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建設コラム

電気工事施工管理技士とは?仕事内容や取得するメリットを解説

2024.1.26

電気工事施工管理技士は、施工管理技士国家資格のひとつで、1級と2級に分かれており、いずれも電気工事に携われる資格です。

建設業界のなかでも、需要が高い職業でもあるため、資格を取得するメリットが多く魅力的です。

この記事では、電気工事施工管理技士の仕事内容や、資格を取得して得られるメリットを解説します。

電気工事施工管理技士とは?

電気工事施工管理技士とは?

電気工事施工管理技士と一口に言っても、級により携われる業務の幅に制限があったり、技士補という立ち位置も存在したりします。

資格取得にご興味がある方は、事前に確認した上で進めていくと良いでしょう。

電気工事施工管理技士の立ち位置

電気工事施工管理技士とは、施工管理上、非常に重要な役割であり、建築業法に基づく国家資格でもあります。

建物建設や増築に際し、電気工事施工管理技士は、電気工事に特化した業務を担います。

・電気工事における施工計画の作成
・工事現場における4大管理の実践(工程管理・品質管理・原価管理・安全管理)
・電気工事における監督者

電気工事に関する4大管理をはじめ、電気工事施工管理技士の存在は、建設現場では欠かせないと言えます。

1級と2級の違い

電気工事施工管理技士の1級と2級の仕事内容に、あまり差はありませんが、管理できる建設現場の規模に大きな違いがあります。

電気工事施工管理技士1級は、大規模工事に携わることができ、4,000万円以上の電気工事を下請け会社へ発注する時に、欠かせない立ち位置です。

一方、電気工事施工管理技士2級は、中小規模工事現場の管理に関われ、4,000万円未満の電気工事を下請け業者に依頼する際に、資格保持者の存在が求められます。

技士と技士補との違い

電気工事施工管理技士の1級と2級、それぞれの一次試験に合格したら、1級電気工事施工管理技士「補」もしくは、2級電気工事施工管理技士「補」として、仕事ができます。

技士補は、人手不足の解消を目的に、2021年に新設された資格です。

例えば、1級電気工事施工管理技士「補」は技士を補佐する立ち位置で、技士補がひとつの現場に専従で勤務すると、技士は2つの現場の兼任が可能になります。

技士補を配置すると、技士は複数の現場に携われ、同時進行で工事を進められます。

電気工事施工管理技士の仕事内容

電気工事施工管理技士の仕事内容

携われる工事規模は、1級の方が広い電気工事施工管理技士ですが、級の違いにより仕事内容は大きく変わりません。施工管理の4大管理に基づき、電気工事を管理します。

・工程管理:発注者と受注者の間で取り決めた工期以内に、電気工事を終わらせる
・品質管理:定められた仕様通りに、電気工事を実施する
・原価管理:仕様を遵守した上で、利益を計上できるよう調整する
・安全管理:現場や周囲の人の安全に配慮し、安全・健康に従事できるよう管理する

これら4大管理の概念に基づき、電気工事施工管理技士は、電気工事を取り仕切ります。

具体的な業務内容は、発電設備工事・変電設備工事・照明設備工事・構内電気設備工事をはじめ、構造物を建てる上で、求められる電気工事の管理を電気工事施工管理技士は行います。

また、電気工事以外にも、管理者として発注や現場の職人をはじめ、さまざまな人物との関わり合いも求められます。

電気工事の管理は必要業務の大前提で、現場にいるさまざまな立ち位置の人の、人間関係を良好に保ち円滑に建設が進むよう推し進める仕事も、電気工事施工管理技士のひとつの側面だと言えるでしょう。

電気工事施工管理技士は、電気工事を行う上で重要なポジションであり需要がありますが、仕事内容には、技術的な知識やマルチタスク、コミュニケーション能力の高さが求められます。

