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建設コラム

公共工事の工事監督支援業務とは?定義と役割、業務内容について解説します

2024.3.26

国や都道府県が行う公共工事においては、発注者が行う業務を代わりに行う「発注者支援業務」というものがあります。

発注者支援業務の種類として、積算、技術審査、工事監督などの業務がありますが、具体的にどのような業務を行っているのでしょうか。

そこで今回の記事では、発注者支援業務のひとつである「工事監督支援業務」について詳しく解説していきます。

この記事のポイント

  • 工事監督支援業務について理解できます
  • 工事監督支援業務に必要な資格やスキルがわかります
  • 工事監督支援業務の業界動向についてわかります

工事監督支援業務とは

工事監督支援業務とは、発注者支援業務のひとつで、発注者に代わって工事監督業務を行うことをいいます。

具体的には、施工工事の品質管理、工程管理、安全管理、原価管理といった一般的な施工管理で行う管理業務を行います。

公共工事の管理業務であるため、民間の工事とは違い、どのように進めていくのかは、発注者によく確認することが必要です。

例えば施工状況を記録するための写真の保存方法や、工事完了後の提出資料や、納期など工事着手前に事前の確認、打合せをしっかり行うこともスムーズな業務遂行には重要です。

国土交通省の定義と役割

発注者となる国土交通省による工事監督支援業務の定義と役割について解説します。

まず工事監督支援業務の定義です。

工事監督支援業務は、発注者が求める品質の高い工事目的物を完成させるために、進捗確認、施工業者との各種調整を行い、計画通りに工事が進むように、支援を行う業務のことをいいます。

次に工事監督支援業務の役割です。

工事監督支援業務の役割としては、発注者と施工業者との間に立ち、工事資料の作成や施工状況の確認、関係機関への資料作成提出、検査などの工事着工から工事完成までの全ての工程で、工事監督を支援していきます。

工事監督支援業務の業務内容

工事監督支援業務の具体的な業務内容としては以下のようなものがあります。

・工事契約履行に必要な資料作成
・請け負った工事の施工状況の図面との照合
・関係機関との協議や調整に必要となる資料作成
・工事検査などへの立会

これらの業務を行い、工事品質や工程、安全、原価の管理を行い、スムーズな工事進行を行います。

資格とスキルの重要性

工事監督業務には、特定の資格やスキルが必要ではありませんが、発注者によっては特定の資格やスキルを求められる場合もあります。

資格やスキルは発注者の信用や自身の知識を客観的に判断可能なため、発注者へのアピールとなる重要なものといえます。

そこでここからは、工事監督支援業務に必要な資格やスキル、業務に必要な能力について詳しく解説していきます。

必要な資格とスキルについて

工事監督支援業務に適した資格やスキルについてですが、まず資格としては以下のようなものがあります。

・土木施工管理技士
・技術士
・RCCM

上記のような資格が工事監督支援業務で求められる場合があります。

土木施工管理技士は施工管理知識の証明になり、技術士は計画・調査・設計などの技術力の証明となり、科学技術分野で最高位の資格です。

RCCMは民間資格ですが、管理技術者・責任技術者の育成と技術力を評価したものです。

これらのような資格によって、より高度な工事にも対応可能であることを証明できます。

ただし資格だけでなく、請け負う工事についての経験やCADソフトの使用経験といったスキルも重要となるため、資格だけでなく、工事に対応できるスキルを身に着けることも必要です。

業務に必要な能力とは

工事監督支援業務を行ううえで、資格やスキル以外にも必要な能力があります。

公共工事だけでなく、民間工事でも該当しますが、設計図面に基づいて工事を進めていくため、工事の正確性は必須な能力の一つです。

その他にも、現場で予期せぬ事態が起こることが多々あります。

そんな状況に柔軟な対応ができるかも必要な能力といえます。

さらに重要なのがコミュニケーション能力です。

工事を進める際には、発注者、施工業者、関係機関といった不特定多数の人と関わりながら業務を行います。

それらをまとめることも業務のひとつであるため、重要な能力といえます。

書類作成と管理のポイント

工事監督支援業務のひとつに工事資料の作成業務があります。

工事図面や仕様書などの資料作成や資料の提出、それらの管理を行う必要があります。

・仕様書との照合方法
・発注書や受注書のチェックポイント
・現場での資料の提出方法

ここでは、上記の項目について詳しく解説していきます。

仕様書との照合方法

請け負った工事を間違いなく完成させるために、設計図面や仕様書と相違がないように施工を行い、それらの管理を行うことが必要です。

それらの照合方法としては、現場での出来形を確認したり、施工中の写真などから仕様書などとの照合を行います。

施工業者に対しても事前に必要書類や提出書類について伝達しておきます。

発注書や受注書のチェックポイント

工事を進めるためには、発注者と受注者が存在し、発注書、受注書を交わすことで工事に移っていきます。

重要な書類の発注書、受注書にはチェックするべきポイントがあります。

・契約書記載の内容の実施
・指示事項の実施
・業務成果の評価
・不明点の確認
・関係者への対応について

上記のような内容をチェックしていくことで、効率的な業務遂行が可能です。

現場での資料の提出方法

工事受注者が発注者に対して、提出する資料がいくつかあります。

・設計成果品、竣工図面
・原図
・工事写真
・現地調査資料

上記の他にも発注者から求められた資料を提出する必要があるため、事前に確認する必要があります。

紙べースで提出するもの、電子データで提出するものがあったり、情報が外部漏れてはいけないため、工事中のデータの保管には注意が必要です。

工事監督支援業務の業界動向

建設業界は現在、さまざま課題や問題を抱えています。

資材価格の高騰や少子化による人材不足など、建設業界だけでなく多くの業界でも問題となっています。

工事監督支援業務についても同様で人手不足や経験者不足によって、工事の品質確保などが困難となっています。

公共工事、民間工事問わず、建設業の品質を維持や向上のためには、さまざまな対策を検討する必要があるといえます。

技術者不足への対策と資格取得について

工事監督支援業務においても技術者不足は課題となっています。

少子高齢化の影響もあり、技術者の育成や技術の伝達が行われていない現状があります。

そんな課題を解決するために、技術者の働き方の改善など行い、技術者の魅力を発信していく必要があります。

その他にも、工事監督支援業務で必要な資格取得に対して、補助や助成など行うなどといった取得支援を実施するなどの方法が重要といえます。

安全管理と品質保証の重要性

工事監督が行う安全管理、品質管理は完成工事物の価値を向上させる重要なものです。

建設工事では、危険な工事が多くあり、適切な状況で工事を行わなければ、事故やケガの原因となります。

品質管理は発注者に対しての信用や、工事完成物の価値向上につながります。

これらの管理を適切に行うためには、必要な資格、現場経験が必要なため、今後の高い技術力を持った人材の確保が求められます。

まとめ

今回の記事では、発注者支援業務のひとつである工事監督支援業務について詳しく解説していきました。

工事完成物の精度に直接影響する工事監督支援業務は、ひとつの工事をまとめあげる重要な業務です。

難易度の高い資格や多くの経験により、より高品質な工事進行が可能です。

工事監督支援業務は、建設業全体の人材不足などの課題も影響して、技術者不足が懸念されている現状もありますが、魅力的でやりがいのある業務です。

今回の記事を参考に興味を持たれた方はぜひチャレンジしてみてください。

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