Construction column
プラントエンジニアとは? 仕事内容や求められるスキルを徹底解説します。
2024.1.13
プラントは、製造や処理を行うための施設や設備を指し、一般的には工場や製造プロセスを含む産業用施設を指します。
プラントエンジニアは、工場やプラントなどの産業施設において、設備やプロセスの設計、運用、保守、改良などを担当する専門家です。
彼らは機械工学や化学工学、電気工学などのエンジニアリング分野の知識を駆使し、施設全体の効率向上や生産性の向上を図ります。
本コラムでは、プラントエンジニアの仕事内容や、プラントエンジニアとして働くメリット、求められるスキルなどを解説していきます。
この記事を読めば、プラントエンジニアのことが理解できるようになるので、最後まで読んでくださいね。
目次
プラントエンジニアの仕事内容
まずは、プラントエンジニアの具体的な仕事内容について触れていきましょう。
設計
プラントエンジニアは設備やプロセスの設計段階で重要な役割を果たします。
施設の用途や目的に合わせて、最適な構造や機器の配置、制御システムの設計などを計画・設計し、施設の機能を最適化します。
その際には、環境への影響や安全性も考慮して、持続可能かつ安全な運用を目指します。
部品や資材の調達
プラントエンジニアにおいて、部品・資材調達は重要な業務の一つです。
この業務では、プラントで必要な機器、部品、原材料、消耗品などを効率的かつ適切なタイミングで調達し、施設の運用やメンテナンスに必要な資材を確保します。
具体的には、部品や資材のニーズの選定から、発注先との交渉や受け入れと品質管理、在庫管理と、業務内容は幅広くあります。
部品・資材調達を効果的に行うことで、施設のスムーズな運用やメンテナンスに繋がり、生産性や効率性がアップします。
施工管理
一般的に建設作業でよく聞く施工管理ですが、プラント内においても、施工管理という業務は存在します。
プラントエンジニアにおける「施工管理」業務は、主に工場やプラントなどの産業施設の建設・拡張・改修に関わる役割のことです。
施工管理を通して、プラントが設計通りに完成し、予定通りに機能するように調整と管理を行い、最終的にクライアントの期待に応えることを目指します。
運用・保守
「運用・保守」業務は、建設や設計が完了した後も、工場やプラントの日常的な運用や設備の保守を担当する重要な役割です。
詳しく言うと、日常的な運用監視や定期的な保守作業、予防安全プログラムの実施、トラブルシューティングと修理、部品や資材の調達などが挙げられます。
運用・保守は、施設の安定的な運用と設備の効率的な保守が結びつき、生産性や安全性を確保するために欠かせない業務です。
プラントエンジニアで働くメリット
ここからは、プラントエンジニアとして働くメリットをご紹介します。
高収入を期待できる
プラントエンジニアの給料は一般的に高いと言えます。
なぜなら、プラントエンジニアが従事する化学プロセス、製造、エネルギーなどの産業は、高度な技術とエンジニアリングの素養が不可欠であり、これらの産業は競争が激しく、需要が高いため、プラントエンジニアに対する高い給与水準が維持されているからです。
また多くのプラントエンジニアが関与する業務は、技術的に複雑であり、高度なプランニングが求められます。
そのため複雑性や高いクオリティに対処するため、プラントエンジニアの優秀な能力や経験に対して、高収入が支払われています。
世界を舞台に働ける
工場やプラントは、世界中の様々な産業において存在しています。
そのためプラントエンジニアは、国際的な需要に応じて働くことができ、仕事の選択肢が広がり、様々なプロジェクトに携わることができます。
また異なる国々やプロジェクトでの仕事を通して、新しい技術やプロセスに触れる機会を得られます。
これにより、プラントエンジニアは最新のトレンドや革新に追随し、スキルセットを高められることは大きいメリットと言えるでしょう。
需要が高い
産業の発展に伴い、プラントエンジニアへの需要が高まっています。
このため、プラントエンジニアは安定した雇用状況を期待でき、需要が高い地域や産業での就業が可能です。
またプラントエンジニアは、インフラにおいて不可欠な存在です。
そのためインフラの維持・更新、新しいプラントの建設が継続的に行われることで、エンジニアは、安定的に働きやすい環境で勤めることが出来るでしょう。
プラントエンジニアで働くデメリット
プラントエンジニアとして働くと、多くのメリットを得られそうですが、簡単な仕事ではありません。
ここからは、プラントエンジニアとして働くデメリットを見ていきましょう。
労働時間の不規則性
プラントエンジニアは、設備の運用やトラブル対応が必要な場合、緊急時に対応する必要があります。
そのため夜間や週末、祝日などの不規則な労働時間が発生することがあります。
危険な環境での作業
プラントエンジニアは時折、工場やプラント内で危険な条件下で作業することがあります。
化学物質や高温・高圧の設備、重機器といった危険要因への対処が求められます。
技術の向上と学習の必要性
技術の進化が急速に進む今、プラントエンジニアは最新の知識とスキルを維持し続けなければなりません。
そのためには継続的な学習とトレーニングが必要であり、一定の労力と時間を必要とします。
プラントエンジニアに必要なスキル
ここまで見てきたように、プラントエンジニアは、普段から継続的な技術の向上や学習が求められます。
では、具体的にどのようなスキルや資格があれば、業務に生かすことが出来るのでしょうか。
ここからは、プラントエンジニアとして働くのに、必要なスキルやとっておきたい資格をご紹介します。
求められる技能や知識
プラントの基本設計や詳細設計、構築、メンテナンス、機械装置の設計開発を行うため、機械工学の知識が必要になります。
またプラントの建設やその周りの土地の整備・開発を行うため、基盤となる土地や港湾、道路など、幅広く土木工学や建築工学の知識が求められます。
取っておきたい資格
プラントエンジニアとして働く上で、取っておくと有利になる資格をご紹介します。
建設業界でオススメの資格を紹介した記事はこちら↓
施工管理技士とは?建設業界で求められる資格と業務内容を解説!
機械設計技術者
機械設計技術者試験は、一般社団法人の「日本機械設計工業会」が実施する資格試験で、 国家資格や公的資格ではなく、民間の資格です。
この資格を取得することで、機械設計に必要な技術や知識があることを証明できるため、プラントエンジニアの設計業務で生かすことができるでしょう。
難易度に応じて1級から3級まで試験が別れているため、3級からステップアップしていくと良いでしょう。
CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験は、CADに関する知識やスキルを評価するための試験です。
CADとは、(Computer Aided Design)の略語で、設計や製図を行う際に使うツールのことです。
この資格を取得することで、プラントエンジニアの設計業務において一定程度の設計スキルがあると評価されるでしょう。
建設業界で働くなら発注者支援業務がおすすめ
ここまで、プラントエンジニアについて見てきましたが、建設業界には他にもさまざまな職種があります。
もしも建設業界で働くことに興味があるなら、しっかりと自己分析をして働きやすい仕事を選ぶようにしましょう。
建設業界でワークライフバランスが取れ、働きやすい仕事として「発注者支援業務」があります。
発注者支援業務は、国土交通省や県、市町村などの役所が発注した工事をサポートする業務です。
公共性が高く、給与や福利厚生が公務員に準じているため「みなし公務員」と呼ばれています。
またワークライフバランスがとりやすく、自由度が高い働き方も魅力の一つです。
仕事とプライベート、どちらも充実させたい人にはオススメの職種です。
発注者支援業務について詳しく解説した記事はこちら↓