電気工事施工管理技士を取得すると得られるメリット

電気工事施工管理技士を取得すると得られるメリット

国家資格のひとつである電気工事施工管理技士を取得するメリットは、複数挙げられます。

転職時に有利となったり、昇給の機会になったりなど、資格保持者にとっても、これから取得を検討している人にとっても魅力な資格です。

有資格者として就職・転職に有利に働く

電気工事施工管理技士の資格を持っていると、電気工事に携わっている企業へアピール可能です。

人手不足で技士補という立ち位置が生まれるくらい、施工管理者の需要は高まっています。

特に、1級電気工事施工管理技士の保持者を採用すると、大規模な工事に関われます。

企業としても、大規模な工事に携わることで利益の向上が見込めたり、1級電気工事施工管理技士が在籍している企業として主張できたりするため、転職時には有利になるでしょう。

電気工事に関する自分の知識レベルを証明できる

施工管理技士の国家資格のひとつである、電気工事施工管理技士を取得していると、履歴書にも記載ができます。

資格の取得は、実際の培った知識レベルを証明できる手段になるため、キャリア形成に貢献可能です。

転職時にアピールできるだけではなく、資格を所持している自分に自信を持てたり、向上心がかきたてられたりなど、仕事にまい進する上で、積極的にもなれるでしょう。

また、資格の取得は、企業などが評価を付けやすい足掛かりにもなります。

監理技術者・主任技術者になり昇給の機会につながる

1級電気工事施工管理技士の保持者は、大規模な工事で有資格者が欠かせない、監理技術者として建設工事に関われるため、給与アップやキャリアアップの機会に恵まれます。

現場を監督・管理できる1級電気工事施工管理技士は、資格手当や給与のベースアップが期待できるでしょう。

1次試験に合格したのみの、1級電気工事施工管理技士補であっても、専任で建設現場に配置すると、技士が2つの現場の管理が可能になるため、技士補も企業に望まれる立ち位置です。

勤務する企業の技術力評価に貢献できる

電気工事施工管理技士の資格保持者が在籍していると、企業の電気工事技術に関する評価に貢献可能です。

公共工事を請け負う際に、業者が必ず受ける審査を経営事項審査と呼びます。当該審査の中の技術力評価において、1級電気工事施工管理技士が在籍している企業は、5点(1人当たり)加点されます。

この得点は、企業が保有する技術力として加味されるため、公共工事の入札時に、有利に働きます。

独立する足掛かりになる

電気工事施工管理技士は、工程管理・品質管理・原価管理・安全管理の4大管理の視点から監督するポジションであり、電気工事において欠かせません。

一方、電気工事施工管理技士は、足掛かりになる資格ですが、電気工事自体は行えない資格です。

独立するのなら、実際の工事に携われる第一種・第二種電気工事士を取得すると、さらに需要度は増し、さまざまな業務に取り組めるでしょう。

資格の取得は、独立する際の足掛かりになり、かつ顧客へ対して知識の証明にもなります。

電気工事施工管理技士の難易度

電気工事施工管理技士の難易度

電気工事施工管理技士には、1級と2級があり、各級の一次試験に合格すると技士補として勤務が可能です。

令和4年度の電気工事施工管理技士1級・2級の合格率はこの通りです。

・【1級】一次検定:38.3%
・【1級】二次検定:59.0%
・【2級】一次検定:55.6%
・【2級】二次検定:46.7%

(出典:令和4年度1級電気工事施工管理技術検定結果表令和4年度2級電気工事施工管理技術検定結果表

1級の一次検定では、合格率が4割を下回ったり、2級の二次検定では5割を切ったりしています。

半数以上不合格者が発生する資格ですが、国家資格のなかでは、決して合格率が低い分類ではありません。

電気工事施工管理技士1級・2級の難易度は、非常に難しいものではないと言えるでしょう。

しかし、令和4年度の1級一次検定のように、半数以上不合格になる年もあるため、適切な対策と勉強が必要です。

まとめ

電気工事施工管理技士は、建設現場の電気工事を管理する職業で、需要が高いポジションです。

資格制度の柔軟性にも富んでいるため、キャリアアップや仕事の幅を広げたい方には、魅力的な資格です。

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