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建設コラム

国土交通省の発注者支援業務とは?仕事内容と勤務場所も詳しく解説

2023.1.19

発注者支援業務

発注者支援業務は、国土交通省や農林水産省、防衛省などの、さまざまな発注機関で、職員に代わり補助業務を行う重要な役割を担っています。

今回の記事では、豊富な経験と実績をもつ「エムエーシー」が、国土交通省における発注者支援業務の内容を詳しく解説していきます。

国土交通省の発注者支援業務の仕事内容や、勤務場所についてチェックしてみてください。

この記事でわかること

  • 国土交通省における発注者支援業務の仕事内容
  • 国土交通省の発注者支援業務の勤務場所
  • 国土交通省における発注者支援業務の「ウィークリースタンス」

また、当社では発注者支援業務を行っており、建設業を中心とした転職相談も承っております。

発注者支援業務の詳細や、転職相談をされたい方は、以下のリンクからLINEで無料相談が可能なので、ぜひお気軽にご相談ください。

発注者支援業務とは

発注者支援業務とは、国や都道府県といった官公庁が発注する公共事業を、パートナーとして補佐する業務です。

発注者支援業務は10種類近くに分類されており、それぞれ異なる業務を担当します。

発注者支援業務とは、道路、トンネル、橋梁、ダムなどの建設や河川・砂防、港湾といったインフラ(社会基盤)整備など、暮らしや社会を支える重要な仕事です。

国土交通省の発注者支援業務の仕事内容

発注者支援業務には、以下のような業務が含まれます。

  • 発注者支援業務
  • 公物管理補助業務
  • 用地補償総合技術業務

それぞれの業務について詳しく見ていきます。

発注者支援業務

発注者支援業務には、「積算技術業務」「工事監督支援業務」「技術審査業務」の3つがあります。

主な業務内容は以下のとおりです。

項目主な業務内容
積算技術業務・工事内容の打ち合わせ
・積算に必要な現地調査
・工事発注図面および数量総括表の作成
・積算資料作成
・積算システムにデータを入力
・積算資料を発注者に提出
工事監督支援業務・施工状況の確認(材料確認・立ち会いなど)
・調査職員への報告
・協議資料の作成
・設計変更に必要な協議資料
・検査への立ち会い
技術審査業務・入札参加業者の審査
・技術提案資料の確認と分析
・競争参加確認申請書の確認
・落札者決定の支援
・工事発注資料の作成
・評価

工事監督支援業務についてはこちらでも詳しく解説しています。

>公共工事の工事監督支援業務とは?定義と役割、業務内容について解説します

公物管理補助業務

公物管理補助業務とは、公共物の管理と維持を支援する業務です。

主な業務内容は以下のとおりです。

項目業務内容
河川巡視支援業務・定期的に河川区域を巡回し、状況を確認する
・河川の異常や不法占用などの状況を報告・記録
・河川関連施設の維持管理状況を確認する
・河川の自然環境や水質の状況を確認する
・増水や洪水時の河川状況の確認と安全確保
河川許認可審査支援業務・河川法に基づく許可申請の審査支援
・申請者への指導および助言
・現地調査の実施
・審査資料の作成
・データ管理
・他の行政機関や関係団体との連絡および調整
ダム管理支援業務・ダムの監視および点検
・ダムの水質管理
・ダムのゲート放流操作の補助
堰(せき)・排水機場等管理支援業務・堰や排水機場、樋門などの運営を支援
・運用に必要な水位、流量、気象情報などを収集
・自然災害時に洪水や水害を防ぐための調整
・動作記録や点検記録などの各種データを整理・保管
・老朽化した設備の更新計画および改善提案
道路許認可審査・適正化指導業務【道路許認可審査業務】
・道路法に基づく申請書類の受付および審査
・苦情や行政相談の受付および伝達、現地立会
・特殊車両通行許可申請の審査
・各種台帳などの整理
・災害時などの緊急業務
【適正化指導業務】
・不法占用物件や放置自転車などの状況把握および対象者への連絡
・特殊車両通行に関する指導および取り締まり
・道路台帳および図面の整備

それぞれの業務について詳しく知りたい方はこちらでも確認できます。

河川巡視支援業務とは?定義と役割、業務内容について解説します

ダム管理支援業務とは?定義と役割、業務内容について解説します

道路許認可審査・適正化指導業務とは?定義と役割、業務内容について解説します

用地補償総合技術業務

用地補償総合技術業務は、補償金額算定書が損失補償基準等に適合しているかを照合し、公共用地交渉方針の策定から公共用地交渉用資料の作成までを担当します。

また、権利者に対する公共用地交渉の実施のために、調書の内容や補償内容、補償契約書案の説明、および契約の承諾を行うことも重要です。

その他発注者支援業務

国土交通省の発注者支援業務には、以下の業務も含まれます。

  • ・行政事務補助業務(調査設計資料作成業務):行政機関が行う調査や設計に関連する資料の作成を補助する業務
  • ・工事監督支援業務に準ずる業務(施工体制調査業務):工事現場での監督業務をサポートし、工事が計画通りかつ安全に進行するよう支援する業務

