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Construction column

建設コラム

施工管理は未経験の女性でもできる?女性ならではのメリット・デメリットを解説

2024.8.06

「施工管理の仕事に興味はあるけれど、未経験の女性でもなれるのだろうか」と悩まれている方、大丈夫です。

施工管理は未経験でも就業可能で、性別も関係ありません。

女性ならではの細やかな気配りやコミュニケーション能力は、施工管理においても役立つものです。

しかし、未だ男性主体の職種であり、トイレや日焼けなど、女性にしか分からない問題が生じる場合もあります。

今回の記事では、女性が施工管理に携わるメリットとデメリットや企業の選び方、キャリアアップのプランについて解説します。

この記事のポイント

  • 施工管理が未経験の女性でもできる理由
  • 女性が施工管理の仕事をするメリット・デメリット
  • 女性が施工管理に転職する際の企業の選び方

当社MACでは発注者支援業務を行っており、施工管理に関わる仕事を紹介しています。

これから施工管理に関わる仕事を探したいのであれば、ぜひ参考にしてみてください。

施工管理は未経験・女性でもできる理由

施工管理が未経験の方でも、また性別に関係なくできる理由としては、以下のようなものが挙げられます。

施工管理の資格には実務経験が必要であるため

施工管理の資格として「施工管理技士」があります。

施工管理技士の資格を取得するためには実務経験が必要です。

そのため、意欲や適性のある未経験者を雇用し、一人前の施工管理技士に育てる企業も少なくありません。

「経験不問」としている求人を探せば、未経験者でも施工管理に転職できる可能性は十分にあります。

施工管理は人手不足であるため

現在、施工管理は人手不足の状態が続いています。

厚生労働省の発表によると、令和4年度における建設業(建築・土木・測量)の技術者の有効求人倍率は6.53倍です。

つまり、一人につき6~7件程度の求人があるということです。

施工管理が売り手市場となっている理由としては、少子高齢化と建築業の持つ「3K」のイメージにより人材不足に陥っているにもかかわらず、建設工事のニーズは増え続けていることが挙げられます。

