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Construction column

建設コラム

施工管理は未経験でもできる?有利になる資格・能力やキャリアアップの流れを解説

2024.6.28

施工管理は、未経験でも就職可能です。

しかし、やはり、施工管理を行う上での能力や適性は求められます。

転職後も実務経験を積みながら施工管理技士の資格を取得するなど、日々努力を続けなくてはなりません。

今回の記事では、未経験から施工管理に携わる方法や必要とされる能力、就職後のキャリアアップの流れについて解説します。

未経験から施工管理職に転職を考えている方は、ぜひ最後までお読みになり、参考にしてみてください。

この記事のポイント

  • 未経験で施工管理になれる理由
  • 未経験で施工管理になる際有利になる能力や資格
  • 未経験で施工管理になる際の仕事の探し方

未経験でも施工管理に転職できる理由

施工管理と聞くと「技術や経験が必要なのではないか」と心配になるかもしれません。

しかし、施工管理は未経験でも就業可能です。

その理由を以下にご紹介します。

資格必須ではないため

施工管理の求人には、資格不問であるものも少なくありません。

施工管理に求められる資格として「施工管理技士」がありますが、実務経験がないと受験資格を得られません。

そのため、資格がなくても意欲さえあれば、自社でじっくりと施工管理技士として育成するという方針の企業も多く、未経験者にも門戸が開かれている職種です。

建設業界は人手不足であるため

建設業界は、慢性的な人手不足に陥っています。

再開発やインフラの新設・修繕、万博に代表される大規模施設の建築など、建設市場は活況が続いています。

しかしその反面、建設業就業者は減少の一途をたどっているのが問題です。

国土交通省が令和3年に発表した「最近の建設業を巡る状況について」によると、平成9年度には685万人であった建設業就業者が、令和2年には492万人と、28%もの減少を見せています。

さらに55歳以上が約36%を占める反面、29歳以下が約12%と、高齢化及び後継者不足が深刻になっています。

建設業者にとって、若年層は非常に貴重な人材です。

そのため「意欲さえあれば未経験でも採用したい」という企業も多く存在します。

出典:国土交通省 最近の建設業を巡る状況について

施工管理業務とは

施工管理は建設工事になくてはならないものですが、実際に作業に携わる職人とは仕事の内容が大きく異なります。

施工管理業務の主な内容と、やりがいについて解説します。

施工管理の仕事内容

施工管理では工事現場を管理し、決められた工程や資材、予算で安全に工事を行うための調整や対策を行います。

管理すべき項目は、大きく分けて「工程管理」「安全管理」「資材管理」「原価管理」の4種類です。

 業務内容具体例
原価管理資材の発注や機材のレンタル料、人件費などを管理する・効率的な工事計画の策定
・建材費や材料費の調整
・帳簿作成と管理
工程管理工事の進捗状況を確認し、納期通りに作業が進行するよう調整する・設計図の確認
・工程表の確認や手直し
・作業スピードの調整
品質管理計画書通りの品質を保持できているか確認する・現場の写真撮影
・品質試験の実施
安全管理工事現場での作業を安全に進めるための管理と対策を行う・危険箇所の洗い出しと対策(手すりや看板の設置など)
・職人への安全教育

施工管理の仕事内容や労働環境については、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

施工管理の仕事内容|わかりやすく職場環境や業務効率化の方法も解説します。

施工管理の魅力

施工管理は責任の重い仕事ですが、その分やりがいのある仕事です。

施工管理の特に魅力的な点を以下にご紹介します。

成果が目に見える達成感がある

施工管理では、建設物が造り上げられていく過程を見られます。

また、完成した建築物を実際に人々が使う様子を見たり、地図に載ったりするなど、成果を実感できます。

自分の努力が形になる達成感が味わえるのは、施工管理ならではの魅力です。

さまざまな人と出会える

施工管理は建築家やエンジニア、デザイナーなどさまざまなプロフェッショナルと関わる仕事です。

専門家ならではの技術やプライドに触れることで、自身も施工管理のプロフェッショナルとして成長できます。

また、施工管理はチームワークが重要な仕事です。

実際に工事に関わる職人と協力し合い、一つの大きなプロジェクトを成し遂げる中で、成功の喜びを共有し、新たな学びや経験を得られます。

経験を通じて向上できる

施工管理は実務経験を積んで資格を取得することで、キャリアアップが望める仕事です。

努力次第で大型施設やインフラなど、より大規模な工事の、より重要なポジションにつくことも不可能ではありません。

自己成長の喜びを感じられるだけではなく、社会貢献にもつながるやりがいのある仕事です。

施工管理の楽しい点やきつい点については、以下の記事でも詳しく述べています。ぜひ参考にしてみてください。

施工管理の楽しい点8選|施工管理のきついところも一緒に解説します。

未経験で施工管理に転職する際に有利になる能力

未経験から施工管理に転職する際には、自身が施工管理に有用な能力や技術を有していることをアピールする必要があります。

特に重宝される要素としては、以下のようなものがあります。

パソコンの技能

どのような仕事につくにせよ、パソコンの基本的操作ができることは必須条件です。

施工管理も例外ではありません。

Wordで書類を作成したり、Excelで原価管理をしたりするなど、一般的なソフトの使い方は覚えておくと良いでしょう。

さらに、設計や製図をするための画像作成ソフトであるCADが操作できるとより有利です。

施工管理がCADで設計を行うことはありませんが、設計図を基に発注者元に提出する施工図を作成したり、情報共有のためにCADデータを送付したりする機会も多いため、CADが使えると作業効率が上がります。

