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Construction column

建設コラム

発注者支援業務は陸上だけではなく海に関わる施設の建設にも携われる!港湾工事について詳しく解説します!

2023.8.31

発注者支援業務

公共工事と聞くと、多くの人が道路やトンネル、ダムなどを思い浮かべるのではないでしょうか。実際、私たちがよく見かける公共工事は高速道路建設やトンネル建設などが多いと思います。

しかし、公共工事には「港湾」施設の工事も含まれています。港湾土木工事と呼ばれる工事ですが、なかなか見かけることがないため、どのような工事か知らないという方も多いのではないでしょうか。

本コラムでは、港湾土木工事とはどのようなものかや、港湾土木工事に携わる際に持っていると役立つ資格などを解説します。

港湾土木工事における発注者支援業務とは

岸壁の築造や防波堤の設置、航路の邪魔になる砂を取り除くなど、港湾工事も公共工事として発注されるものについては、発注者支援業務が行われます。

港湾工事における発注者支援業務としては以下の通りです。

  • 発注補助業務
  • 技術審査補助業務
  • 監督補助業務
  • 品質監視・施工状況確認補助業務

発注補助業務とは、仕様書等の作成や積算業務のことを表します。職員から直接手渡された設計資料等に基づいて、積算に必要な現場状況等の調査や発注図面・数量総括表の作成、使用材料、施工方法等の積算根拠資料の作成など行います。

技術審査業務の内容は、公告文や入札説明書等、工事発注資料の案の作成、企業から提出された総合評価に関わる資料の確認・整理等です。

監督補助業務は、請負者に対する指示・協議に必要な書類の作成や、現地確認・調査の資料作成等の業務があります。

品質監視・施工状況確認補助業務とは、工事において職員が直接行う検査(施工状況確認)等の業務に関する補助業務のことです。具体的には、使用材料や施工状況や品質の設計図書との照合、重要構造物等の品質確認、段階検査や完成検査等の臨場があります。

港湾工事における発注者支援業務とはいえど、道路や橋脚等の公共工事と変わりはないことが分かります。港湾工事だからと考え過ぎず、通常通りに発注者支援業務を行うことが肝心だといえるでしょう。

港湾土木工事とは

それでは、港湾土木工事とはどのような工事なのでしょうか。その内容を3つほど具体的に見ていきます。

浚渫(しゅんせつ)工事

大型の船舶が安全に航行できるように、海底の土砂や岩石をすくい上げて整備する工事が浚渫工事です。

浚渫工事には、グラブバゲットと呼ばれる機械を用いて土砂を掘削するグラブ浚渫と、海水と土砂を吸水管と呼ばれるホース状の機械を使って吸い上げるポンプ浚渫の2種類があります。

浚渫工事によってすくい上げられた土は、埋立工事の際に使用されることもあります。

ケーソン工事

ケーソンは聞き慣れないかもしれませんが、防波堤などの基礎として使用される大型のコンクリート製または鋼製の箱のことです。

ケーソン工事は、ケーソンを設置する土台づくりから始まります。海底に、1個200kg程度の石を投入してある程度の形を作った後、潜水士が土台を作ります。

ケーソンの型枠を起重機船を使って設置場所まで曳航し、土台の上に起き、ケーソンに土砂を入れコンクリートで蓋をして完成です。

防波堤・上部工(パラペット工)工事

波による被害を抑えるために設置されるのが防波堤です。防波堤の設置工事も海洋土木工事として挙げられます。

上で説明したケーソンを防波堤の位置に設置しますが、そのままだと土台となる石が波で削られたり、流出してしま可能性があるため、それを防がなくてはいけません。

そこで、土台となる石の洗掘や流出を防ぐために「根固(ねがため)ブロック」、「被覆ブロック」を設置します。

上部工(パラペット工)工事も防波堤に必要となる工事のひとつです。ケーソン等でつくられた護岸の上に設置するコンクリート造の建造物を上部工といいます。

上部工は、ケーソンなどで締め切られた内側への波の侵入を防ぐものです。上部工は、ケーソン上部に大組した型枠を設置し、コンクリートを打設してつくられます。コンクリート打設後は、コンクリート養生を行った後に型枠を外して完成です。

