Construction column
施工管理には7種類ある!それぞれの業務内容や4大管理を解説
2024.7.17
現場作業員の監督、工程管理などを行う施工管理の仕事。
しかし、一口に施工管理といっても、さまざまな種類があることを知らない人が多いのではないでしょうか。
施工管理には建築を専門とする建築施工管理技士、電気工事を専門とする電気工事施工管理など大きく分けて7種類があり、それぞれ業務内容や適性が異なります。
今回の記事では7種類の施工管理の業務内容の違い、4大管理の内容、向いている人の特徴などを解説。
施工管理の仕事に興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。
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目次
7種類の施工管理の特徴
施工管理には主に以下の7種類があります。それぞれの業務内容や特徴を解説します。
・建築施工管理 ・土木施工管理 ・電気工事施工管理 ・電気通信工事施工管理 ・管工事施工管理 ・造園施工管理 ・建設機械施工管理 |
建築施工管理
建築施工管理の業務内容は、建設現場で関係会社の間に入り管理・監督することです。
多くの関係会社と日程や工程の調整を行うため、高いコミュニケーションスキルが求められます。
建築施工管理技士の仕事内容は以下の記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
建築施工管理技士とは?仕事内容や必要な能力をわかりやすく解説します
土木施工管理
土木施工管理の業務内容は、土木工事が計画通りに進むように管理・監督することです。
ダムや上下水道といった水に関する工事や、道路やトンネルなどの交通に関する工事、災害時の復旧など工事の幅が広いことが特徴といえます。
土木施工管理技士の仕事内容は以下の記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
電気工事施工管理
電気工事施工管理の業務内容は、発電・変電・電源設備といった電気工事の管理・監督です。
電気工事を円滑に進めるため、電気工学や設備、施工に関する知識や法律を習得する必要があります。
電気工事施工管理技士の仕事内容は以下の記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
電気通信工事施工管理
電気通信工事施工管理の業務内容は、電気通信工事現場での管理・監督です。
LANケーブルの新設、電波障害の調査、基地局の設置など、電気通信関連の幅広い工事に携わります。
インターネットや携帯電話の普及により、電気通信工事の需要は今後も高いといえるでしょう。
管工事施工管理
管工事施工管理の業務内容は、ガスや水道などの配管工事における管理・監督です。
扱う工事としては、冷暖房、下水道、ダクト、浄化槽、ガスなど多岐に渡ります。
あらゆる建築物に必要なインフラ工事のため、常に高い需要があると言えるでしょう。
造園施工管理
造園施工管理の業務内容は、公園などの公共の場の緑化や植栽の造成における管理・監督です。
SDGsなどの関係で緑化が進められていることもあり、主に都市部などで需要が高まっています。
造園施工管理技士の仕事内容は以下の記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
造園施工管理技士は実務経験なしでもなれる?資格取得方法や仕事内容を紹介
建設機械施工管理
建設機械施工管理の業務内容は、建設機械を扱う工事の管理・監督です。
建設機械施工管理技士になると、ブルドーザーやロードローラー、ショベルカーといった建設機械の操作・指導ができます。
危険もありますが、大型重機を扱うことにやりがいやロマンを感じる方におすすめといえるでしょう。
施工管理の業務内容
前項では代表的な7つの施工管理の業務内容や特徴を紹介しました。
扱う工事の内容はそれぞれ違うとはいえ、施工管理として行う業務は基本的に同じです。
施工管理とは、さまざまな工事現場において、工程・安全・品質・原価などを管理する仕事です。こちらについては次の項目で詳しく解説します。
工事においてはさまざまな工程のスペシャリストが集まり、施工管理はそれらのスペシャリストをまとめる立場であるため、幅広い分野の専門知識が必要です。
また、意外とデスクワークも多いため、現場仕事と事務仕事を並行して対応することも珍しくありません。
施工管理の仕事内容は以下の記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
施工管理に求められる4大管理
前項でも軽く触れましたが、施工管理は「工程管理」「品質管理」「安全管理」「原価管理」を行う必要があります。これは、一般的に施工管理の4大管理といわれます。
それぞれどのような管理業務を指すか、具体的に解説していきます。
工程管理
事前に作成した施工計画に基づき、工事を計画どおりに進めていくための管理です。
天候や作業員の不足など、建設現場では計画どおりに進まないことも多くあります。
トラブルが起きた際には迅速に調整し、計画にズレが生じないように管理する必要があります。
安全管理
作業員への指導、看板の設置など工事を安全に進める管理です。