<参照:国土交通省 関東地方整備局|発注者支援業務・公物管理補助業務等の業務概要について

国土交通省の発注者支援業務の勤務場所

国土交通省の発注者支援業務の勤務場所は、日本全国の各拠点や関連施設となるのが一般的です。

主な勤務場所は以下のとおりです。

主な勤務場所拠点や関連施設
【地方整備局】
各地方整備局の管轄エリアで、インフラ整備に関する支援業務を行います。
・東北地方整備局
・関東地方整備局
・北陸地方整備局
・中部地方整備局
・近畿地方整備局
・中国地方整備局
・四国地方整備局
・九州地方整備局
【国土交通省本省】
主に、中央での計画策定や政策に関する支援業務を行います。
国土交通省の本庁舎内(東京都千代田区霞が関)
【河川・ダム・道路などの管理事務所】
特定の地域に根差した施設で、日々のインフラ管理や災害対策に関連する支援業務を行います。
・河川事務所
・道路事務所
・河川国道事務所
・港湾・空港事務所
・技術事務所
・公園事務所
・営繕事務所など

また、事務所の下に設置される「出張所」も多数存在します。

事務所よりも地域に密着して、社会資本整備や維持管理を行います。

さらに、特定のインフラプロジェクトが発生した場合には、現場付近に仮事務所を設置し、そこで勤務する場合もあります。

以下のリンクで、求人情報をチェックできるのでぜひ参考にしてみてください。

国土交通省における発注者支援業務の「ウィークリースタンス」

国土交通省では、業務環境の改善のために「ウィークリースタンス」を実施しています。

令和3年度以降に契約したすべての業務に適用され、発注者支援業務も対象となっています。

国土交通省が取り組む「ウィークリースタンス」

「ウィークリースタンス」とは、受発注者が1週間の業務方針や取り組み姿勢を共有し、業務を効率よく進めるための取り決めです。

これにより、作業が計画的に進み、長時間労働が抑制され、労働環境の改善が図られます。

従来は土木関係建設コンサルタント業務と測量業務のみが対象でしたが、令和3年度からは地質・土質調査業務や発注者支援業務等も追加されました。

国土交通省が実施している「ウィークリースタンス」は、以下のとおりです。

  • ・月曜日を依頼の締切日にしないこと(マンデー・ピリオド)
  • ・水曜日は定時で帰宅できるようにすること(ウェンズデー・ホーム)
  • ・土日は休暇を取れるようにするため、金曜日に依頼をしないこと(フライデー・ノーリクエスト)
  • ・昼休みと17時以降には打ち合わせをしないこと(ランチタイム・オーバーファイブ・ノーミーティング)
  • ・定時間際と定時後の依頼や打ち合わせをしないこと(イブニング・ノーリクエスト)
  • ・金曜日は定時に帰宅するようにすること
  • ・その他、任意で設定する取り組み(受発注者間で合意した事項)

<出典:国土交通省|設計業務等の業務環境改善(ウィークリースタンス)の実施要領の策定

令和6年度の関東支部意見交換資料では以下の項目が強化目標として挙げられています。

  • ・「ウィークリースタンス」の確実な推進と、地方自治体への展開の一層の強化
  • ・深夜・休日勤務につながる業務指示や待機指示の削減、手戻り発生の排除(計画系業務)
  • ・業務スケジュール管理表やワンデーレスポンスの実施の徹底
  • ・入札・契約関連書類の統一および簡素化による事務負担軽減

<出典:国土交通省|記者発表資料:令和6年度「建設コンサルタント業務の諸課題に関する意見交換会」

ウィークリースタンスを全業務で推進することで、ワークライフバランスの改善が期待されています。

まとめ|発注者支援業務への転職ならエムエーシーへご相談ください

今回の記事では、国土交通省の発注者支援業務について、仕事内容や勤務場所などを詳しく解説しました。

国土交通省は全国に地方整備局があるため、日本を代表する建設工事に携われます。

また、業務環境改善(ウィークリースタンス)への取り組みを実施しているため、今後も働きやすさが期待できる仕事です。

発注者支援業務の中でも国土交通省の仕事に携わりたいという方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。

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