Construction column
施工管理は大変?施工管理の現実と仕事の魅力を紹介
2023.4.28
「施工管理は大変って聞いたことがあるけど、実際のところはどうなんだろう?」
このような疑問を持っている方も多いのでは?
そこで今回は、「施工管理が大変」と言われている理由や施工管理の仕事の魅力、やりがいについて詳しく紹介します。
大変なことも多い分、やりがいも大きな施工管理の仕事。少しでも興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
施工管理とは
施工管理とは、建物を建設する工事現場で安全管理や予算管理、各種書類の作成や役所への手続き・届け出など、工事全体を管理する仕事です。仕事内容は多岐にわたり、責任のあるとても重要なポジションです。
施工管理の仕事は大きく4つ。
・工程管理
・安全管理
・品質管理
・原価管理
作業員の人員配置や作業の進め方、重機の手配といった工事全体の工程を管理するのが工程管理です。工事全体の進捗を常に把握し、納期までに工事が完了できるよう管理します。
さらに、作業員の安全を確保するために必要な環境や設備を整える安全管理も大切な仕事。作業員が安全に作業が行えるようサポートします。
品質管理は、実際に使用する資材の寸法や規格が設計書の通りかを管理する業務です。長期的な品質を確保するための重要な役割を担っています。
原価管理とは、建設現場における材料費や人件費などの原価を計算し、予算内に収めるための業務です。予算と進捗状況を管理し、当初の予算との差がどれだけ発生しているかなどをチェックします。
施工管理の業務は多岐にわたりますが、建設現場においてとても重要な役割を担っています。
なぜ「施工管理は大変」と言われるのか
建設現場において、さまざまな管理を行う施工管理ですが、「施工管理は大変」と言われる理由はどこにあるのでしょうか。
「施工管理は大変」と言われる主な理由は以下の通りです。
・長時間労働や残業が多い
・危険が伴う業務
・肉体労働が中心
・高いマネジメントスキルが求められる
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
長時間労働や残業が多い
「施工管理は大変」と言われる理由としてまず挙げられるのは、長時間労働や残業が多いという点です。
施工管理の仕事は、現場での業務や工期の問題、工事後の事務作業など多岐にわたります。そのため、どうしても労働時間は長くなってしまいます。
長時間労働が当たり前の業種なので、精神的・肉体的にきついと感じる人も多いことから、「施工管理は大変」と言われることが多いようです。
危険が伴う業務
施工管理は、1日の大半を工事現場で過ごすことが多い仕事です。
オフィスでの仕事をしている人に比べて、現場はどうしても事故で怪我をするリスクが高くなってしまいます。
さらに、長時間労働や残業が多いと、集中力や注意力が散漫になってしまうことも。
施工管理の仕事には常に事故の危険性が伴っているのです。
肉体労働が中心
施工管理として工事現場に出ていると、作業員への指示や現場のマネジメントだけでなく、実際に肉体労働をするケースも。工事の現場は、夏は暑く冬は寒いという環境のため、体力勝負です。
さらに、現場での仕事が終わるとオフィスに戻って事務作業をする必要があり、ゆっくりと休む時間を確保することが難しくなります。
高いマネジメントスキルが求められる
施工管理は、さまざまな業種の人とコミュニケーションを取りながら業務を進めます。
納期に間に合うよう各方面との調整を行う重要な役割を担っており、高いマネジメントスキルが要求される仕事です。
突発的なアクシデントが発生したときにも落ち着いて対処し、さまざまな業種の人たちに的確な指示を出さなければなりません。
リーダーシップやマネジメントスキルを発揮したい人にとっては魅力的な仕事ですが、そうではない人にとっては大変な仕事かもしれませんね。
施工管理の仕事の魅力
大変なことも多い施工管理の仕事ですが、それ以上のやりがいや魅力のある仕事です。
施工管理の仕事の主な魅力は以下の通りです。
・社会への貢献性が高い
・施工完了後の達成感
・頑張り次第で収入を挙げられる
・自分が関わった仕事が形として残る
・リーダーシップを発揮できる
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
社会への貢献性が高い
公共の建物や道路などの建設に関わる施工管理の仕事は、社会への貢献性がとても高い仕事です。
大変なことも多い施工管理ですが、「この工事は社会のためになっている」「自分が管理し建設した建物を多くの人が利用してくれる」と思うと、やりがいを感じることができます。
施工完了後の達成感
施工管理の仕事は、責任が大きく大変なことが多い仕事。工事中にトラブルが発生した際にも落ち着いて全体をまとめなければなりません。
業務量が多いうえ責任が重く、工事中は多忙を極めることも少なくありません。
しかし、仕事が大変なぶん完了後の達成感もとても大きなものになります。
工事をやりきって、完成した後の達成感は、施工管理ならではの大きな魅力です。
頑張り次第で収入を上げられる
施工管理は責任が大きく、高いマネジメントスキルが求められる仕事。そのため、建設業界のなかでは比較的高収入と言われています。
工期の遵守や事故件数などによって成果報酬を得られることも。頑張り次第でマネジメント能力が評価され、収入を上げることができるのは、施工管理の魅力のひとつです。
自分が関わった仕事が形として残る
大きな建物の建設や公共性の高い建築物に関わると、自分が関わった仕事が何十年と形として残ります。
大きな建物が建ったときの喜び。さらにそれがこの先何十年、多くの人々が利用すると思うと、頑張って良かったなと実感できますね。
リーダーシップを発揮できる
施工管理の仕事は、高いマネジメントスキルとリーダーシップが求められます。
そのため、リーダーシップを存分に発揮したい人にとっては、とても魅力的な仕事ではないでしょうか。
各方面との調整や、現場での指示出しなどで、高いコミュニケーション能力を身につけることもできるでしょう。
リーダーとして現場をひとつにまとめ、完成したときの喜びはとても大きなものになります。
施工管理の将来性
大変なことも、やりがいも大きな施工管理の仕事。新しい建物を建てることが難しくなってきている日本ですが、施工管理の仕事の将来性はあるのでしょうか。
施工管理の仕事は、新しい建物を建設するだけではありません。老朽化した古い建物の建て替えや補修なども業務に含まれます。
そのため、今後もその需要がなくなることはないと考えられます。
世の中に建物がある限り、なくなる仕事ではないという安定感があります。
また、2024年には新たな働き方改革によって労働環境が変化することが予想されています。
残業時間に上限が設けられ、これまでのような長時間労働や残業をすることができなくなります。
今はまだ、大変なことも多い施工管理の仕事ですが、これから先労働時間の問題などは大きく変化し、より働きやすい環境になっていく可能性はとても高いです。
まとめ
工事をスケジュール通りに安全に予算内で行うために重要な役割を担っている施工管理の仕事。
大規模な工事になればなるほど、さまざまな業種の人との関わりが多くなります。これらをひとまとめにして引っ張っていく役割は、責任が大きく大変なことも多いのが現実。
でもそれ以上に、完成したときの喜びや達成感を感じることができるでしょう。
さらに、社会インフラ整備の仕事に貢献したいという方には、「発注者支援業務」という選択肢も。
発注者支援業務は、国や地方自治体、官公庁が発注する公共事業の発注業務をサポートする仕事です。
公務員のような年間休日や職場環境が整っており、仕事も安定しているのが大きな魅力です。
建設の仕事に関わり、国民の生活に貢献できる、発注者支援業務も検討してみてはいかがでしょうか。