体力

施工管理は、体力仕事です。

一日中工事現場を回って写真を撮影したり、職人に指示をしたりする必要があります。

一日の工事が終わった後も、夜遅くまで打ち合わせや書類作成をするなど、長時間の業務を強いられます。

ハードな業務に耐えられるような体力は、施工管理になくてはならない素質です。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、体力と並んで施工管理にとって重要な素質です。

施工管理はクライアントや職人、工事現場周辺の住民など、さまざまな立場の人とやり取りをする必要があります。

時には、立場の違う人の間に立って調整しなければならないこともあります。

立場の違う人それぞれに気後れすることなく接し、仲介するためには高度なコミュニケーション能力が必要です。

向上心

未経験から施工管理になる際に、特にアピールしたいのが向上心です。

企業が未経験者を採用するのは、施工管理への意欲と向上心を原動力にキャリアアップし、会社の利益や仕事の質を高めることを期待しているためです。

新しい技術や情報を積極的に取り入れ、資格取得のために学ぶ姿勢を維持できる向上心を忘れないようにしましょう。

施工管理に向いている人の条件については、以下の記事にて詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

施工管理に向いている人の特徴まとめ!向いていない人の特徴も解説

未経験でも取得できる建設分野の資格

施工管理は未経験でも就職可能ですが、やはり建設分野の資格があると有利です。

未経験でも取得できる建設分野の資格を以下にご紹介します。

二級建築士

建築士とは、建物の設計や工事監理の知識と技能を有していることを認める国家資格です。

一級建築士は国土交通省、二級は各都道府県知事から交付を受けます。

施工管理に必須の資格ではありませんが。建設の専門家であることを証明する資格であるため、建築系の施工管理においては有利になるでしょう。

二級建築士の資格を所有していれば、以下の業種において主任技術者になれます。

建築工事、大工工事、屋根工事、タイル・れんが・ブロック工事、内装仕上げ工事

二級建築士は実務経験がなくても、大学や専門学校などで指定科目を履修すれば受験資格を得られます。

技術士補

技術士補とは科学技術の専門家である「技術士」となる人材の育成を目的とした国家資格です。

資格者は技術士の指導のもと、技術士を補佐する技術業務に携われます。

技術士補の資格所有者は、いずれ技術士にステップアップする能力と意欲があると見なされるため、施工管理への転職に有利になる可能性があります。

技術士補の資格は、技術士の一次試験に合格する、もしくは大学などで学び、JABEE認定プログラムを修了することで取得が可能です。

どちらの取得方法も実務経験は、必要ありません。

測量士補

測量士補は、測量士を補佐するために必要な資格です。

土地や建物に欠かせない測量業務に関わる資格を取得することで、建設業への就職が有利になる可能性があります。

測量士補には受験資格がなく、誰でも受験することができます。

測量士の詳細についてはこちらの記事にてさらに詳しく紹介していますので、併せてお読みください。

測量士の平均年収は約450万円!仕事内容やおすすめの資格も解説

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)が主催する民間資格で、CADを扱うために必要な知識や技術を有していることを証明するものです。

施工管理では必ずしもCADを使う必要はありませんが、設計図の修正や施工図への書き換えをCADでできれば、業務効率アップが期待できます。

特にIT化が進む現在では、CADデータをネット上でやり取りする機会も増えているため、施工管理業務においてもCADが使用できることは大きな強みになるでしょう。

CAD利用技術者試験2級は誰でも受験可能で、1級は2級合格者であれば受験でき、実務経験は必要ありません。

未経験から施工管理に就職する方法

未経験から施工管理に就職するためには、まず求人を行っている企業を探す必要があります。

求人を探す主な方法は以下の3つです。

ハローワークで施工管理の仕事を探す

国の職業紹介機関であるハローワークでは、数多くの求人情報を公開しています。

ハローワークの担当者によるアドバイスや企業への仲介といったサポートを受けられる点がメリットです。

ハローワークに登録させている求人情報は、インターネットでも検索できます。

2024年6月現在、「建設技術者(工事監督、設計技術者等)もしくは土木技術者(工事監督、設計技術者等)」・「正社員」・「経験・学歴・免許・資格不問」で検索すると、724件の求人情報が得られます。

