Construction column
施工管理なのに現場に出ない? 現場監督の仕事内容をご紹介します。
2023.12.25
建設工事で中心となって工事を進めていく施工管理者。
主に工事現場で働いているイメージが強いですが、どのような仕事をしているのでしょうか。
本記事では、施工管理の業務内容や求められる能力、職場選びのポイントなどをまとめていますので、最後まで読んでいってくださいね。
目次
施工管理はきつい?
現場監督の仕事は多くのやりがいがありますが、同時に辛いところも存在します。
施工管理業務において、厳しいと言われている点を見ていきましょう。
プレッシャーとストレス
一般的に建設工事は、厳しいスケジュールと予算に制約されています。
そのため工事の進捗が思うように進まないと、問題解決に対する圧力が非常に高まり、それによってストレスを抱えることも少なくありません。
期限や予算に悩まされ、施工管理者は細かなスケジュールの最適化や作業の調整、資材の調達など様々な課題に直面するのです。
こういったプレッシャーに耐え、リーダーシップを発揮し、工事を完成まで導いていかなければなりません。
長時間労働
働き方改革が進められているとは言え、施工管理業務において、長時間労働は働く上で課題となっています。
長時間労働は、特に工事の緊急時や期限直前など、特定のケースで顕著になります。
そして長時間労働の常態化は、建設業界が持つ特有の性質や工事の複雑さによるものが大きいと考えられます。
たとえば緊急時の対応が、長時間労働の原因となることもあります。
具体的に言えば、設備の故障、材料の不足、天候の悪化などが緊急時の対応として挙げられます。
これらに対処するためには迅速な対応が求められ、作業員や施工管理者は柔軟に対応しなければならないため、残業や休日出勤をすることもあり、結果として長時間労働が必要になるのです。
施工管理がきついと言われる理由は、こちらの記事で詳しく解説しています。↓
施工管理の仕事内容
工事の計画から完成まで、施工管理の仕事は幅広くありますが、工事現場に出るだけが施工管理の仕事ではありません。
ここからはその仕事内容を細かく見ていきましょう。
工事計画と設計
工事の計画と設計は、施工管理者が建設工事を遂行する際に重要な役割であり、その出来は工事全体の成否に大きく影響します。
この段階では、以下の業務が施工管理者によって行われます。
予算の策定
施工管理者はまず、工事に必要な予算を詳細に計画します。
予算の例として、建設作業や資材調達、人件費、機材のコストなど、工事全体をカバーするための総合的な予算などが挙げられます。
予算策定は、工事が予定通りに進行するためには重要なステップであり、計画の柔軟性や変更にも対応できるように慎重に行われます。
工程の計画
工程の計画においては、作業の進捗や完了までの期間を定義します。
施工管理者は工事の全体像を把握し、細かいタスクや作業の流れをスケジュールに組み込むことで、計画通りに進捗できるように計画を策定します。
これにより、工事計画の遅延を最小限に抑え、リソースの最適な利用が可能となります。
業者や顧客との情報共有
業者や顧客とのコミュニケーションを通して、彼らと密接な関係を築くことで、工事の進捗や変更点に関する情報を共有し、工事の全体像をすり合わせることが求められます。
たとえば施工管理者は進捗報告を行い、工事の状況をクライアントや業者に報告します。
また工事の進行に変更が生じることは多々あり、その変更の要件や影響を明確にし、合意をクライアントから得る必要があります。
そのため追加業務の発生や、予算の増減なども考慮に入れながら、情報共有しなければなりません。
施工管理で求められる能力
施工管理の仕事は、現場に出るだけでなく事務作業も行うことがあるため、業務内容は幅広く求められる能力も多岐にわたります。
ここからは、施工管理に求められる能力について見ていきましょう。
マネジメント力
施工管理者は複雑な建設プロジェクトを効果的に遂行するために、工事のマネジメント能力が求められます。
たとえばスケジュールの策定と管理や予算の管理、リソースの最適な利用、リスクの予測と対処などが挙げられます。
工事全体の流れを的確に把握した上でタスクを適切に配分し、目標を達成するための計画を実行する力が必要です。
専門的な技術知識
施工管理業務においては、建設工事で技術的な問題に対処する必要があります。
建築や土木工学の専門的な知識に加えて、現場での問題解決や変更管理に関する洞察が必要です。
また新しい技術や建設方法に敏感であり、それらをどのように現場に活かせるかを理解し、導入できる柔軟性も求められます。
コミュニケーションスキル
施工管理では、多くの関係者と連携し、工事に関する情報を的確に伝達する必要があります。
クライアント、建築士、エンジニア、職人など、異なるバックグラウンドを持つ人々に気を配りながら、効果的にコミュニケーションをとるスキルが不可欠です。
たとえばミーティングや報告書の作成、問題解決のために自分の意見を言う力が要求されます。
円滑なコミュニケーションは、工事の透明性を高め、スムーズな進行を促します。
施工管理が良い環境で働くポイント
施工管理業務において、転職で良い職場を選ぶためには何を意識すれば良いのでしょうか。
ここからは、求人サイトなどで職場を選ぶ時に見てほしいポイントを紹介していきます。
リーダーシップとモチベーション
職場の良好な雰囲気を維持するためには、施工管理者がリーダーシップを発揮し、チームメンバーの先に立って業務を行うことが重要です。
明確な目標や期待を示し、成果を評価する仕組みを整えることで、チーム全体がやりがいを感じ、良い働きがいが生まれます。
そのため職場の施工管理職のリーダーが、しっかりとした評価制度に基づいて業務を行っているか、やりがいを感じられる環境を作ってくれているかを意識してみてください。
労働環境の安全と健康
建設現場は潜在的なリスクが伴う場所であり、施工管理者は労働環境の安全性と労働者の健康を最優先に考える必要があります。
そのため職場選びの際には、安全な労働環境を確保するための対策やトレーニングが実施されており、自分が安心して働けるような職場かどうかを把握するようにしましょう。
スキルの向上と教育機会の提供
良い職場環境では研修体制が整えられており、従業員のスキル向上が支援され、成長の機会がたくさんあります。
会社は事業拡大に伴い、施工管理者の教育と成長を促進するために努める必要があります。
そのため継続的な学習やトレーニングを経験でき、従業員のポテンシャルを最大限に引き出そうとしている組織かどうかを見極めるようにしましょう。
施工管理で働きやすさを求めるなら発注者支援業務
ここまで、施工管理の仕事について触れてきました。
やはり、やりがいが多い分、残業や休日出勤などきついことも少なからずあるのが今の現状です。
しかしそんな多くのことが求められる施工管理の仕事においても、働きやすい業務はあります。
発注者支援業務がその例です。
発注者支援業務とは、工事を発注する国や自治体のサポートをする仕事です。
公共性が高く、給与や休みなどが公務員に近いものがあるため、みなし公務員と呼ばれています。
一般的に、施工管理業務の中でもプライベートの時間をしっかり取ることができるため、ワークライフバランスを重視して働きたいと思っている人にはおすすめの仕事です。
発注者支援業務に興味のある人は、こちらの記事を読んでみてください。↓