人材を確保するために求人条件を緩和している企業もあり、未経験者に対しても門戸が開かれている状態だといえるでしょう。

出典:厚生労働省 適正な施工確保のための技術者制度検討会(第2期)短期的な検討課題

女性を積極的に雇用する企業が増えているため

女性の雇用は企業にとっても大きなメリットがあります。

男性社会である建築現場において、女性がいると場の雰囲気が和らぎます。

その結果、作業員の作業能力が上がると期待されているのです。

また、女性活躍促進の一環として、女性技術者に対して入札参加資格や工業成績点などを加点する取り組みもなされています。

公共工事の入札に有利になるため、女性の雇用に前向きな企業も少なくありません。

とはいえ、建築業界における女性の登用は進んでいません。

令和4年の建設業活動実態調査の結果によると、女性の建設業技術職の割合は6.4%と非常に低水準です。

現在、建築業界は女性の需要は高まっているものの、供給が追いついていない状態です。

施工管理を目指す女性にとって、有利な状況であるといえるでしょう。

出典:国土交通省 令和4年 建設業活動実態調査の結果

女性が施工管理の仕事をするメリット

施工管理は男性の仕事と思われがちですが、女性の強みを活かせるシーンも多くあります。

また、出産や育児などでキャリアがストップする機会が多い女性に向いている仕事といえます。

女性が施工管理をする主なメリットについて、以下でご紹介しましょう。

力がなくても建設現場での仕事ができる

「建設業は力仕事」というイメージがありますが、施工管理の業務の大半は力仕事ではありません。

状況によっては重い機材を運搬することもありますが、主に行うのは現場の巡回や調査、取引先との打ち合わせ、事務作業といった管理業務です。

マネジメント能力さえあれば力がなくても従事できる施工管理は、建設分野に興味のある女性にとって狙い目の職種と言えます。

名前を覚えてもらいやすい

施工管理に携わる女性は男性と比べると少ないため、名前を覚えてもらいやすいというメリットがあります。

取引先や現場の職人にすぐ覚えてもらえるため、コミュニケーションがスムーズになるでしょう。

女性ならではの視点やコミュニケーション能力を活かせる

施工管理の業務において、女性の視点や考え方は非常に役立ちます。

女性は複数の業務を平行してこなし、その一つひとつに気を配る能力に秀でている傾向があります。

施工管理は工期や予算通りに作業が進行しているか、職人の安全や健康は守られているかなど、さまざまな面に目を配らなくてはなりません。

小さな問題点に気づき、細やかに対応できる女性ならではの視点は、施工管理において強みになるでしょう。

産休・育休後も復帰や再就職がしやすい

施工管理は産休や育休などでブランクが生じても、復帰や再就職が比較的しやすい職種です。

実際に建築技術職の女性の育休取得率は99.1%、復職率は65.4%となっており、大部分が仕事に復帰できていることが分かります。

復帰しやすい理由としては、施工管理が専門的知識の必要な技術職であること、どの現場でも基本的な業務内容がそれほど変わらないことが挙げられます。

キャリアが一時的にストップしても現場に戻りやすい施工管理は、産休や育休を取る機会の多い女性にとって魅力的な仕事です。

出典:国土交通省 建設業における女性の活躍推進に関する取組実態調査

建設業界における女性の活躍については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。

今後発注者支援業務では女性の活躍が求められる!施工管理の人手不足解消にも期待がかかる女性の積極採用を考えよう!

女性が施工管理の仕事をするデメリット

施工管理は女性にとって魅力的な仕事ですが、女性が進出する上での課題も多く残されています。

女性が施工管理をするデメリットを以下にご紹介します。

トイレや着替えが不便な場合がある

建築業界はいまだ男性社会であり、女性に対する配慮が不十分な現場も少なくありません。

現場に女性用のトイレや着替える場所がないことから、働きづらさを感じている女性もいるようです。

毎日の積み重ねでストレスが溜まってしまい、退職の原因の1つとなってしまうケースも想定されるでしょう。

美容面への影響が大きい

美容面への影響が大きい点も、施工管理のデメリットです。

施工管理は現場に出向き、巡回や指導を行います。

日焼けをしてシミになってしまったり、髪が痛んだりしてしまうことは女性にとって深刻な問題です。

また、知らないうちにあざを作ってしまい、休日の服装に困ったという女性もいます。

現場仕事の女性が美容を維持するためには、デスクワークの女性よりもさらに念入りなケアが必要になるでしょう。

男性主体の風潮になじめないケースがある

建設業界は男性の割合が高く、いまだ男性主体の風潮が残っています。

男性ならではの話題や、コミュニケーション方法になじめない女性も少なくありません。

「女性には現場仕事は無理だ」と偏見の目で見られる、相談相手が見つからず孤立してしまうといった問題も起こりえます。

女性が建築業に従事するためには、精神的なタフさやコミュニケーション能力が重要です。

もちろん、企業や男性の側も、女性が働きやすい職場作りを意識しなくてはなりません。

以下の記事では、施工管理における女性の悩みを詳しくご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

施工管理の女性が抱える悩みは?施工管理の向き・不向きも紹介します

女性が施工管理に転職する際の企業の選び方

次に、女性が施工管理に転職する際の企業の選び方をご紹介します。

性別に関係なく従事できる施工管理ですが、男性社会であることは否めません。

求人内容や企業情報を入念にチェックして、女性が働きやすい環境が整っている企業を選びましょう。

特に重視すべきポイントは以下の3点です。

「女性歓迎」の求人であるか

まずは求人情報に「女性歓迎」、「女性が活躍中」と表記のある企業からチェックしましょう。

女性に関する表記のある企業は、女性に使いやすいトイレや更衣室が整備されている、女性の先輩がいて相談がしやすいなど、安心して働ける環境が整えられている可能性が高いためです。