東日本大震災の被災地のひとつである岩手県石釜市には、津波の被害を防ぐために高さ30mの日本一大きな堤防がつくられています。

港湾土木工事で役立つ資格

港湾土木工事がどのようなものかご理解いただけたところで、港湾土木工事に携わるために取得しておくと有用な資格を確認しておきましょう。

発注者支援業務を行う上でも、取得しておけば役に立つと考えられますので、港湾工事の発注者支援業務に関わる方は参考にしてみてください。

技術士[総合技術管理部門(建設部門・水産土木)]

技術者が受験する国家資格の中でも最高峰として知られている技術士。技術士試験に合格すると、技術の高等応用能力や高い技術者倫理、豊富な実務経験があることが認定されます。

21部門から1部門を選択して試験を受けることになります。発注者支援業務を行うにあたり所得しておくと良いのは、総合技術管理部門(建設部門・水産土木)です。

技術士試験には一次試験と二次試験に分かれており、一次試験に合格し登録することで得られるのが技術士補の資格が得られます。しかし、技術士補は、あくまでも技術士の前段階と考えられています。技術士補として技術士のもとで経験を積み、技術士を目指しましょう。

1級・2級土木施工管理技士

土木・建設業界において取得しておくとキャリアアップ等につながるとされ、多くの方が取得を目指す「土木施工管理技士」ですが、港湾土木工事においても有用な資格です。

公共工事の工事現場における、主任技術者や監理技術者になるためにも必須の資格として知られていますが、港湾土木工事においても同様です。

発注者支援業務でも港湾土木工事の監督補助業務で施工管理を行うことがあるため、取得しておくことがおすすめです。

土木施工管理技士には1級と2級があり、技術士試験同様、土木施工管理技士試験も一次試験、二次試験が用意されています。一次試験に合格すれば、1級土木管理技士補、2級管理技士補となることが可能です。

主任技術者になる場合には2級でも構いませんが、監理技術者になる場合には1級資格が必要ですので気をつけてください。

海洋・港湾構造物維持管理士

一般財団法人沿岸技術研究センターが実施する資格試験です。本資格は、海洋・港湾構造物の維持管理業務について、専門的知識や技術・技能を有していることを証明するものです。

本資格の目的は、海洋・港湾構造物の老朽化が進行することによる性能低下を事前に防止するという「予防、保全型」の考え方のもと、維持管理を行うことになります。

受験には、海洋・港湾構造物の調査や設計、工事、管理に関する業務(研究・開発を含む)に通算7年以上の実務経験、技術士(建設部門)または1級土木施工管理技士の資格などのいずれかが必要となります。

海上工事施工管理技術者(Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類)

海上工事施工管理技術者は、海上工事の特性を理解し、海上工事を正確、安全に施工するための高度な技術力と経験を有しており、工事の施工全般における指導的役割を果たすことができる技術者のことです。

簡単に表すならば、「海上工事における施工管理スキルを証明する資格」になります。海上工事は、一般の土木工事技術は当然ながら、水面下における施工の専門知識・技術が求められるため、取得しておくと良いでしょう。

海上工事施工管理技術者は、「Ⅰ類(浚渫)」、「Ⅱ類(コンクリート構造物)」、「Ⅲ類(綱構造物)」の3種類に分類されており、複数を取得しようと考えた場合、それぞれを受験する必要があります。

一般財団法人港湾空港総合技術センターが主宰しており、受験には実務経験や、技術士(建設部門)や1級土木施工管理技士の資格が必要です。

発注者支援業務は陸だけでなく海の公共事業にも携われます

発注者支援業務と聞くと、高速道路やダム建設を思い浮かべるかもしれませんが、港湾工事という、海上施設の建設も発注者支援業務の対象です。

堤防などは、国民の生命・財産を守る重要な構造物ですし、浚渫工事は船舶の安全な航行を守り、物流を滞りなく行うための重要な仕事といえます。

港湾に関する工事に携わってみたいと考えている方は、発注者支援業務から始めてみるのも良いかもしれません。

発注者支援業務は、みなし公務員の立場にあるため、厳しい残業もなく、休日も週休2日が採用されているので働きやすい職場環境が整えられています。

社会インフラ整備という、責任ある仕事に関わってみたい方は、発注者支援業務を選択肢の中に入れてみませんか。

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