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建設コラム

RCCMってどんな仕事?仕事内容や必要な資格、収入について徹底解説

2023.9.30

近年、建設業界で注目を浴びる「RCCM」という資格。この資格が具体的にどのような仕事を可能にするのか、分かりにくいこともあるでしょう。

そこで、この記事ではRCCMの資格が持つ意義や、コンサルティング業務における役割などを詳しく解説します。また、試験の詳細情報や平均年収にいたるまで、この資格についての全容を明らかにします。

RCCM資格を取得を検討している方や、建設業界でのキャリアを築くことに興味がある方々にとって、役立つ情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

RCCMとは?どんな仕事をするの?

「RCCM」とは、「一般財団法人建設コンサルタンツ協会」によって認定される民間資格のことです。この資格の正式名称は「Registered Civil Engineering Consulting Manager(シビルコンサルティングマネージャー)」で、土木工事に関連する専門技術や専門知識を身につけた「管理技術者」「照査技術者」としてコンサルタント業務を行うために必要な資格です。

RCCMは民間資格ではありますが、国土交通省においても非常に重要視されており、専門技術に携われる知識と経験がある技術者であることを証明する資格となっています。

RCCM有資格者の主な仕事内容は以下の通りです。

施工会社や施主との打ち合わせ

RCCMの資格を持つ人は、「専門技術者」として建設コンサルタント業務に携わり、施主に対しアドバイスを行うことができます。第三者の立場から検討し、アドバイスをすることによって、工事計画の見直しを行います。

施工予定地の調査

施工予定地を調査するのもRCCM有資格者の仕事です。主に地盤や地質の調査を行い、工事計画に問題がないかどうかを確認します。

工事の企画

施工予定地の調査と並行して行うのが、工事の企画です。施主の要望と工事予定地の地盤や地質などの状況を考慮したうえで、最適な工事を企画し、具体的な工事内容を検討します。

施工計画の作成

施工予定地の調査結果を踏まえて、実際の施工計画を作成します。施工会社との打ち合わせを行い、工事内容の詳細を決定することもRCCM有資格者の重要な仕事です。

RCCMは、橋や道路、鉄道、トンネル、空港、ダムなどの土木構造物の施工のための点検や診断などを行い、現場の安全管理や作業員の健康管理、福祉に対しての責任を担うことになります。

RCCMの資格について

RCCM資格の受験者数は毎年約5,000〜7,000人ほどで、合格率は年によって異なりますが、20〜30%ほどです。合格率は比較的高い部類に入りますが、難易度の高い専門知識を問う設問が多いため、しっかりとした対策が必要な試験といえます。

資格試験の受験には、最終学歴ごとに一定の実務経験が必要です。以下は一般的な実務経験の期間の例です。

・大学院修了後、建設コンサルタントなどの業務に関する5年以上の実務経験
・大学卒業後、建設コンサルタントなどの業務で7年以上の実務経験
・短期大学や高等専門学校卒業後、建設コンサルタントなどの業務で7年以上の実務経験
・高等学校卒業後、建設コンサルタントなどの業務で11年以上の実務経験
・中学卒業後、建設コンサルタントなどの業務で14年以上の実務経験

このように、必要な実務経験の期間が比較的長いのがこの試験の大きな特徴です。試験自体は「RCCM試験A」と「RCCM試験B」の2つの試験で実施され、業務関連法制度や建設一般の知識、倫理や管理技術力など、広範囲の専門知識が問われる難易度の高い試験です。合格にはAとB両方を受験し、合格点に達していることが必要です。

試験に関する詳細はRCCM資格ホームページをご覧いただくか、公式情報を確認してください。

RCCMの資格を活かせる勤務先

RCCMの資格を活かせる勤務先には大きく2種類あります。

・建設コンサルタント会社

・ゼネコン・サブコン

建設コンサルタント会社

建設コンサルタントを専門に行っている会社で勤務する際に、RCCMの資格はとても役に立ちます。

中小企業から大手企業までさまざまな企業があり、就職や転職の選択肢も豊富です。

RCCMの有資格者は即戦力として採用されるので、仕事面も収入面も有利に働きます。

ゼネコン・サブコン

ゼネコンやサブコンは、会社内に建設コンサルタントに関する部署があることが多いです。

ゼネコンやサブコンの場合、大型の物件の受注も多いので、大きな経験を積むことができます。

RCCMのやりがい

RCCMの資格を持っていなければ、建設現場の管理者として活躍することはできません。

利益やコスト削減を追求しすぎると、公共インフラの安全性や機能性が損なわれる恐れがあります。

RCCMの有資格者は、「中立」の立場で利益やコスト削減を追い求める企業と安全性・機能性のバランスを取ることが社会貢献に繋がります。

RCCMの平均年収は?