女性歓迎の求人を見つけたら、企業のホームページを閲覧し、実際に女性が働いているか、女性向けの設備や制度は整備されているかという点も確認しておきましょう。

産休・育休制度は整っているか

出産を希望している場合は、企業の産休・育休制度についても調べておきましょう。

建設業界は男性社会のため、産休や育休の制度が整っていなかったり、出産や育児のために休暇を取ることへの理解が進んでいなかったりする場合があります。

企業のホームページに産休・育休制度について表記はあるか、調べてみましょう。

休暇取得率や実際に取得した社員の体験談が記載されていると、さらに信頼できます。

女性活躍促進の取り組みを行っているか

女性活躍促進の取り組みを行っている企業であれば、自分の能力を最大限に発揮できるでしょう。

女性活躍促進の取り組みとは、仕事をしたい女性がその個性と能力を最大限に発揮するために、労働環境の整備や制度の導入を行うことを指します。

具体的な施策としては、以下のようなものがあります。

・工事現場に、女性にも使いやすいトイレを設置 例:洗面台や鏡を設置している、サニタリーボックスを置くなど
・女性技術者同士の意見交換会の開催、コミュニティの立ち上げ
・女子学生を対象とした女性技術者の職場見学、意見交換会、セミナーの実施
・次世代女性リーダーの育成

施工管理の仕事内容

施工管理は現場監督として、工事が滞りなく進むよう管理を行う仕事です。

施工管理で行うべき管理業務は、「工程管理」、「品質管理」、「原価管理」、「安全管理」の4種類に大別されます。

工程管理指定された工期通りに工事を終えられるよう、進捗管理や作業スケジュールの調整を行う
品質管理設計図や仕様書、また法令によって定められた品質基準を満たしているかを確認する
原価管理定められた予算内で工事を終えられるよう、資材費や機械のレンタル代、人件費などの管理を行う
安全管理危険箇所やリスク要因を特定し、対策を講じることで労働災害を未然に防ぐ

施工管理の「4大管理」については、以下の記事にて詳しくご紹介しているので、併せてチェックして理解を深めてみてください。

施工管理における「4大管理」とは?資格や業務内容について詳しく解説

未経験から施工管理をする場合のキャリアアッププラン

施工監理はキャリアアッププランの立てやすい仕事です。

未経験者から施工管理になった場合は、まず雑務やベテランの補助から始めるのが一般的です。

営業所の清掃や朝礼の準備、現場巡回に同行しての写真撮影や新規入場者の管理などが主な業務になるでしょう。

施工管理の実務経験を一定以上積むと、施工管理技士2級(二次試験)の受検資格が得られます。

2級を取得すれば、主任技術者として工事現場の指揮・監督も任されるようになります。

さらに経験を積み、施工管理技士1級や建築士1級の資格を取得することで、監理技術者として、より大規模な工事に従事可能です。

監理技術者の有資格者になれば、大手ゼネコンや公共工事の発注業務を行う「発注者支援業務」に従事できる可能性が高まります。

「より大規模な工事に携わりたい」、「大企業に転職したい」といった目標を設定することで、具体的なキャリアアッププランが立てやすくなり、モチベーションを維持できるでしょう。

※一次試験は17歳以上であれば誰でも受験可。一次試験合格後、二次試験に合格することで資格を取得できる。

施工管理技士の受検資格や取得方法については、以下の記事をご参照ください。

【令和6年4月更新】施工管理士の受検資格改正の変更点を解説

まとめ|未経験から施工管理への転職を考えている女性の方はMACにご相談ください

施工管理と聞くと、「力仕事ではないか」、「未経験では無理なのではないか」と躊躇してしまう女性の方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、施工管理は未経験の女性こそ目指すべき仕事です。

建築業界は現在人手不足に陥っており、雇用拡大が急務となっています。

さらに、女性の登用は企業にとってもメリットが多いため、積極的に女性を雇用する企業も少なくありません。

いまだ男性主流の建設業界ですが、女性が使いやすい設備の導入や女性同士の意見交換会の実施など、女性活躍促進の取り組みが始まっています。

需要に対して供給が追いついていない今だからこそ、女性は施工管理への門を叩くべきです。

MACでは、施工管理への転職を考えている方へ専門家としての視点からアドバイスを行っています。

「施工管理に興味はあるけれど、経験がなく不安」という方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

以下のリンクから、無料LINEでのご相談も承っています。

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