建設現場には危険な作業や重機のトラブルなど、多くの危険が潜んでいます。
現場の作業員だけでなく周辺住民にも配慮し、ケガやトラブルを起こさず工事を完遂させる必要があります。
品質管理
建設物が、建築基準法などに基づいてつくられているかなどを管理する業務です。
納入された資材に間違いはないか、禁止されているものは使用していないかを常に確認します。
また、自治体によって定められている品質基準が異なる場合もあるため、その地域に合った基準であるかどうかも忘れずに管理することが大切です。
原価管理
材料費や重機などのレンタル費、作業員の工賃などの人件費に不足や無駄がないかを計算し、予算内で工事が完遂できるように原価を管理する業務です。
工期内で完遂したとしても、原価割れを起こせば会社の経営や利益に大きな影響を与えることもありえます。
そのため、時には予算書の見直しや予算の交渉も必要です。
施工管理の4大管理は以下の記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
施工管理における「4大管理」とは?資格や業務内容について詳しく解説
施工管理に向いている人の特徴
施工管理に向いている人の特徴としては、主に以下が挙げられます。
リーダーシップがある
リーダーシップがある人は、施工管理に向いているといえます。
施工管理はさまざまな工程のスペシャリストが働く現場をまとめ、現場の指揮を取る必要があります。
自分よりも年齢や経験年数が上の人と接することも多いため、度胸や愛嬌も必要といえるでしょう。
人を先導していける人は、施工管理職として採用されやすくなります。
コミュニケーションに長け、交渉も得意
コミュニケーションに長け、交渉も得意という人は、施工管理に向いているといえます。
施工管理は工事全体のことを考え、多くの関係会社の間で意見などを摺り合わせる必要があります。
施主などに対して予算や日程の交渉を行うこともあるため、相手の感情や状況への配慮も求められるでしょう。
マルチタスクができる
マルチタスクができる人は、施工管理に向いているといえます。
施工管理は現場での安全や作業者の管理・監督をするだけではなく、工程・原価の管理も行います。
パソコンでの表作成や計算が必要であることから、デスクワークに関するスキルも必要です。
複数の現場が同時に進むことも多いため、優先順位を付けて業務を遂行することが求められます。
物事の全体像が把握できる
物事の全体像が把握できる人は、施工管理に向いているといえます。
工事にはトラブルがつきものですが、1つのトラブルにこだわっていては工事を完遂できません。
常に工事やプロジェクト全体像を把握し、関係者への交渉・説明などをする必要があります。
施工管理に向いている人の特徴は以下の記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。これから施工管理職に就きたいと考えている人にとって、必見の内容です。
施工管理に向いている人の特徴まとめ!向いていない人の特徴も解説
施工管理技士の資格を取るメリット
前述した7つの施工管理には、それぞれ施工管理技士の資格があります。
施工管理として働く場合、資格は不要であるとはいえ、これから施工管理を目指す方は積極的に取得した方がよいでしょう。
その理由について以下で解説します。
昇給や昇進が期待できる
理由の1つに、昇給や昇進が期待できることがあります。
各工事現場に1人は施工管理技士の有資格者が必要と定められているため、昇給や昇進のために取得を推奨する会社が多くあります。
また、資格手当による給与アップも狙えることもメリットです。
資格手当は1万円前後もらえるケースが多いため、年収として約12万円のアップが見込めます。
専任技術者、管理技術者になれる
施工管理技士の資格を保有していれば、専任技術者や管理(主任)技術者になれることもメリットの1つです。
専任技術者は営業所に常勤し、請負契約の締結や工事の履行の確保を行います。
管理(主任)技術者は、建設業許可を受けている業者が工事を施工する際、現場への配置が義務付けられています。
転職に有利である
施工管理技士の資格を保有していれば、転職の際に有利に働くことも理由の1つです。
施工管理技士は工事においては欠かせないポジションであり、高齢化により人材が不足していることから、転職市場での需要は非常に高いといえます。
また、施工管理技士の受験資格が見直され、以前よりも取得しやすくなっています。
以下の記事で受験資格についてさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
【学歴不問】施工管理技士が、制度見直しへ。文・理系や学歴に影響しない技術系国家資格
施工管理職への転職を考えている方はMACにご相談ください | まとめ
施工管理職の仕事は責任も大きい反面、成長のスピードが早く、手に職をつけたい方におすすめです。
しかし、体力やマルチタスクが求められるため、個人の適性も考慮したうえで転職するか判断しましょう。
今回の記事では施工管理職の仕事を目指す際のヒントや適性などを解説しているため、振り返りながら参考にしてみてください。
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