RCCMは、専門性の高い資格であるため、比較的年収は高い傾向にあります。

そもそも大卒者でも7年という実務経験が必要な資格なので、RCCMを受ける人はそれまでに一級建築士や技術士などの他の資格を取得しているケースがほとんどです。

複数の資格を所有している人が多く、個人収入は高くなる傾向にあります。

単純にRCCMの年収というより、「他の資格も取得していて、RCCMも持っている人の年収」として考えましょう。

業務内容や専門にする技術職の内容により異なりますが、月収は40万円程度が一般的です。

ボーナスが年間で100万円程度、年収にすると、500万円ほどが平均です。

RCCM有資格者のなかには、60〜80万円という月収を得ている人もいます。

特别賞与や手当などは、企業によって異なるので事前の確認が必要です。

RCCM資格を取得するメリット

RCCM資格を取得することで、専門技術者としての認知を受け、建設コンサルタント業界でのキャリアを築くことができます。同じような知識や技術を持っていても、RCCM資格を所有しているかどうかで、できる仕事の範囲が大きく変わります。具体的なメリットについて見てみましょう。

高い専門性と信頼性

RCCM資格を持つことは、土木工事における高度な専門知識や技術を証明するものです。これにより、クライアントや雇用主からの信頼が高まり、プロジェクトにおける重要な役割を果たすことができます。

幅広いキャリアオプション

RCCM資格を取得すると、建設コンサルタント業界におけるキャリアオプションが広がります。施工管理、設計、監理、コンサルティングなど、多岐にわたる職種で活躍できます。

高収入の機会

RCCM有資格者は、高度なスキルと経験を持つため、収入面でも優遇されることがあります。建設業界での経験とRCCM資格を組み合わせることで、高年収を実現するチャンスが増えます。

転職の有利性

RCCM資格は建設業界で非常に尊重される資格であるため、転職の際に大きなアドバンテージとなります。新たな職場やプロジェクトでリーダーシップを発揮する機会が増え、キャリアの成長が期待できます。

社会貢献

RCCM有資格者は、公共インフラプロジェクトにおいて安全性や機能性のバランスを取る重要な役割を果たします。社会に対する貢献度が高く、やりがいを感じることができます。

RCCMのデメリットも考える必要があります。一つは資格取得までの道のりが長く、実務経験が必要であることです。また、試験の難易度も高く、合格には十分な準備と専門知識が必要です。しかし、その分充実感や報酬面でのリターンが期待できます。

発注者支援業務についての魅力

RCCM資格を持つことで、建設コンサルタント業界でのキャリアを築くことができますが、建設プロジェクトにおいて発注者支援業務に携わることもまた魅力的です。発注者支援業務は、公共事業の発注者である国や都道府県、官公庁などが行う業務をサポートする役割を果たす仕事です。

この仕事の魅力は以下の点にあります。

安定的な勤務環境

発注者支援業務は公的機関と連携する仕事であり、一般的には安定的な勤務環境が提供されます。年間休日や勤務時間などが定められ、安心して働ける点が魅力です。

社会貢献

公共事業に携わることで、社会への貢献度が高い仕事です。道路、橋、公共施設などの整備や改善に貢献し、地域社会の発展に寄与することができます。

多彩なプロジェクト

発注者支援業務は多種多様なプロジェクトに携わることができます。公共インフラプロジェクトは多岐にわたり、道路、橋、学校、病院、公園などさまざまな分野で展開されています。そのため、興味や専門知識に合わせて様々なプロジェクトに参加することができます。

プロジェクト管理のスキル磨き

発注者支援業務は、プロジェクトの計画から実行、監視、報告まで幅広い業務をカバーします。これにより、プロジェクト管理やリーダーシップのスキルを磨く機会が豊富です。

イノベーションと効率化

発注者支援業務において、効率的なプロジェクト実行や新しい技術の導入が求められます。イノベーションの推進やプロセスの改善に貢献し、業界の発展に寄与できます。

安全性の確保

公共インフラの建設において、安全性は最も重要な要素の一つです。発注者支援業務に従事することで、プロジェクトの安全性を確保し、社会的な責任を果たす役割を担います。

チームワーク

発注者支援業務は多くの場合、プロジェクトチームで協力して行われます。チームでの協力や協調性が求められ、新たな仲間と共に成果を上げる喜びを味わえます。

RCCM資格を持つことで、発注者支援業務においても優れた専門知識とスキルを提供し、プロジェクトの成功に貢献することができます。また、発注者支援業務は公共インフラ整備の推進に欠かせない役割を果たしており、社会的な意義を持つ仕事です。建設業界において、RCCM資格を活かす幅広いキャリアオプションがあることを視野に入れ、将来のキャリアパスを考えてみる価値があります。

このように、RCCM資格を持つことで、建設コンサルタント業界や発注者支援業務において多くの魅力的なキャリア機会が広がります。資格取得に向けての準備を進め、建設業界での成功を目指しましょう。

まとめ

RCCMは、土木工事における専門知識と技術を持つ資格として、建設コンサルタント業界で非常に重要な存在です。高い信頼性、幅広いキャリアオプション、高収入の機会、転職の有利性、社会貢献度など、多くのメリットがあります。資格取得までの努力が必要ですが、建設業界を目指す方には非常に魅力的な資格です。

RCCMを持つことで、建設プロジェクトの成功に貢献し、自身のキャリアを飛躍させることができるでしょう。建設業界での成功を目指す方にとって、RCCMは価値ある資格といえます。資格取得に向けて着実なステップを踏んでいきましょう。

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