CADとは?|初心者がCADの学習でやるべきこと4選!おすすめ無料ソフトも一緒に紹介します。
建設・建築業界でCADという言葉をよく聞きますよね。
現場監督をするなら、扱えると仕事に応用が効くともよく言われています。
しかしCADという言葉は知っているけど、具体的にどんなものなのか分からないという人もいるでしょう。
そこで本コラムでは、CADについて初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
またCADのおすすめ無料サイトもご紹介しますので、最後まで読んでくださいね。
目次
CADとは?
CAD(キャド)とは、「Computer Aided Design」の略語です。
手作業で行っていた製図や設計をコンピューターで行えることから、「コンピューター支援設計」と日本語では訳されます。
簡単に言うと、「コンピューターを使って設計や製図を行うソフト」のことです。
CADは主に、「2D CAD」と「3D CAD」に分けられます。
1つずつ説明していきますね。
2D CADとは
2D CADは、一般的なCADのことで、図面の作成には必須のものです。
元々図面は手書きで書かれていましたが、その便利さから、今やほとんどの図面は2D CADによって書かれています。
手書きに比べ、修正が簡単でデータの送信もネット上ですぐできるため、2D CADは普及したと言えます。
また2D CADを使った作図は、マウスとキーボードを使います。
基本的な製図のルールは手書きと同じで、寸法をしっかりと合わせながら図を書いていく必要があります。
3D CADとは
3D CADとは、2D CADで作成した2次元の図面を立体化するために使用するものです。
対象物を立体化するので、イメージを掴みやすくなるのがメリットです。
また3Dモデルを一つ作成するだけで、平面図や断面図などの複数の図面を同時に作成してくれるところも、嬉しいポイントです。
最近では、3D CADは直感的に扱えるように改良されつつあるため、苦手意識を持たずに触ってみることをおすすめします。
また操作でつまづかないように、無料のCADソフトにも説明動画が添付されていることも多々あるため、上手に活用すると良いでしょう。
CAD初心者が最初にやるべきこと4選
CADを学ぶにしても、何から手をつければいいか分からない人も多いでしょう。
ここからは、CAD習得のためにどのような方法で勉強を進めていけば良いか解説します。
1.ソフトのダウンロード
CADソフトは無料で使えるものもあるため、いくつか無料ソフトをダウンロードしてみることをおすすめします。
使いにくさを感じたら、別のものを試すようにし、できるだけストレスがかからない状態でCAD学習を継続する習慣を身につけてみてください。
またネット上には、無料のCAD練習問題やデータなどもアップロードされているため、有効活用しましょう。
2.図面を写す
一通りCADの操作を理解したら、完成されている図面を写す作業をしましょう。
ここで重要なことは、似たような図面を描いたり雰囲気をまねるのではなく、全く同じものをゴールにすることです。
図面の作成には、しっかりとしたルールがあるため、そのルールに沿うように図面を作らなければなりません。
すでに完成している図面を写すことで、きちんとしたルールに則ったものを自分で再現するため、正しい図面を描く技術を身につけられるのです。
3.作成した図面のチェック
図面が完成したら、紙に印刷して見本と見比べてみましょう。
紙で見比べることで、パソコン画面上では気にならなかったものや修正点が出てくるからです。
この作業をないがしろにしてしまうと、線の本数や種類などの間違いが後になって発覚し、取り返しのつかないことにもなりかねません。
そのためしっかりと紙で印刷して、自分の作った図面の何が見本と異なっているか確認する習慣をつけましょう。
4.CAD講座を受ける
独学でCADを習得するのが難しいと感じるなら、講座の受講を考えても良いでしょう。
初心者でも、0から丁寧に教えてくれる講座がたくさんあります。
またオンラインでの受講も可能なので、自宅から自分の都合のいいタイミングでの学習も可能です。
そして最終的には、CADの資格取得をカリキュラムに組んでくれている講座もあるので、資格に興味がある人にはそういう講座がとてもおすすめです。
おすすめCADソフト3選
ここまでCADについて触れてきましたが、では実際にどんなソフトを使って練習をすると良いのでしょうか。
ここからは、おすすめのCADソフトを3つご紹介します。
1.Jw_CAD
Jw_CADは無料で使えるのにも関わらず、有料級のソフトの機能を持っているためコストパフォーマンスがとても高いソフトです。
そのため初心者がお金をかけずにCADを学習するのにおすすめです。
また機能が多いことはもちろん、シンプルに使えるため、使いこなすのにも時間をそれほど必要としないところも魅力的です。
加えて公式サイトやネット上で、Jw_CADについて情報交換が行われており、不明点を解消しながら使うことができるため、挫折することなく習得できるでしょう。
2.AutoCAD
AutoCADは、CADソフトの中で世界標準とされているものです。
ソフトを購入するのではなく、使う期間に応じて利用料を支払うといったサブスクリプション方式のソフトです。
インストールから30日間は、無料で全機能を使えるため、どのようなソフトか試してみると良いでしょう。
AutoCADは、各専門分野に特化したツールセットであるAutoCAD Plusが販売されているため、目的に合わせて使いやすく作られています。
URL: https://www.autodesk.co.jp/products/autocad/overview
3.Fusion 360
Fusion 360は、Autodesk社提供の3D CADです。
平面図を立体化するモデリング機能に加えて、CG機能や3Dプリンターのデータ作成用にフォームモデリング機能なども使える点が嬉しいポイントです。
多くのコマンドや機能が備わっているため、初心者の方だけでなくソフトの扱いに慣れている方でも満足できるでしょう。
URL:https://www.autodesk.co.jp/products/fusion-360/overview?term=1-YEAR&tab=subscription
おすすめのCAD資格
CADオペレーターとして働くために必要な資格はありませんが、取得しておくことで転職や昇給の際に有利になるため、興味のあるものにチャレンジしていきましょう。
ここからは、実務でも使えるおすすめ資格をご紹介します。
CAD利用技術者試験
この資格は、CADの知識量やどれだけCADを使いこなせるかを評価する試験です。
CADの基本的操作やコンピュータの基礎的な内容を試験範囲に含んでいるため、CAD初学者にもチャレンジしやすいでしょう。
また試験は、2次元CAD利用技術者と3次元CAD利用技術者の2種類があり、それぞれ1級、2級とレベル分けされています。
建築CAD検定試験
この試験は、日本初の建築CADの民間資格で、建築CADシステムの技能が問われる試験です。
筆記ではなく、実技試験が大半を占めるため、実務経験がある方が望ましいでしょう。
そのためCAD初心者からすると少し難易度は高めです。
建築業界においてCADスキルの証明になるため、不動産関係で設計や製図をしてみたい人におすすめです。
建設・建築業界でおすすめの資格を詳しく紹介した記事はこちら↓
施工管理技士とは?建設業界で求められる資格と業務内容を解説!
まとめ
今回は、建築・建設業界など、あらゆる業界で用いられているCADについてご紹介しました。
CADを扱えると業務の幅が広がり、転職にも有利に働きます。
もしもあなたが、CADを武器に転職を進めたいなら、「発注者支援業務」はおすすめです。
発注者支援業務は、施工管理からCADで作られた設計図への目通しまで、幅広い業務を経験できる上、公務員のように休日をとれるところが魅力的です。
CADソフトの操作スキルを持っていると、発注者支援業務の計画段階から携わることができ、スキルが高い人材として評価されるでしょう。
発注者支援業務について詳しく紹介した記事はこちら↓