エリアにこだわらず転職を検討している場合は、インターネットを活用すると良いでしょう。

出典:ハローワーク インターネットサービス

求人サイトに登録する

インターネットの求人サイトに登録して、希望に合った企業を探すのも一つの選択肢です。

求人サイトへの情報掲載は費用がかかるため、比較的経済的に余裕のある、規模の大きい企業にリーチできる可能性が高いというメリットがあります。

履歴書の書き方や面接のマナーなど、転職ノウハウが記載されているサイトも多く、転職活動を進める際参考にできるのも嬉しいポイントです。

転職エージェントに相談する

転職に関してより細やかなサポートを希望するのであれば、転職エージェントに相談しましょう。

転職エージェントは企業と求職者の橋渡しを行い、求職者にマッチした企業の紹介や履歴書作成、面接など転職全般を支援します。

施工管理のような専門性の高い分野では、非公開求人も少なくありません。

転職エージェントはプロフェッショナルとしての知識と経験を活かし、非公開求人を含めた適切な求人情報を提供します。

未経験分野への転職を検討している際には、転職プロセスの全てを徹底的にサポートしてくれる転職エージェントは強い味方になることでしょう。

MACでは施工管理の転職相談を承っております。未経験の方にもご希望や適性に合った職種のご紹介も可能ですので、お気軽にLINEでお問い合わせください。

未経験から施工管理を目指す際の志望動機例

未経験から施工管理を目指す際は、仕事への意気込みを前職や学生時代の経験と絡めて簡潔に伝える必要があります。

以下の例文を参考に、自身の経験や意欲を志望動機に盛り込みましょう。

【例文】

私が貴社を希望した理由は、「棟梁精神」をモットーにして、品質重視で大規模な工事を請け負う貴社の姿勢に感動したためです。

私はこれまでCADオペレーターとして、図面作成に従事していました。

工程の中で設計の見直しが行われることも多く、指示を受けながら図面の修正をする中で、決して妥協せずより良いものを作り上げようとする建設業のプライドを感じ、自身も「物づくり」に挑戦したいと感じるようになりました。

貴社に入社した暁には、現場経験を積みながらさらに技術を磨き、施工管理技士として工事の品質向上に努めたいと考えています。

志望動機の書き方については、以下の記事で詳しくご紹介しているので、併せてチェックしてみてください。

施工管理の志望動機はどう書けば良い?アピールポイント・NGポイントを解説

未経験からの施工管理士のキャリアアップ

未経験で施工管理の職に就いた際、まずは先輩の指示を聞きながら雑務や簡単な仕事をこなし、経験を積んでキャリアアップを目指します。

未経験から一人前の施工管理技士になるまでのステップをご紹介しましょう。

雑務や事務作業をこなす

未経験の新入社員は、まず事務所の清掃や朝礼の準備といった雑務を担当します。

先輩社員のサポートを受けながら、小規模な工事の見積もり作成といった事務作業を行うこともあります。

施工管理は、細やかな気配りと誠実さが求められる仕事です。

どのような小さな作業でも将来のためと考えて、正確にこなしていきましょう。

先輩社員に同行する

先輩社員に同行して工事現場を巡回し、比較的簡単な作業を行います。

例としては「新規入場者の管理」や「写真撮影」などがあります。

新規入場者の管理は、現場に初めて入場する作業員の免許や情報を確認し、現場ルールを伝達するものです。

マニュアルに沿って進められる業務のため、新人に任されることの多い仕事です。

写真撮影では、作業工程や仕様部材のメーカーなど、必要な情報を撮影、記録します。

写真のアングルや撮影すべき箇所など、先輩の指示を聞きながら慎重に進めていきましょう。

実務経験を積んで資格を取得する

実務経験を積んで、資格を取得します。

一次検定に合格後、1~5年以上の実務経験を積むと二次試験を受験でき、合格すると資格取得者となります。

併せて技術士や測量士、コンクリート診断士など、実務経験が必要な資格を取得すると、より重要なポジションにつける確率が高まるでしょう。

※等級や種目、経験内容等によって異なる

施工管理技士に携わる中で特に有利な資格については、以下の記事でもご紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。

建築と土木の違いは?仕事内容や施工管理業務に必要な資格を紹介

現場責任者を目指す

施工管理技士の資格を取得すると、主任技術者や監理技術者といった、いわゆる現場責任者に従事できます。

経験を積むことでより規模の大きな工事にも携われます。

責任は重いですが、それだけやりがいのある仕事です。

主任技術者の詳細については、以下の記事で詳しくご紹介しています。併せてお読みください。

主任技術者になるための要件3つ!必要な資格や実務経験、監理技術者との違いも解説

まとめ|施工管理の仕事を探しているのであればMACにご相談ください!

未経験から施工管理に就職・転職するために必要な能力や方法をご紹介しました。

施工管理は、経験や資格がなくても就職可能です。

実務経験を通じて資格を取得し、キャリアアップしてより責任の重い業務、より規模の大きい工事に携われる点が施工管理の大きな魅力です。

施工管理業務に興味はあるけれど、良い仕事が見つからない、自分に合った職種が分からないという場合は、ぜひMACにお声かけください。

以下のリンクから、LINEでの無料相談も承っております。

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