建設業と建築業の違いは?建設業・建築業でおすすめの業務もご紹介します。
建設業、建築業とどちらもよく聞く言葉ですが、違いはあるのでしょうか。
本記事では、建設業と建築業の違いについて詳しく解説します。
また建設業、建築業でおすすめの業務内容や資格なども一緒に紹介するので、最後まで読んでくださいね。
目次
建設業と建築業の違い
結論から言うと、建設業と建築業の関係は、建設業というカテゴリーの中に建築業が含まれています。
そのため建設と建築は異なるわけではなく、建設の方が広い意味合いを持っているということです。
それでは具体的に、建設業と建築業について解説していきます。
建設業とは
建設業は主に、土木と建築に分かれます。
基本的には、地面の表面から下が土木で、地面の表面から上が建築という分け方をします。
たとえばダムやトンネルなどは土木構造物、住宅やビルなどは建築物に分類されます。
また仕事内容も、計画、設計、施工管理、建設物の保守、ものづくり等と細かく分けられます。
このように仕事内容が多い分、屋内から屋外といろんな場所で働ける上、女性から高齢者までさまざまな人が活躍できる業種です。
建築業とは
建築業は、建設業の一つで、ビル、工場、マンション、学校など地面の上に構造物を建てる仕事のことです。
建築業は、構造物を建てる場所が重要です。というのも既にある景色に建築物が建てられることで、新たな環境や風景が作られ、それが景観の一部となるからです。
そのため建築に臨むときは、景観をもデザインするという意識で取り組むことがとても大切です。
そして建築物を建てると、多くの資源やエネルギーを消費するため、環境へ負荷を与えます。
そのためこれからの環境に対して、謙虚な姿勢で業務にあたることが求められています。
建設業でおすすめの業務
建設業界にはとても多くの仕事がありますが、その中でも人気の仕事を紹介します。
建築士
建築士は、建築物の設計のほか、工事が計画通りに行われているか確認する管理作業や、建築に関する業務を総合的に行う仕事です。
建築士法で定められた建築士のみが、建築士を名乗ることができます。
また建築士のみしかできない業務があったり、建築士資格を取得することで可能な業務が増えるため、まずは建築という仕事に関わりたい人は、建築士を目指すと良いでしょう。
1級建築士、2級建築士、木造建築士と種類があり、建築物の構造、高さ、階数、延べ床面積、用途などにより、関われる建築物が決まってきます。
ちなみに、1級建築士は全ての建築物を扱うことができ、木造建築士は木造の建築物に限り業務を行えます。
CADオペレーター
CAD(Computer−aided design)は、コンピューターを使った設計・製図のことで、コンピュータ支援設計などと訳されます。
CADは、工業製品のデザインなど幅広い分野で使われていて、もちろん建築設計にも欠かせません。
CADを扱えると、図面をデータとしてやり取りできるため、図面の修正や追記が簡単になり、建設業務の幅が広がります。
CADオペレーターは、このCADを用いて製図や設計を行う業務です。
資格が必ずしも必要な業務ではないため、興味があれば取り組んでみることをおすすめします。
発注者支援業務
発注者支援業務は、工事の発注者である官公庁の業務をサポートする仕事です。
本来であれば、官公庁が行う業務であるため公的な業務内容であり、専門性は高いと言えます。
建設工事の初期段階である計画から携われるため、幅広い経験を積めるところが魅力的です。
また働き方も、公務員に準じているため、休みが取りやすかったり残業が少ないので人気の業務です。
建設業に興味があり、プライベートもしっかり充実させたい方におすすめの仕事です。
建設業の職種について詳しく紹介した記事はこちら↓
建設業の主な職種にはどのようなものがある?仕事の内容と特徴も解説
建設業でおすすめの資格
さてここまで、建設業でおすすめの仕事を紹介してきました。
建築士は資格が必要な業務ですが、CADオペレーターや発注者支援業務に就くためには、資格が必須ではありません。
それでは、建設業で取得しておくと仕事で有利になる資格はどんなものがあるのでしょうか。
ここからは、建設業のおすすめ資格をご紹介します。
土木施工管理技士
土木工事における施工管理の技術レベルの高さを認定するのが「土木施工管理技士」です。
土木施工管理技士は、国土交通省が管轄する国家資格であり、1級と2級、さらに2021年度からはそれぞれの級で「技師補」が創設されました。
1級を取得すると、会社が営業所ごとに必ず配置しなければならない、専任の技術者や現場に配置する「監理技術者」のポストにつくことができます。
また公共工事の入札に参加する建設業者は、工事の規模、技術的水準に見合う能力を持っているかを点数化して評価する「経営事項審査」を受けます。
そこで1級土木施工管理技士の有資格者は、1人に対し5点高く点数が加点されるため、施工管理業者にとって、会社の格付けを示す重要な資格です。
1級土木施工管理技士について詳しく紹介した記事はこちら↓
1級土木施工管理技士は転職活動に有利?資格を活かして収入アップを狙おう
測量士
測量士は、建設・土木工事を行う土地の測量を正確に行える知識と高い技能を兼ね備えていることを認定する国家資格です。
測量士は、受験に制限がないため、年齢や学歴に関係なく誰でもチャレンジできます。
また大学で、測量に関する科目を修めて卒業し、その後測量に関する実務を1年以上経験することで測量士の資格を取得することができます。
測量業を行う会社は、営業所ごとに測量士を一人以上配置しなければならず、基本測量または公共測量を行う測量技術者は、測量士または測量士補の有資格者でなければなりません。
測量は土木のあらゆる施工の基礎となる作業であるため、測量士の担う役割は大きく、責任感の求められる仕事です。
建設業の重要な役割
最後に、建設業が社会で果たす重要な役割についてご紹介します。
安全を守る
日本は、地震や台風、豪雨など多くの災害が発生します。
そんな日本で、建設業は災害に強い国づくりを進めるとともに、災害が起こった場合はその復旧作業を行い、地域の安全を守っています。
たとえば日本の川は急流であるため、降った雨は急速に下流に流れ、すぐに水位が上がり、悪ければ洪水が発生します。
そのため洪水の危険性を認識して早期に対策を立てる必要があります。
災害に対する予防とその復旧が、建設業の重要な役割の一つです。
経済をうるおす
建設需要から、雇用創出につながり、工事によって建設資材が消費されることで、経済が回っていきます。
また税金を使って公共投資を増やすことは、高所得者から失業者に所得の再分配をする格差縮小政策であり、失業という経済上の問題を解消する政策でもあります。
暮らしを豊かにする
建設業による社会資本の整備は、地域の経済活動の促進につながります。
たとえば高速道路は、通勤や通学距離を広げ、過疎化の解消につながります。
交通網が整うと、物流が良くなり、企業の地方進出も期待できます。
企業の事業が活発になるとGDPが増え、国民の所得も上がり、生活が豊かになるでしょう。
これも大きな社会資本を築く、建設業ならではの大切な役割です。
まとめ
本記事では、建設業と建築業についてご紹介しました。
建設業の中に建築業という仕事が含まれており、建設業にはたくさんの種類の業務があります。
建設業界で働きたいけど、プライベートもしっかりと充実させたいなら、発注者支援業務はおすすめです。
上でも少し触れましたが、発注者支援業務は公務員の業務を補助するため、みなし公務員として知られており、休みも多く給料も公務員と同じくらいもらえることで人気の業種です。
発注者支援業務に興味のある方は、こちらの記事を読んでみてください。↓