です。

ゼネコンは、建設コンサルタント同様、これまでに蓄積してきた技術的知識や経験を活用し、クライアントの要望に応じた品質と予算、スケジュールを守り、プロジェクトを進めなくてはいけません。

また、ゼネコンは、現場で働く労働者や下請け企業と協力してプロジェクトの完成を目指します。

ゼネコンはさまざまな役割を担う必要があるため、広範囲に渡る技術的な知識はもちろん、プロジェクトの管理能力も求められます。

そのため、多くの関係者や企業と連携してプロジェクトを成功に導くには、高いコミュニケーション能力やプロジェクト管理能力が必要です。

建設コンサルタントとゼネコンの違い

これまで見てきたように、建設コンサルタントとゼネコンは、非常に似ていることが分かると思います。

しかし、建設コンサルタントがクライアントの要望を受けて、プロジェクトを企画立案する企業であるのに対し、ゼネコンは、その計画を実施し建築物や道路などを作る企業です。

このように、建設コンサルタントとゼネコンには違いがあり、その違いはプロジェクトを計画するのか、実施するのかという点だけではありません。

ここからは、建設コンサルタントとゼネコンの違いを「役割」「業務」「資格」の観点から解説します。

役割の違い

建設コンサルタントとゼネコンは、建築や土木プロジェクトにおいて、それぞれが異なる役割を担うことになります。

そして、両者がその役割を果たすことによって、プロジェクトを成功に導いていくのです。

建設コンサルタントは、プロジェクトの計画や設計の段階から専門的な知識とアドバイスを提供する役割を担います。

すなわち、クライアントのニーズを的確に把握し、最適な提案と問題の解決方法を提示することで、プロジェクトを成功へと導くことが求められているのです。

つまり、建設コンサルタントの役割を簡単に表すとするならば、社会インフラ作りの「トータルプロデューサー」と言えるでしょう。

一方で、ゼネコンが建築や土木プロジェクトで担う役割は、プロジェクトの実施です。

実際に建物やインフラの建設を行う責任を担うことになります。

ゼネコンは、現場で働く労働者や下請け企業と連携し、品質や予算、スケジュールを守って成果物を提供しなくてはいけません。

つまり、ゼネコンの役割を簡単に表すと、社会インフラ作りの「遂行者」となります。

以上のことをまとめると、建設コンサルタントはプロジェクトの計画や設計をサポートし、ゼネコンはその計画を正確に実現するための施工を行う役割を担っているということになります。

両者がそれぞれの役割を果たしながら連携することが、プロジェクトを円滑に進行し、スケジュール通りに完成させる鍵となるのです。

業務内容の違い

建築や土木プロジェクトの基本的な工程は、「企画・計画・設計・施工・完成」の流れで行われます。

この工程において、建設コンサルタントとゼネコンは、それぞれ異なる業務を担当しているのです。

ここでは、それぞれが担当する業務内容の違いについて説明します。

建設コンサルタントは主に、プロジェクトの前段階で活躍することが多いでしょう。

クライアントのニーズを汲み取り、企画や計画、設計、近年では環境への影響などについてなど、専門的な知識や技術的なアドバイスを提供します。

また、コストやスケジュール、安全性など、プロジェクト全体のことを考え、分析や評価、最適化を行うことも重要な業務です。

また、完成後の維持管理などについてのアドバイスも行います。

一方でゼネコンは、建設コンサルタントが策定した計画に基づいて、施工と施工管理の業務を担当します。

すなわち、建物やインフラの建設を実施し、プロジェクトの進行具合を管理し、品質や予算、スケジュールの遵守の責任を負うのです。

さらに、現場で働く労働者や下請け企業と協力し、安全で効率的な職場環境を整えることも重要な業務と言えるでしょう。

要するに、建設コンサルタントはプロジェクトの計画立案や設計、プロジェクト全体の評価や最適化を担い、ゼネコンは実際の建築業務を担います。

両者は、それぞれの業務に対して責任を持ち、協力し合うことでプロジェクトの目標達成に努めているのです。

必要な資格の違い

建設コンサルタントとゼネコンでは、担当する業務が異なるため、それぞれ必要となる資格も異なります。

建設コンサルタントは、特定の資格を必ず持っていなくてはいけないという決まりはありません。

しかし、専門的な知識に基づいたアドバイスや評価を行う役割を担うため、建設業や土木業の技術、都市計画、測量、環境、防災などの分野に関連する国家資格を持っておくと良いでしょう。

例えば、技術士やRCCM(シビルコンサルティングマネージャ)、土木施工管理技士、建築士、測量士などが挙げられます。

これらの資格を取得することで、自身の専門的な知識や技術を証明し、信頼性を担保することができます。

ゼネコンの場合も、資格を持っていないと勤務できないということはありませんが、建設現場での実際の施工や管理を行う業務に携わるため、国家資格を取得しておくことがおすすめです。

例えば、建築士や建築施工管理技士、土木施工管理技士、電気工事施工管理技士、管工事施工管理技士、衛生管理者などがあります。

これらの資格を取得することで、現場での施工や管理の技術、知識を証明することができ、安全で品質の高いプロジェクトの達成を実現することが可能です。

以上のことをまとめると、建設コンサルタントにとっては、専門的な知識や技術を証明する資格が重要であり、ゼネコンの場合は、現場での施工や管理に関する資格が求められることになります。

それぞれの資格は、業務を行うのに必要な能力を保証し、クライアントや関係者に信頼を与える役割を果たしているのです。

まとめ

建設コンサルタントとゼネコンは、似ているところもありますが、明確な違いがあることを理解していただけと思います。

簡潔に言うのであれば、建設コンサルタントがプロジェクト全体のプロデュースを行い、ゼネコンがその計画の通り施工を行うということです。

この両者が協力してプロジェクトを進行することで、完成度の高い社会インフラが作られていると言えるでしょう。

社会インフラの整備に関心がある方には、「発注者支援業務」もおすすめです。

発注者支援業務は、国や都道府県などの自治体や、官公庁が発注する公共事業の発注業務をサポートする仕事です。

公務員と同じような年間休日や勤務時間など職場環境も整っており、安定的な仕事であることも魅力のひとつでしょう。

ぜひ、この機会に「発注者支援業務」の仕事を視野に入れてみてはいかがでしょうか?

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